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車いすの図鑑

『車いすの図鑑』表紙
『車いすの図鑑』
高橋儀平/監修
金の星社
2018

『車いすの図鑑』(NF)をおすすめします。

第1章「車いすを知ろう」では、車いすの構造や乗り方、どんな人たちが使うのかや、介助の仕方などを説明し、第2章「車いすとバリアフリー」では、町の中にあるさまざまなバリア、道路やトイレや乗りもののバリアフリーのくふう、福祉車両やUD タクシー、ユニバーサルデザイン、車いすスポーツ、補助犬などを紹介し、第3章「車いす図鑑」では、日常使われる車いすから、パラスポーツ用車いすまでさまざまな車いすを紹介している。バリアフリー社会を考えるきっかけになる。索引あり。

10歳から/車いす バリアフリー パラスポーツ

 

An Illustrated Reference of Wheelchairs

ーUnderstanding Accessibility

This book aims to make us think about universal accessibility through wheelchairs. Chapter 1, Guide to Wheelchairs, tells us about what they are, what kind of people use them, their structure and how to use them, and how to assist those using them. Chapter 2, Wheelchairs and Accessibility, is about the types of barriers that exist in cities, ways to make roads, toilets, and public transport accessible, assistive vehicles and UD (universal design) taxis, universal design, wheelchair sports, assistance dogs, and so forth. Chapter 3, Illustrated Wheelchair Reference, introduces various types of wheelchairs from those for daily use to those used for disabled sports. This book is an extremely useful way to introduce issues of accessibility. Index included. (Sakuma)

  • Ed. Takahashi, Gihei
  • Kinnohoshisha
  • 2018
  • 80 pages
  • 29×22
  • ISBN 9784323056586
  • Age 10 +

Wheelchairs, Accessibility

(JBBY「おすすめ!日本の子どもの本2020」より)

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さわるめいろ

村山純子『さわるめいろ』
『さわるめいろ』
村山純子/著・デザイン 点字つき絵本の出版と普及を考える会&岩田美津子/協力
小学館
2013.02

『さわるめいろ』をおすすめします。

目の不自由な子どももそうでない子どもも、一緒に楽しめる絵本。

いくつかの出版社から出ている「てんじつきさわるえほん」の1冊で、シリーズのほかの絵本はロングセラー絵本の点訳化だが、本書は内容もオリジナル。市販の点字絵本はこれまで、印刷・製本上のさまざまな問題から、かなり高額な値段をつけざるをえず、だれもが買えるようなものとはなっていなかった。

今回のこのシリーズは、平成14年から出版社、印刷会社、作家、画家、デザイナー、点訳ボランティア、研究者などが定期的に集まって話し合いを重ねたなかから生まれたもので、絵に重ねて樹脂インクで盛り上げ印刷をし、蛇腹式の製本を取り入れてコストを抑えている。

本書は、日本の伝統模様などを使い、そこに樹脂の点々をのせているが、実際に目の見える子と不自由な子が一緒に遊ぶと、見える子が教わるという場合も多い。

このような試みが今後も続いていくことを願いたい。

(「第61回産経児童出版文化賞大賞 選評」産経新聞 2014年5月5日掲載)