タグ:

3人のママと3つのおべんとう

『3人のママと3つのおべんとう』表紙
『3人のママと3つのおべんとう』
クク・チスン/作 斎藤真理子/訳
ブロンズ新社
2020.01

『3人のママと3つのおべんとう』をおすすめします。

理想のお母さん像を勝手に作って、うちのお母さんはちっともそれらしくないな、と思ってる人はいませんか? でもね、お母さんだっていろいろなんです。韓国からやってきたこの絵本に描かれている3人のママは、仕事も性格も家庭環境もまったく違います。子どものお弁当の支度だってそれぞれ。あわてて買いに走るママだっています。それでも、3人とも忙しい毎日のなかで子どものことを気にかけています。だから、お弁当をもって野原に遠足に出かけた子どもたちは、それぞれのママに、それぞれの方法で春の息吹をとどけてあげるのですね。読者の心の中にも春の色が広がります。それにしても、パパの存在が見えないのは、日本と同じということでしょうか? (5歳から)

(朝日新聞「子どもの本棚」2020年3月28日掲載)

キーワード:母、弁当、多様性、遠足、春、絵本

Comment

はるがきた

ロイス・レンスキー『はるがきた』さくまゆみこ訳
『はるがきた』 (ロイス・レンスキーの四季の絵本)

ロイス・レンスキー作 さくまゆみこ訳
あすなろ書房
2005.03

アメリカの絵本。「はなの かおりを はこぶ かぜ。あっちも こっちも はるの いろ。」レンスキーの四季の絵本の春の巻。春の風にのって、小鳥や子どもたちの歌が聞こえてくるような、春色の絵本です。もともとのオリジナルは1945年刊。その頃は、花粉症もなかったんですよね。
(装丁:桂川潤さん 編集:山浦真一さん+草野浩子さん)