『その時ぼくはパールハーバーにいた』
グレアム・ソールズベリー著 さくまゆみこ訳
徳間書店
1998.07
グレアム・ソールズベリー著 さくまゆみこ訳
徳間書店
1998.07
アメリカのフィクション。真珠湾奇襲のときハワイに暮らしていた日系ハワイ人の少年トミカズとその一家の物語。日米関係が緊迫してくると、移民してきた父親と、日本から呼び寄せた祖父は、収容所に入れられてしまいます。自分はアメリカ人だと思っていたトミカズも、それまで遊んでいた友だちと遊べなくなります。日常生活が一変して、悩みながらも成長していく少年を描いています。
著者ソールズベリーの父親は、第二次大戦の日本軍との戦いで戦死しているのですが、それでもこういう物語が書けるのですね。表紙絵を描いているのが横山隆一さんのお嬢さんなので、トミカズ少年はどこかフクちゃんに似ています。
(表紙絵:横山ふさ子さん 装丁:森枝雄司さん 編集:米田佳代子さん)
*スコット・オデール賞受賞