編集部で考えてくれたオビの言葉は、「すべての子どもたちへのあたたかなエール」。

小さいときに、「男だから青が似合うよね」「ダンスをするためにうまれてきたんだね」「ボール競技が得意だね」「いつも上の空じゃないか」「やさしすぎるんじゃないの」なんて言われ続けたとしても、それにとらわれなくてもいいのです。この絵本は、「みんなと同じでなくてもいいんだよ。今のまんまが続くと思わなくてもいいんだよ」と、詩的な言葉とすてきな絵で語りかけています。

きみがもっている音は、ひとつじゃない。
きみは、いろいろな音をだせる。
きみは、シンフォニーなのだ。
きみが行った場所、出会った人たち、
感じてきたこと、
それがみんな、きみの音や色になる。
きみは、ブルーでピンクで、さびしくて、うれしい。
時とともに集まったさまざまなものが
ぬいあわさって、
きみというパッチワークができていく。

と、デ・ラ・ペーニャは言い、最後は

わたしたちは、みんな美しいのだから。

という言葉で終わります。

(編集:松原あやかさん 装丁:高橋デザイン事務所)