アメリカの絵本。非白人や女性差別が色濃く残る時代、小さい時から数をかぞえるのが大好きだったキャサリンは、数学にかかわる仕事をしたいと思い、少しずつ夢を実現していきます。

やがてNASAで数学者として働くようになり、「アポロ13号」の燃料タンクが爆発事故を起こしたときは、必死で軌道を計算し直し、宇宙飛行士たちの奇跡の生還に貢献しました。映画「ドリーム」(原題Hidden Figures)の主人公になった人でもあり、その後オバマ大統領から勲章を授けられます。映画でも表現されていたように、当時キャサリンの活躍は隠れていたのですが、今ではNASAの二つの施設にキャサリン・ジョンソンの名前がついています。女の子をエンパワーする作品です。

(編集:二宮直子さん 装丁:藤本孝明さん、藤本有香さん)