『戦場の秘密図書館』(NF)をおすすめします。

内戦下のシリア南部にあるダラヤは、政府軍に完全封鎖されて激しい空爆を受け、食料や物資が不足していた。そのなかで、若者たちは破壊された家や瓦礫のなかから本を集めて地下に秘密図書館を作り、人びとの心に希望の灯を点していく。英国人ジャーナリストによるドキュメンタリーを、毎日新聞の記者が子ども向けに編集し訳している。内戦下にあるシリアの状況がリアルに伝わるだけでなく、本や図書館の本質的な役割とはなにかを考えさせてくれる。「頭や心にだって栄養が必要」という言葉がひびく。

原作:イギリス/8歳から/シリア 図書館 内戦 本

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2020」より)

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