『わたしのあのこ あのこのわたし』をおすすめします。

主人公は、環境も性格も違う小学5年生の2人の少女、秋とモッチ。未婚の母親と暮らす秋が父親からもらった大事なレコードに、ある日モッチの弟がうっかり傷をつけてしまう。2人の少女は仲たがいするが、モッチの弟の発熱を契機にまた仲直りをする。豊かな感受性をもつ子どもたちの、何かをふっと不思議に思う気持ち、意地悪をどうしてもやめられないときの気持ち、仲直りのきっかけがつかめなくてもどかしく思う気持ち、とまどいや迷いなどが、この著者ならではの巧みな描写で表現されている。(小学校高学年から)

(朝日新聞「子どもの本棚」2021年2月27日掲載)

キーワード:友情、仲直り、家族

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