カナダのフィクション。アフガンの子どもたちを描いてきたエリスが、今回はアフリカに出かけて子どもたちを取材し、エイズやエイズ孤児の問題に焦点を当てました。主人公は13歳のマラウイの少女ビンティ。親をエイズで亡くし、親戚に引き取られますが、そこでこき使われたうえに盗みの疑いをかけられて逃げだし、田舎のおばあさんを訪ねていきます。そのうちおばあさんも亡くなり、子どもたちだけで生きていく方法を考えます。あすなろ書房から出した『沈黙のはてに』と同じテーマですが、こちらは小学生高学年から。
(絵:斎藤木綿子さん 編集:今西大さん 装丁:こやまたかこさん)

*ジェーン・アダムズ児童図書賞銀賞