『りんごだんだん』表紙
『りんご だんだん』
小川忠博/写真・文
あすなろ書房
2020.02

『りんご だんだん』をおすすめします。

最初は、ぴかぴかでつやつやの赤いリンゴの写真。「りんご つるつる」という言葉がついています。かぶりついたら、おいしそうなリンゴです。そのリンゴが、少しずつ少しずつ変わっていきます。しわしわになり、ぱんぱんになり、ぐんにゃりしたかと思うと、くしゃくしゃしたり、ねばねばしたり、だんだんに無残とも言える姿に。そのうちに、あら、虫もわいてくる。

写真家が1年近くの間リンゴを粘り強く観察して記録した絵本。言葉はごく簡潔で、詳しい説明はないのですが、生きているものは、時間とともに否応なく変化していくこと、そして、それを糧にしてまた次の命が育っていくことなどが、リアルな写真から伝わってきます。(幼児から)

(朝日新聞「子どもの本棚」2020年5月30日掲載)