南アフリカのフィクション。故郷のジンバブエの村で家族や友人を虐殺されたデオは、障碍を持つ兄のイノセントと一緒に逃げて、なんとか南アフリカにたどりつきます。でも、そこで遭遇したのは、外国人憎悪に駆られた人たちのヘイトスピーチと暴力。失意の底にあってシンナーに溺れていたデオを救ったのは、ホームレスのためのサッカーでした。ホームレス・ワールドカップという国際大会があるのを、私はこの本で知りました。切ないけど、勇気をもらえる作品です。著者は南アフリカ人。
(編集:須藤建さん)

*カーカスレビュー・ベストブック、ALAベスト・フィクション・ブック
*青少年読書感想文全国コンクールの課題図書(高校生)