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『ほんとうの願いがかなうとき』表紙

ほんとうの願いが かなうとき

『ほんとうの願いがかなうとき』(読み物)をおすすめします。

父親は拘置所、母親は育児放棄という環境で、何事にも自信が持てなくなっていた少女チャーリーは、姉とも離れ、母親の姉夫婦のところでしばらく暮らすことになる。最初はすべてが気に入らずすぐにカッとなっていたチャーリーだが、包容力のある伯母夫婦や転校先の学校で出会った忍耐強いハワードに助けられ、自分になついてくれた野良犬のウィッシュボーンの存在を支えにして変わっていく。孤独な少女がしだいに心を開き、心のありどころや居場所を見つけていくまでの様子がていねいに温かく描かれている。

原作:アメリカ/10歳から/犬 友だち 願い

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2020」より)

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ジョイス・シドマン文 ベス・クロムス絵『あさがくるまえに』さくまゆみこ訳

あさがくるまえに

アメリカの絵本。絵が多くのことを物語っています。背景は冬の街、テーマは、願いと言葉の力。私は、ベス・クロムスの絵が大好きで、いつか翻訳を手掛けられたらいいな、と思っていたのですが、今回それが実現しました。描かれているのは、子どもの素朴な願いですが、この絵本をきっかけに、言葉の力、願いの言葉について思いをめぐらせてもらえるとうれしいです。

飛行機の操縦士をしているお母さん、疲れたお母さんのためにお茶のしたくをするお父さん、なんていう家族がそれとなく描かれているのもいいですよ。家にはネコも犬もいます。

とてもいい紙を使って印刷してくださったので、原書よりテカらなくて、おちついた感じに仕上がっています。
(編集:須藤建さん)

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<作者あとがき>より

あなたのねがいはなんですか? そのねがいをあらわすのにぴったりの言葉をみつけて、声にだしてみましょう。そうしたら、つつみこむような暗い夜の底にも、雪のかけらが、ひらひらとまいおりてくるかもしれませんよ。

ジョイス・シドマン

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<紹介記事>

・MOE 1928年3月号

 

・読売新聞 「本こども堂」2018年3月20日

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