アメリカの絵本。クローイの学校に、貧しい転校生がやってきました。その子がにっこりしたり遊びに誘ったりしても、クローイたちは知らん顔で無視。いじめの問題は、お題目を唱えたり、いじめた者を糾弾するだけでは解決しません。これは、自らもいろいろな差別や偏見にさらされてきたウッドソンが「いじめ」をテーマに書いた絵本です。ふつうの絵本にはない視点で、子どもの心の奥までおりていっています。ルイスの絵がまたすばらしいし、物語に出て来てやさしさを生徒たちに伝えようとする先生もすてきです。
(編集:渡邉侑子さん)

*シャーロット・ゾロトウ賞、コレッタ・スコット・キング賞銀賞受賞