キャロル・ボストン・ウェザフォード文 カディール・ネルソン絵『ハリエットの道』さくまゆみこ訳
『ハリエットの道』
原題:MOSES: WHEN HARRIET TUBMAN LED HER PEOPLE TO FREEDOM by Carole Boston Weatherford & Kadir Nelson, 2006
キャロル・ボストン・ウェザフォード文 カディール・ネルソン絵 さくまゆみこ訳
日本キリスト教団出版局
2014.01

アメリカのノンフィクション絵本。女奴隷だったハリエット・タブマンは、ある日、売りとばされそうになったため、フィラデルフィアまで一人で逃げて自由の身に。でも、それだけでハリエットは満足しません。こんどは逃亡奴隷を助ける「自由への地下鉄道」(本当の鉄道ではなく、人間のネットワーク)の「車掌」となって、大勢の奴隷を自由の地へと案内します。当時のアメリカは、奴隷制を認める南部と認めない北部に分かれていて、北部に逃げ込めば、あるいはもっと北のカナダまで行けば、自由の身分を勝ち取ることができたのです。

ハリエットを力強く勇気ある女性として描いたカディール・ネルソンの絵がすてきです。
(装丁:桂川潤さん 編集:加藤愛美さん)

*コルデコット賞銀賞、コレッタ・スコット・キング賞画家部門受賞