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ヘレン・スティーヴンズ『おばあちゃんからライオンをかくすには』さくまゆみこ訳

おばあちゃんからライオンをかくすには

イギリスの絵本。前作『ライオンをかくすには』では、迷い込んできたライオンを両親から隠そうと必死になったアイリスですが、今度は、両親の留守におばあちゃんがやってくるというので、さあ大変! なんとかしておばあちゃんからライオンを隠そうとします。

でも、大きな衣装箱を運び込んだおばあちゃんにも、何か秘密がありそうです。だって、おばあちゃんは「ねるまえのおやつ」を山のように用意するし、夜中におばあちゃんの寝室から変な物音が聞こえてくるのですから。

それにしても、ゆかいな家族です。アイリスは、このおばあちゃんの遺伝子をしっかり受け継いでいるのでしょう。怖いことは何も起こらない、あったかいストーリーとあったかい絵が魅力。くすくすっと笑えるユーモアもあります。
(装丁:伊藤紗欧里さん 編集:若月眞知子さん)

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クレア・ターレー・ニューベリー『サリーとライオン』さくまゆみこ訳

サリーとライオン

アメリカの絵本。小さな女の子のサリーの親友は、なんと本物のライオンのハーバート! でも、ハーバートはやがて大きくなってみんなが怖がるようになり、山の牧場に連れて行かれてしまいます。ハーバートとサリーの友情の深さを思い知った両親の決心がすてきです。ニューベリーのデビュー作。90年近くも前の作品とは思えない斬新なデザインの絵が魅力です。よけいな情報かもしれませんが、ニューベリー賞のジョン・ニューベリーはイギリス人で18世紀の人。こっちのニューベリーは20世紀のアメリカ女性で「猫の画家」として有名になった人です。
(装丁:桂川潤さん 編集:轟雅彦さん 鈴木真紀さん)


サバンナのともだち

アフリカのサバンナでジョゼフ少年と金色のたてがみのライオンが友だちになります。けれどジョゼフはライオンをお父さんが商人に売り渡すのではないかと心配に。 広いサバンナと星空と、村の風景が美しく表現されています。
(装丁:渋川育由さん 編集:鈴木真紀さん)


ジェリー・ピンクニー『ライオンとねずみ』さくまゆみこ訳

ライオンとねずみ

アメリカの絵本。イソップ物語の中の有名なお話を、アフリカ系の画家ピンクニーが東アフリカのセレンゲティ国立公園を舞台に描きました。ライオンの背中をうっかり駆け上がったねずみが、命を助けてもらったお礼に密猟者につかまったライオンを助けます。力強い絵で、なんといってもライオンの表情、ねずみの表情がすばらしい。絵が中心の絵本で訳すところはあまりなかったのですが、それなりに工夫はしました。
(装丁:森枝雄司さん 編集:鈴木真紀さん)

コルデコット賞受賞


ヘレン・スティーブンズ『ライオンをかくすには』さくまゆみこ訳

ライオンをかくすには

小さな女の子が大きなライオンを隠すには、どうしたらいい? たいへんだけど、アイリスはがんばります。だって、家の中にライオンがいたら、お母さんもお父さんもあわてますからね。やさしいアイリスと、のんびり屋のライオンがいいコンビです。アイリスがライオンに読んであげる絵本は、ジュディス・カーの『おちゃのじかんにきたとら』なんですよ。新しい絵本ですが、どことなくクラシックな趣があります。
(装丁:伊藤紗欧里さん 編集:若月眞知子さん)

*厚生労働省:社会保障審議会推薦 児童福祉文化財(子どもたちに読んでほしい本)選定


ライオンと歩いた少年

イギリスで暮らす少年クリスは、父親の仕事の都合で突然アフリカのタンザニアへ行くことになります。ところが目的地に向かう途中、軽飛行機が墜落して、パイロットと父親は重傷を負ってしまいます。軽傷ですんだ少年はひとりで助けを呼びに行こうとするのですが、そこは様々な野生動物が暮らすサバンナ。飛行機という現代文明を象徴するものが失われたことで大自然の中に放り出された少年は、年老いたライオンと出会います。死期を迎えて群れを去った老ライオンと、生きようとするクリスが、ふしぎなことに魂を通わせるようすが描かれています。

著者のキャンベルは、野生の動物と人間のかかわりをテーマに書いている作家です。翻訳は、原文では名詞につく形容詞がたくさんあるので、それをどう訳すかという点で苦労しました。

(編集:米田佳代子さん 装丁:鈴木裕美さん)