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クリスマスの小屋〜アイルランドの妖精のおはなし

『クリスマスの小屋』表紙
『クリスマスの小屋〜アイルランドの妖精のおはなし』
ルース・ソーヤー/再話 上條由美子/訳 岸野衣 里子 画
福音館書店
2020

『クリスマスの小屋』(読み物)をおすすめします。

捨て子だったオーナは長じて働き者になったが、自分の家はなく家族はいない。飢饉に襲われたあるクリスマスイブのこと、年老いたオーナは、食べものは子どもたちに譲ろうと自分は死を覚悟し、丘に登る。すると小さな妖精たちがやってきて、小屋を建ててくれる。それからは、ホワイトクリスマスになるたび、その小屋が孤独な者、悲しみを抱えた者を受け入れてくれるようになったという。すぐれたストーリーテラーが、幼い頃に乳母から聞いた昔話を再話している。挿し絵も幻想的な雰囲気を伝えている。

原作:アメリカ/9歳から/クリスマス、妖精、昔話

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2021」より)

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真夜中のちいさなようせい

『真夜中のちいさなようせい』表紙
『真夜中のちいさなようせい』
シン・ソンミ/絵・文 清水知佐子/訳
ポプラ社
2021.06

『真夜中のちいさなようせい』をおすすめします。

韓国の画家による初めての絵本。作者は、病弱で寝ていることが多かった幼少時代に、ゆめうつつに妖精を見たことがあるという。そんな体験を基に 2 年という年月をかけて生まれた作品。
熱を出して寝ている男の子は、お母さんが看病に疲れてうたた寝をしている間に妖精に会う。目をさまして、その妖精がくれた指輪を見たお母さんも、忘れていた記憶を思い出し、少女に戻って息子や妖精たちと遊ぶ。勢いの良さで勝負するような絵本やマンガ風の絵本がもてはやされる時代にあって、伝統的な手法でていねいに細かく描かれたこのような絵本は貴重だし、ぬくもりも伝わって想像力がひろがる。文章には登場しない猫があちこちに顔を出しているのも楽しい。

(産経児童出版文化賞/翻訳作品賞選評 産経新聞2022年05月05日掲載)

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妖精事典

『妖精事典』
キャサリン・ブリッグズ/編著 平野敬一、吉田新一ほか/訳
冨山房
1992.09

ケルト圏を含む英国諸島や西欧に伝わる妖精約400種が登場。妖精や妖怪との遭遇体験など読んでおもしろい話がいっぱい。超自然的存在に魅せられた詩人や作家や研究者の評伝も豊富。伝承にあらわれる妖精との交際法や妖怪を避ける方法を紹介。(Bookデータベース)

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りす女房

『りす女房』
フィリッパ・ピアス/文 いのくまようこ/訳 くらいしたかし/絵
冨山房
1982.07

嵐で倒れた大木の下敷になったみどりの森の妖精を助けた豚飼いの男が、お礼にもらったリスの化身の女房と、意地悪な兄の妨害にもめげず幸せになる話。 (日本図書館協会)

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