タグ: 謎

魚住直子『いいたいことがあります!』表紙

いいたいことがあります!

『いいたいことがあります!』をおすすめします。

6年生の陽菜子は、母親がうっとうしい。家事も勉強もちゃんとやれと言い、できないと叱るからだ。

ある日、陽菜子は不思議な女の子に出会う。その子が忘れた手帳には、「親に支配されたくない」という言葉も。この子はだれなのか? 謎を追っていくうち、いろいろなことが少しずつわかってくる。(小学校高学年から)

(朝日新聞「子どもの本棚」2018年10月27日掲載)

キーワード:家族(母親)、謎

Comment

ルイス・サッカー『泥』表紙

『泥』をおすすめします。

森の中にある私立学校から、3人の生徒が行方不明になる。1人は皆勤賞の優等生タマヤ、もう1人はタマヤと通学している2歳年上のマーシャル、残る1人はマーシャルをいじめていた転校生チャド。そして、森で奇妙なねばねばの泥に触れたこの3人から、不思議な病が広がっていく。この病とは何なのか? 何が原因なのか? 治療方法はあるのか? 3人それぞれの物語にからむのは、粘菌を利用したクリーンエネルギーのついての聴聞会の証言と、不思議な数式。謎めいた起伏のある展開で読者をひきつけ、しかもバイオテクノロジーについて考えさせる見事な作品。怖いけれどおもしろいこの物語からは、作者が子どもに寄せる信頼感も感じ取れる。(小学校高学年以上)

(朝日新聞「子どもの本棚」2018年9月29日掲載)

キーワード:謎、バイオテクノロジー、いじめ

Comment

『マンマルさん』表紙

マンマルさん

『マンマルさん』をおすすめします。

抽象的な図形マンマルさんが、シカクさん、サンカクさんとかくれんぼをする絵本。黒いキャラクターが暗い洞穴に入ると、そこには正体不明のものがいるという設定なので、いささか怖いのだが、訳者のユーモラスでリズミカルな関西弁がその不気味さを中和している。真っ暗闇の中での黒いキャラクターの気持ちを、目の動きだけで表現している絵もいい。

マンマルさんは、ぞっとして洞穴からあわてて逃げ出したけれど、あれはいい者だったかもしれないと思い直す。そして、「さあ いっしょに め つぶってみ。どんなん みえる?」と、読者にも想像を促す。哲学的な絵本とも言えるが、子どもは子どもなりにおもしろさを味わえる。

(産経新聞「産経児童出版文化賞・翻訳絵本賞選評」2020年5月5日掲載)

キーワード:洞穴、形、謎、哲学、絵本

Comment