タグ: ペット

『ダーシェンカ』表紙

ダーシェンカ 愛蔵版

『ダーシェンカ 愛蔵版』(NF)をおすすめします。

フォックステリアのダーシェンカが、「片手にひょいと載せられるほどの、白い小さなかたまりだった」時から、歩けるようになっても「足を一本見失ってしまい、四本であることをすわりなおして確認しなくてはならな」かったり、なんでもかんでも手当たり次第にかんでしまったり、おしっこの水たまりをあっちこっちに作ったりしながら成長していく過程を、味のある文章と、愛情あふれる写真と、ゆかいなイラストで描写した本。ヒトラーとナチスを痛烈に批判した作家の、日常生活や人となりを知るうえでもおもしろい。

原作:チェコ/13歳から/犬、ペット

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2021」より)

Comment

『ウサギとぼくのこまった毎日』表紙

ウサギとぼくのこまった毎日

『ウサギとぼくのこまった毎日』(読み物)をおすすめします。

先生から預かったウサギのユッキーのせいで、トミーの一家は大騒ぎ。俳優のお父さんが仕事をもらえそうだったのに、ユッキーが主役俳優のズボンにおしっこをひっかけてダメになったり、トミーがユッキーを散歩させていたら犬たちに囲まれてしまったり、庭でユッキーとお茶会をしていた妹が風邪をひいてしまったり……。でも、そのユッキーが逃げ出してトミーが必死で探し出したときから、一家にもなんだか運が向いてきた。厄介なウサギを抱えた少年と一家の日常を、ユーモアたっぷりに描く楽しい物語。

原作:イギリス/9歳から/ウサギ、ペット、 家族

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2021」より)

Comment

ジュディス・カー『アルバートさんと赤ちゃんアザラシ』

アルバートさんと赤ちゃんアザラシ

『アルバートさんと赤ちゃんアザラシ』をおすすめします

店を売って生きがいをなくしていたアルバートさんが、海で、親を亡くしたアザラシの赤ちゃんに出会う。このままでは死んでしまうと連れ帰ることに。
でも、アパートはペット禁止で、うるさい管理人もいる。動物園で飼ってもらうもくろみもはずれ、さあ困った。
作者の父親の実体験をもとにしたお話で、絵も楽しい。

(朝日新聞「子どもの本棚」2017年6月24日掲載)


仕事を辞めて生きがいをなくしたアルバートさんが、海に出かけた時に、親を亡くしたアザラシの赤ちゃんに出会う。このままでは死んでしまうと連れ帰ることになったのはいいが、アルバートさんのアパートはペット禁止で、うるさい管理人もいる。なんとかごまかしてアパートで飼っていると、とんだ事件が次々に起こる。作者は、父親の実体験を下敷きにして、最後はアルバートさんにとってもアザラシにとっても幸せな、楽しいお話に仕上げている。

原作:イギリス/8歳から/アザラシ ペット 動物園

(JBBY「おすすめ!世界の子どもの本 2018」より)