月: 2015年12月

マイケル・モーパーゴ『走れ、風のように』

走れ、風のように

『走れ、風のように』をおすすめします。

世の中には旬の作家というのが確かにいる。マイケル・モーパーゴは今がまさに旬。日本でも次々に翻訳出版されているのだが、最近のモーパーゴは、テーマは違っても、それも粒ぞろいでおもしろい。

この作品の主人公は、犬のグレイハウンド。生まれて間もなく川に捨てられて溺れそうになっていたところを、少年パトリックに救われる。そしてベストフレンドと名づけられ、とても大事に飼われている。しかしある日、走るスピードに目をつけられ、誘拐されて売り飛ばされ、ドッグレース用の犬に仕立てられる。飼い主は金儲けしか考えず、勝てない犬は容赦なく殺処分にするという男である。犬の運命はどうなるのかと、はらはらさせられるが、今度はベッキーという少女に助けられる。

ベッキーは、ブライトアイズと名づけたこの犬を連れて家出をするのだが、子どもの家出というのは、残念ながらたいていはうまくいかない。そこで主人公の犬は、今度はジョーという、妻を亡くしたおじいさんに引き取られて、パディワックと名づけられる。

『戦火の馬』でも、モーパーゴは馬を主人公にしてさまざまな人間模様を描いていたが、この作品でも、犬を主人公にしながら、パトリックとベッキーとジョーの心の有りようを、実にうまく描き出している。ストーリーの作り方もうまい。そういえば、本書と同じ頃に翻訳が出た『月にハミング』も、ストーリー作りのうまさが際だっていた。

モーパーゴは、ドッグレースを引退したグレイハウンドが銃殺されているという新聞記事を読んで、この物語を書いたという。新聞記事一つから、これだけおもしろくて社会的な視点もあるストーリーが書けるなんて、旬の作家ならではのことかもしれない。

(「トーハン週報」Monthly YA 2015年12月14日号掲載)


2015年12月 テーマ:見知らぬ人との生活

日付 2015年12月10日
参加者 アンヌ、アカシア、ルパン、マリンゴ、ヴィルト、ペレソッソ、パピル
ス、(アカザ)
テーマ 見知らぬ人との生活

読んだ本:

(さらに…)

Read More

岬のマヨイガ

マリンゴ:東日本大震災を描き、その心の痛みを正面から取り上げた骨太な作品です。発売された直後から気になっていて、みなさんの意見もいろいろ聞いてみたいと思いました。見知らぬ3人が出会って、一緒に暮らし始める序盤部分はとても魅力的でした。ただ、後半に行くにつれ、ちょっと要素が多すぎないかな、と感じました。もとは連載作品だったので、読者が楽しめるよう、サービス精神を発揮されたのかな。カッパ、狛犬、地蔵さま、そして遠野にも行くし……。それでも、メッセージはとても伝わってきました。特に、人の後悔、さびしさ、やりきれない思いを、アガメと海ヘビは喰らって化け物になっていく、という部分はひびきました。

パピルス:好きな作家さんですが、自分にとって柏葉さんの文章は独特で、慣れるまでに時間がかかります。本作も冒頭から言い回しに慣れなくて何度も読み返してしまいました。慣れたらどんどん世界に入り込めて、夢中で読みました。震災を物語として伝えようとしていますが、岩手の伝承と相まって深く心に刺さりました。

ヴィルト:柏葉さんの作品では『つづきの図書館』(講談社)が大好きです。本作は地元新聞に連載された作品ということで、震災を経験した子どもたちが辛い経験を乗りこえられるよう、被災地を舞台にしたのだろうなと想像しました。個人的には震災はまだ生々しいので、津波の場面など子どもたちは辛くないのかな?と心配になりました。おばあちゃんはとてもお元気そうなので、冒頭で遠野から老人ホームへ入居することになったといういきさつに少し違和感がありました。他の参加者からのご指摘により、核となる登場人物の3人とも、被災した地元の人たちではなく、たまたまその場にいて被災民になったんだとあとから気づきました。これだと、被災地に根差した物語とはちょっと違うような……。実は、挿絵がとても残念な印象を受けました。

ルパン:おもしろく読みました。残念なのは挿絵。物語の不思議感に合っていません。挿絵がよければ、もっと独特の世界をイメージできたかもしれないと思うと気の毒です。私には、この作品は震災を正面から捉えたものとは思えません。主人公3人のうち、一人はDVから逃げた横浜の人。一人は関東から来た女の子。おばあちゃんは遠野の人。3人とも震災とは関係ない孤独な人です。震災の時に居合わせたことによって出会うので、この3人にとっては、震災はむしろ都合が良かったことになります。これは被災地の人が読んで、いい気持ちのするものではない気がします。私自身は、この作品は不思議なものが存在する世界を描いたファンタジーだと思って読みましたが、ところどころ現実に引き戻される描写もあり、盛りだくさんすぎて何を書きたいのかがぼやけてしまっているところが残念です。

アンヌ:『遠野物語』(柳田国男著 岩波文庫他)が好きなので、手元に置いて読み進めました。まず「マヨイガ」の話がおばあさんの昔話として語られます。河童や、座敷童が出てきたり、動物系の妖怪たちにおばあさんが「ふったちさん」と呼びかけたりします。これも『遠野物語』に「ふったち(経立)」は獣が年を経て異様な姿や霊力を持つ姿になったものを表すと出てきます。こんな風に、その土地にある不思議な話、怪談や伝承をもう一度語り直して伝えていくということに、物語の力を感じます。明治時代に柳田国男が危惧したように、怪談なんていうものは、時代とともに消えてしまうかもしれません。だから、作者がこのようにその土地にある怪談や伝承を、物語の中に再編することには意味があると思っています。物語の中で、もう一度言い伝えを語り、語る者の解釈を付け加える。そうやって怪談や伝承は再構築され、読者に伝わっていくと思います。前半は津波の話や避難所の話で、題名と作者名がなかったら、読み続けられなかったかもしれません。最後に、家族がいったんはバラバラになっても、ひよりとおばあちゃんが「不思議を見る力」で繋がっているから、この不思議な世界は続いていくのだろうなと思わせて終わるのが、とても嬉しく、物語を伝えることの素晴らしさを感じさせる見事な作品だと思いました。気になったのは挿絵で、河童が本文の描写と違って、とても子供っぽく描かれていることです。

アカシア:河童はいろんな絵が伝わっていますよね?

アンヌ:ここでは、いろいろな川の主のような形で河童が書かれているので違和感がありました。ただ、地図があるのは良いですね。

アカシア:遠野は私も好きな場所です。物語の舞台になっている地域は、震災や津波の被害で大勢が亡くなっています。大きなトラウマを抱えている子もいます。柏葉さんはそういう子どもたちの心の傷をどうやったら癒せるのかと考えて、恐ろしい魔物に対して子どもや河童や地蔵や動物たちが力を合わせて戦って勝利をおさめるという、この物語をつくったのだと思います。そういう意味では激しい戦いのシーンも必要だったんでしょう。読んだ子どもたちが物語の主人公に気持ちを合わせて一緒に戦い、勝って魔物を退治するという展開が必要だと思われたのではないでしょうか。震災と正面から向きあってないとさっきどなたかがおっしゃいましたが、それは時間がたたないとできないことだし、傷が深いうちはなかなかできないことだと思います。これは、柏葉さんなりの子どもへの寄り添い方で、私は大きな意味があると思いました。挿絵は、ある意味目を引きすぎて、物語に集中できなくなるようで、そこは残念。それに、被災地の子どものことを考えずに純粋に物語だけを見ると、いろんな要素が入りすぎかもしれません。だけど私は、血のつながりのない者たちが家族をつくっていくという展開も好きです。

アカザ:読んでいる時はおもしろかったし、柏葉さんでなければ書けない作品だと思いました。つぎつぎに登場してくる妖怪たちも魅力的だし、血縁のない3人が新しい家族として暮らし始めるところも良かった。でも、読み終えてから2、3日たつと、おばあちゃん+妖怪たちの連合軍に対するウミヘビが哀れに思えてきてなりませんでした。なまじアガメとウミヘビの背景が描かれているだけに、なんだか可哀そうで……。そう思うと、夜空を飛んで出撃(?)していく光景が、空爆を思わせたりして。村上春樹がパレスチナ問題について語ったときでしたか「わたしはいつも弱者や少数者の側に立ちたい」と言っていたのを思い出しました。

(「子どもの本で言いたい放題」2015年12月の記録)


なりたて中学生 初級編

マリンゴ:テンポが非常に遅い作品です。250ページの本で、中学校の入学式が100ページあったり、っていう。ストーリーに特別な構造は何もありません。でも、だからこそ、小6、中1の子たちの心境に寄り添った作品になっていると思います。わたしも、中学に入学する前に不安だった記憶があるので、こういう本があれば勇気をもらえたかな、と。ただ、さっき『ネコのミヌース』(アニー・M.G.シュミット著 徳間書店)のところで、この本を小学校中学年の子が読めるのか、という話がありましたが、こちらの『なりたて中学生』も分厚いので、小6の子ならだれでも読めるのか、ちょっと心配。本が苦手な子にこそ読んでもらいたいのですけれど。文章は、関西弁がいい味を出していると思いました。地域性があると物語がよりリアルになりますし、トボけた感じもよく出ていて楽しめました。

ペレソッソ:私は中高一貫校で教えているのですが、中1の担当者に読ませたいと思いました。制服を着ている子たちをすっかり「中学生」として見てしまって、ついこの間までランドセルを背負って、半ズボンを履いていたということを忘れがちな気がするんです。ランドセル離れできない感じとか、小学生気分をひきずっている子どもの内面を大人に伝えてくれる作品だと思います。
ただ、マリンゴさんがおっしゃったように展開が遅いです。読むのに時間がかかりました。主人公のぼやきの一つ一つが大切で、それを楽しめるどうかでこの遅さへの評価も分かれると思います。あと、関西弁が音として聞こえる人とそうでない人とでは読みやすさが違うのかもしれません。勤め先の学校には、中一にぴったりだからということで、図書室に入れてもらいました。生徒にも勧めようと思います。「さすがひこさん」と思ったのは、子どもの身体感覚をしっかり書いているところです。例えば、バスに座るとき、「ランドセルを背負ったままだと、ちょうどよくて気持ちがいい」(10ページ)というような描写は興味深かったです。あと、一人称の作品は、語り手の主人公が賢く、どんどん洗練されている気がするので、『なりたて中学生』では哲夫の等身大のアホぽっさが良かった。中級編も読みたいと思っています。主人公の名前が成田哲夫で「なりたて」は絶妙。おもしろく読みました。

アカシア:学校の名前も土矢(どや)、瀬谷(せや)、南谷(なんや)、御館(おかん)、御屯(おとん)など、ユニークな命名ですよね。

アンヌ:ひこ田中さんは、書評しか読んだことがなくて作品を読んだのは初めてですが、おもしろさがわかりませんでした。校長先生の挨拶や送辞や答辞が、いくらヴィデオを見て書いたという設定であれ、全部で6ヶ所も一言残らず書かれている。退屈な儀式の言葉を延々と読まされて、読者が投げ出さないか気になりました。おもしろさを知りたいと、作者のファンの方のブログや書評も参考にして、もう一度読み直しました。例えば、登場人物のネーミングが絶妙との評があったのですが、やはり、あまりそういうふうには感じられません。ひたすら受け身の主人公の姿もうまく見えてこない。ただ、敵対関係だった隣の小学校出身の後藤君たちと仲直りするのかどうか揺れているというところには、リアリティがあるなと思いました。

ルパン:いつもはアンヌさんと意見が正反対になるのですが、今日はまったくの同感です。おもしろく読めませんでした。気になる部分もたくさんありましたし。たとえば73ページあたりの、突然天井と壁の間のカビをスプレーで取ろうとする場面などです。新築の家に引っ越したはずですよね? 新しく越してきた家に住んでいるのに、使わなくなった小学校の参考書が1年生の分から積み上げてあるのも不自然です。ふつうは引っ越すときに処分しますよね。それに、全体的に理屈っぽいところが鼻について。いかにも大人が書きました、というのが透けて見えるような。灰谷健次郎作品みたい。『天の瞳』(角川文庫)よりはずっとマシですけど。よく書けていると思える部分もありました。主人公が後藤の出方を伺う様子はおもしろかった。でも、やはり全体的にリアリティがないと思います。小学生が、「卒業式って保護者のためじゃん」とか言わないと思うし。ともかくあんまり楽しくなかったので、読むのに時間がかかりました。

ヴィルト:関西弁かつ、学校の仕組みなどが土地柄のせいか私の経験と違うので、異文化を知るような新鮮な感覚で読みました。教室の席順のイラストに名前が入っていく後半からだんだん乗ってきたのと、主人公である成田くんのこれからが気になるので「中級編」も読みたいと思います。成田くんのキャラが頼りなくてかわいらしかったです(「なりたて」が主人公の名前とかけていたり、学校の名前に遊びが入っていたりしたことには気づきませんでした!)。お母さんが入学のしおりを入学式当日に渡したせいで、事前情報がない成田くんが戸惑うところが気になりました。当地では、小学校在学中から同じ中学に進学する予定の小学校と交流して、中学進学後の生活がスムーズに送れるような配慮や、親子向けの中学校ごとの説明会もありました。入学のしおりが1部しか渡されていなければ、コピーするなどして本人に渡してあげればいいのにと思いました。母親目線で読むと気になる点があるものの、対象年齢の人たちには気にならないかもしれません。

パピルス:おもしろかったです。ひこ田中さんの作品は初めて読んだのですが、ひこさんの書評と似ているというか、斜に構えながらもしっかりと本質を捉えているような、ユニークながらも鋭さを感じました。展開の遅さは全く気にならずに、自分の中学時代を回想しながら夢中で読みました。「あのときもっとこうすれば良かった。」とかいろいろ考えちゃいました。そう考えると、主人公の成田くんは冷静すぎるというか、大人の視点が入っているのでしょうね。

アカシア:ひこさんの幼年童話は、おとなの視点だなあと思うところがあったんですけど、この作品はもっと自然でおもしろかった。関西弁もひこさんの文体も、私には合ってるのかもしれません。同じ台詞を標準語で書かれると、単なる饒舌になる場合でも、関西弁だから独特のノリとリズムがあって、おもしろくなる。それに、私の体験では、女の子より男の子のほうが変化に弱い場合が多いと思うので、小学校の参考書をいつまでも持っていたり、ランドセルと別れがたかったりするのも、わかります。お母さんは、ちょっと抜けたところもある人ですが、この子のことを愛しているのは伝わってきます。学校からのお知らせには注意が及ばないかもしれないけど、子どものことはちゃんと見ている。そこもいいな、と思いました。学校の関西弁的命名については、ちょっと悪ノリって気がしないでもないけど、気づかなかった人もいるならいいですよね。
 江國香織さんが好きな人っていますよね。大きな事件は起こらないし展開はゆっくりだけど、毎日の気持ちのひだみたいな描写を読みたい。男子の中にもいるそういう読者にはアピールすると思います。

ルパン:わたしの文庫にも、こういうのが好きそうな小学生の男の子がいます。わたしが好きでないだけ。

アカシア:送辞と答辞を延々と読まされるのはどうか、という意見がさっきありましたが、ここは、子どもたちの日常の会話とはまったく違う文体だし、学校の一面を描いているんですよね。形式的な儀式の退屈さを表現したいんだと思います。

アカザ:ていねいに書いてあるとは思いますが、正直いって退屈でした。以前にわたしが住んでいた地区は、二つの小学校から同じ一つの中学校に進学するので、熾烈な勢力争いがあって大変だという話は聞いたことがありますが、そういう読者にとっては身近でおもしろいのかもしれません。ひこさんの作品は、オモシロサビシイような雰囲気があって、そこが好きなんですけれど、この作品からはそれが感じられませんでした。

(「子どもの本で言いたい放題」2015年12月の記録)


ネコのミヌース

マリンゴ:非常にかわいらしくて、洗練された、構成の練られた作品だと思いました。ミヌースのしぐさの描写から、ネコらしさが伝わってきて、魅力的でした。ウッディ・アレンの映画のようなイメージで読んでいたので、「エレメートさん」という大きな悪が出てきた後半の展開に少しびっくり。でも、甘いだけではなくスパイシーな仕上がりになり、児童書としてもわかりやすい作品だったと思います。

パピルス:ストーリー、挿絵、装丁、どれをとっても可愛らしく、とても好きな本です。悪役も出てきますが、最終的に可愛らしくまとまってハッピーエンドのおはなし。安心して読めます。

ヴィルト:ネコから人間になったミヌースですが、ネコらしいしぐさが自然に描かれていると思いました。子どもが読みやすいストーリーかつ児童書らしい結末という、みなさんと同じような感想を持ちました。2000年刊行だったのに、どうして今まで読まなかったのか不思議なくらいです。気になったのは33ページ。ティベさんがミヌースに対し「あわれなネコを〜」と言った場面。この時点で、ティベさんはミヌースのことをネコとは思っていなくて、人間と思っていたのではないでしょうか?

ルパン:特に突っ込みどころなし。文句なく楽しめました。小さいときに本を読んでいたときの感覚を思い出しました。何も考えないで、全面的におはなしの世界にのめり込んでいたあの感じを、久しぶりに味わいました。児童文学の王道っていう感じですね。スカーっと一気に読めました。

アンヌ:リンドグレーンのカッレ君シリーズ(『名探偵カッレくん』他、アストリッド・リンドグレーン著 岩波少年文庫)を思い出しました。小さい町の中で物語が始まり、すべて終わってしまう。原作が1970年刊ということなので、「悪」というのが公害や環境問題。そういったところに時代を感じました。

ルパン:こういう本って懐かしいよね。

アカシア:ネコが人間になったけど、ネコっぽさが残っているという描写がおもしろかったですね。箱で寝たり、屋根づたいに移動したり、ほかの人の身体に頭をすりつけたり…。だんだん自分でも人間がいいのか、ネコのほうがいいのか、わからなくなっていくんですね。ストーリーがシンプルなので小学校中学年くらいで読むといいのかなと思うのですが、分量が多いのでその年齢だとなかなか読めない。たかどのほうこさんあたりだと同じ素材をもっと短くおもしろく料理できそうな気がしました。

ルパン:高学年が読んでもおもしろいと思いますが。

アカシア:たとえばミヌースは犬に追いかけられると、ハイヒールをはいて一気に木に登ったりしますよね。そういう部分、高学年になるといろんな現実がわかるから、しらけたりしないですか? 

ルパン:おなじ内容で中学年向けがあれば、長編を読み始める良い導入になるでしょうね。

アカシア:けっこうむずかしい漢字もルビ付きで使ってあるし、この文字の大きさだと中学年はしんどいかも。

アカザ:前からタイトルは知っていて、読みたいと思っていた本です。とてもおもしろく読みました。まさに児童文学の王道をゆく作品で、こういう作品で子どもたちは読む力を育てていくのだと思いました。

(「子どもの本で言いたい放題」2015年12月の記録)