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決戦のとき

ミシェル・ペイヴァー『決戦のとき』さくまゆみこ訳
『決戦のとき』 (クロニクル千古の闇6)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2010.03

イギリスのフィクション。とうとうこのシリーズも最終刊になりました。最後まで残っていた最強の「魂食らい」イオストラとの対決はどうなるのか? トラクとレンの恋は? ウルフの子どもたちは? 相変わらず読者をはらはらどきどきさせながら、いろいろなことを考えさせてくれます。読ませる力がある本ですね、やっぱり。この終わり方、私は好きです。
(絵:酒井駒子さん 装丁:桂川 潤さん 編集:岡本稚歩美さん)

*ガーディアン賞受賞


復讐の誓い

ミシェル・ペイヴァー『復讐の誓い』さくまゆみこ訳 
『復讐の誓い』 (クロニクル千古の闇5)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2009.04

イギリスのファンタジー。舞台は6000年前の北部ヨーロッパ。は、復讐がテーマです。大切な友人の命を奪ったのが〈魂食らい〉だという事実をつきとめたトラクは、復讐を誓って旅立ちます。そして復讐と、友情(愛)との間で揺れ動き・・・トラクも、レンも、ウルフも成長し(当然のことながら、オオカミのウルフの成長がいちばん早いのですが)、新たな事実が次々に明かされていきます。
(絵:酒井駒子さん 編集:岡本稚歩美さん 装丁:桂川 潤さん)


追放されしもの

ミシェル・ペイヴァー『追放されしもの』さくまゆみこ訳
『追放されしもの』 (クロニクル千古の闇4)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2008.04

イギリスのファンタジー。トラクは〈魂食らい〉に付けられたしるしのせいで、氏族たちから誤解されて追放の身に。寄り添ってくれるのは最初はオオカミのウルフだけ。やがてレンとベイルも駆けつけてきます。トラクは14歳、レンは13歳。そろそろ性別も意識するようになり、恋も芽生えそうです。これまでの謎のいくつかが明らかとなり、物語はますますおもしろくなってきています。
(絵:酒井駒子さん 編集:岡本稚歩美さん 装丁:桂川潤さん)


魂食らい

ミシェル・ペイヴァー『魂食らい』さくまゆみこ訳
『魂食らい』 (クロニクル千古の闇3)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2007.04

イギリスのファンタジー。季節は冬。雪と氷の世界が広がります。この巻では、ウルフが魂食らいにさらわれてしまいます。自分の危険もかえりみず、とにかくウルフを捜して救い出そうとするトラクと、それを向こう見ずだと思いながらも助けてしまうレン。またまた手に汗握るストーリー展開です。6000年前という時代や人物の心理がきちんと書けているので、子どもばかりでなく大人も物語世界に入り込めます。酒井さん描く裏表紙のシロクマは必見!
(絵:酒井駒子さん 編集:岡本稚歩美さん 装丁:桂川潤さん)


生霊わたり

ミシェル・ペイヴァー『生霊わたり』さくまゆみこ訳
『生霊わたり』 (クロニクル千古の闇2)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2006.04

イギリスのファンタジー。トラクが暮らす森を得体の知れない病が襲い、トラクはその治療法を捜しに旅立ちます。しかし海辺に出たトラクはアザラシ族の少年たちに捕らえられ、島に連行されてしまいます。魂食らいの意外な正体が暴かれていくこの巻は、海が舞台。レンとウルフも再び活躍します。1巻よりさらにおもしろさを増しています。
(絵:酒井駒子さん 編集:岡本稚歩美さん 装丁:桂川潤さん)


オオカミ族の少年

ミシェル・ペイヴァー『オオカミ族の少年』さくまゆみこ訳
『オオカミ族の少年』 (クロニクル千古の闇1)

ミシェル・ペイヴァー著 さくまゆみこ訳
評論社
2005.06

イギリスのファンタジー。舞台は今から6000年も前の北の国。主人公の少年トラクは悪霊にとりつかれたクマに父親を殺され、孤児になってしまいます。しかも、そのクマを退治するために精霊の山に行くという使命を負わされます。旅の仲間は、オオカミの子ウルフと、ワタリガラス族の少女レン。ハラハラ、ドキドキの連続です。 あの「ハリー・ポッター」より契約金が高かったという噂の本! 6巻続くシリーズの1作目。
(絵:酒井駒子さん 編集:竹下純子さん、岡本稚歩美さん 装丁:桂川潤さん)

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<著者からのコメント>

私は文字が読めるようになる以前から、先史時代に惹きつけられていました。10歳になる頃には、弓矢を手にし、一匹のオオカミを友に森で一人で生きていくことを夢見るようになりました。ロンドンに住んでいたので、両親が私に飼わせてくれたのは、オオカミではなく、スパニエル犬でしたが、私は先史時代の人々がしていたことを、できる限り真似してみました。
・・・・・・大人になって、子ども時代の夢は忘れなければと思いました。大学在学中に、少年と子オオカミの話を書いたことがありましたが、あまり良い出来ではなく、放ってありました。
その15年後、南カリフォルニアの山間部を単独で徒歩旅行していたとき、突然、子グマをつれた大きな黒クマに遭遇しました。子グマを連れていることでとても気が立っており、私に出ていけと警告しました。幸いにも私は母グマをなだめることができました。(歌を歌うことで!)その間じゅう、私はおびえきっていましたが、あとになって興奮してきました。自分が時代をさかのぼったような不思議な感覚を体験したからです。
それから何年かして、昔書いたオオカミと少年の話を書きなおすことを考え始めました。クマに出会ったときの感覚を思いおこしたとたん、先史時代への熱い思いがあふれるようによみがえってきたのです。こうして生まれたのが『オオカミ族の少年』です。