カテゴリー: 読書会記録

2019年11月 テーマ:異なる世界の接点は?

日付 2019年11月13日
参加者 アンヌ、イバラ、鏡文字、カピバラ、コアラ、さららん、しじみ71個分、すあま、西山、ハリネズミ、ハル、まめじか、マリンゴ、リック、(エーデルワイス)
テーマ 異なる世界の接点は?

読んだ本:

『野生のロボット』表紙
『野生のロボット』
原題:THE WILD ROBOT by Peter Brown, 2016
ピーター・ブラウン/著・絵 前沢明枝/訳
福音館書店
2018. 11

<版元語録>嵐のあと、無人島に流れ着いたロボットのロズは、生きていくためにまわりの野生動物のまねをすることを学んでいく。動物たちは、はじめはロズを怪物よばわりしておそれていたが…。ロボットと動物たちの友情を描いた物語。
『ソロモンの白いキツネ』表紙
『ソロモンの白いキツネ』
原題:THE WHITE FOX by Jackie Morris, 2016
ジャッキー・モリス/著 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
2018. 10

<版元語録>心を閉ざした12歳の少年ソロモンと、罪の意識にとらわれている父。白いキツネに導かれ、故郷アラスカへと向かうが…。不器用な父と子を変えた長い長い旅の物語。
『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』表紙
『リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ』
こまつあやこ/著
講談社
2018.06

<版元語録>マレーシアからの帰国子女、沙弥は日本の中学に順応しようと四苦八苦。ある日、延滞本の督促で有名な「督促女王」から図書室に呼び出され、一緒に「ギンコウ」に行くことに。それは短歌の「吟行」のことだった…。

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2019年10月 テーマ:小学生はつらくて楽しいよ

 

日付 2019年10月16日
参加者 すあま、ハリネズミ、アンヌ、西山、彬夜、マリンゴ、まめじか、(オオバコ、エーデルワイス、さららん、ルパン)
テーマ 小学生はつらくて楽しいよ

読んだ本:

エレン・クレイジス『その魔球に、まだ名はない』
『その魔球に、まだ名はない』
原題:OUT OF LEFT FIELD by Ellen Klages, 2018
エレン・クレイジス/作 橋本恵/訳
あすなろ書房
2018.11

<版元語録>10歳にしてインテリの剛腕少女ゴードンは、独自の魔球を編み出した。無敵のピッチャーとして活躍していたが、その野球人生には大きな壁が! 抜群の調査能力で、ゴードンは明るみにされていなかった真実を知り・・・。
蒔田浩平『チギータ!』
『チギータ!』
蒔田浩平/作 佐藤真紀子/絵
ポプラ社
2019.03

<版元語録>引っ込み思案で、卓球が好きな小学5年生の千木田寛仁。クラスで行うレクリエーションは一部の男子の強い主張でいつもサッカーやバスケになっていた。そのことがずっと心に引っかかっていた千木田は・・・。
村中李衣『あららのはたけ』
『あららのはたけ』
村中李衣/作 石川えりこ/絵
偕成社
2019.06

<版元語録>畑の作物も虫もみんな自分のペースで生きている。横浜に住むエミと、山口に引っ越したえり。自然の不思議といじめに向き合う子どもの心を、少女たちの手紙のやりとりを通して描く。『Kaisei Web』連載を単行本化。

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2019年09月 テーマ:新たな仲間と

日付 2019年9月17日
参加者 アンヌ、鏡文字、サマー、しじみ71個分、田中、西山、ハリネズミ、ハル、マリンゴ、まめじか、ルパン、(ネズミ)
テーマ 新たな仲間と

読んだ本:

マイケル・モーパーゴ『たいせつな人へ』表紙
『たいせつな人へ』
原題:IN THE MOUTH OF THE WOLF by Michael Morpurgo, 2018
マイケル・モーパーゴ/作 バルー/絵 杉田七重/訳
あかね書房
2019.04

<版元語録>弟の戦死をきっかけに、戦うことを決めたフランシス。厳しい訓練を受け、ナチスドイツに占領されたフランスへ向かうが…。イギリスの児童文学作家、モーパーゴが、叔父フランシス・カマルツの生涯を描いた物語。
佐藤まどか『つくられた心』表紙
『つくられた心』
佐藤まどか/作 浦田健二/絵
ポプラ社
2019.02

<版元語録>新設のモデル校では、イジメ防止のアンドロイドが1クラスに1体配置されている。やがてクラス内でアンドロイド探しが始まり…。近未来の東京を舞台に、AIと人間が共存する社会を描く。
マカナルティ『天才ルーシーの計算ちがい』表紙
『天才ルーシーの計算ちがい』
原題:THE MISCALCULATIONS OF LIGHTNING GIRL by Stacy McAnulty, 2019
ステイシー・マカナルティ/著 田中奈津子/訳
講談社
2019.04

<版元語録>ルーシーはある日、雷に打たれて、数学の天才になってしまいました。でも、変わったのは良いことばかりではなく、潔癖症になり、学校に行けなくなりました。大学進学だって可能な12歳のある日、おばあちゃんがルーシーに課題を出します。それは、中学校に1年間通い、友だちを1人作ること、課外活動1つに参加し、数学の教科書以外の本を1冊読むことでした。このミッションが、ルーシーの人生を大きく変えるのでした。

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2019年07月 テーマ:幽霊、のようなもの

 

日付 2018年12月21日
参加者 アンヌ、コアラ、シア、しじみ71個分、須藤、ツルボ、西山、ネズミ、ハル、ぶらこ、ハリネズミ、彬夜、マリンゴ、まめじか、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 幽霊、のようなもの

読んだ本:

『ぼくにだけ見えるジェシカ』表紙
『ぼくだけに見えるジェシカ』
原題:JESSICA'S GOAST by Andrew Norriss, 2016
アンドリュー・ノリス/著 橋本恵/訳
徳間書店
2019.02

<版元語録>ファッションに興味を持つ中学生のフランシスは、「男のくせに」とからかわれ、学校で孤立していた。ところがある冬の日、校庭のベンチでひとりで昼休みを過ごしていると、ノースリーブの女の子が同じベンチにやってきた。フランシスが紅茶を差し出すと、女の子は驚いたようにいった…「わたしが見えるの? ……あなたも死んでるの?」 幽霊の少女との友情を通して変わってゆく少年と仲間たちの姿を描く、ちょっと不思議な、あたたかい物語。
『レイさんといた夏』表紙
『レイさんといた夏』
安田夏菜/著
講談社
2016.07

<版元語録>中1の1学期を終えて転校した莉緒は、“汚部屋”にこもりっきり。新たな人間関係に恐怖すら覚える莉緒にとって、うんざりの夏休みだった。そんな莉緒の前に現れた、どこから見てもヤンキー姿の少女の幽霊。成仏できていない彼女は、「生前、誰かとふれ合ったときのエピソード」をヒントに、自分が何者だったのかを知ろうとする。ヒッキーとヤンキー、通い合い始めたふたりの心。少女たちは、むき出しの自分の心に触れた――。
『エヴリデイ』表紙
『エヴリデイ』
原題:EVERY DAY by David Levithan, 2012
デイヴィッド・レヴィサン/作 三辺律子/訳
小峰書店
2018.09

<版元語録>毎朝、だれかのカラダで目を覚ます。そして、一日だけだれかの人生を生きる。他人の人生を変えるわけにはいかない、そう思ってた。きみに出会うまでは。

ぼくだけに見えるジェシカ

『ぼくにだけ見えるジェシカ』表紙
『ぼくだけに見えるジェシカ』
原題:JESSICA'S GOAST by Andrew Norriss, 2016
アンドリュー・ノリス/著 橋本恵/訳
徳間書店
2019.02

<版元語録>ファッションに興味を持つ中学生のフランシスは、「男のくせに」とからかわれ、学校で孤立していた。ところがある冬の日、校庭のベンチでひとりで昼休みを過ごしていると、ノースリーブの女の子が同じベンチにやってきた。フランシスが紅茶を差し出すと、女の子は驚いたようにいった…「わたしが見えるの? ……あなたも死んでるの?」 幽霊の少女との友情を通して変わってゆく少年と仲間たちの姿を描く、ちょっと不思議な、あたたかい物語。

彬夜:まず、タイトルが変だなと思いました。ぼくだけって? ほかにも見える子がすぐに見つかるのに、なんでこういうタイトルにしたのでしょうか。それから、表紙の絵のジェシカ。最初の登場がモノトーンのミニドレスとあって、あれ?と思いました。その後、この服、いつ出てくるのかな、と。文章的にもところどころ引っかかるところがありました。たとえば、p20「そんなふうに動けるのは、けっこう楽しめたはずだった」とか、p106「恐怖心はなくなり、興味津々になってきた」とか。ほかにも何ヵ所か「?」と思うところがありました。アンディのことを母親が「暴れんぼ」と呼ぶのも、違う言葉がなかったのかな、と。人名で、ローランドとローナというのは、音が重なるので(元の言語では別の音なのかもしれませんが)、違う名前の方が読みやすかったと思います。まあ、翻訳だから仕方ないんですけど。ストーリーは、開かれていく痛快さがあるので、それなりに読み進めることはできましたが、フランシスたちが自殺を考えるような子には見えなくて、全体的に粗っぽい物語だな、という印象でした。ストーリーだけでなく、人物も、特に親たちの造型が粗いな、と。最大の謎は、ローナになぜジェシカが見えなかったかということ。それから、ラストの後日談的な部分はいらないのではないかと思いました。作者のあとがきによれば、普段は筋立てを決めて書くが、この作品ではストーリーの行き先を決めずに書いた、と言っていますが、この物語は、しっかり決めて書いたほうがおもしろくなったかもしれませんね。

須藤:読後感はよかったんですが、ちょっと地味というか、ページをめくらせていくような力が弱いように感じました。まあただ、子どもにとって、学校で嫌なことをされたときにどう対処したらいいか、とか、あるいはみんなから笑われるかもしれない心配、というのは切実な問題なんですよね。そこをテーマにしていて、それは大事なんだと思うんですが・・・・・・。親をやっていて思うのは、子どもが小学校に上がってそういう問題に直面した時に、なかなか有効なアドバイスを与えられない。要するに、あんまり気にしなくていい、とか、ある意味タフに、大人になれ、とか、大したことは言えないわけです。で、この本は、そうした「子どもにとって切実な問題」をテーマにしてはいるんですが、しかし、この本を読んで子どもがどこまで共感して、自分の問題に引きつけてくれるのかくれないのか、ってことは気になりました。子どもにとって「役に立つ」本であり得るんでしょうか。『西遊記』みたいにいじめや鬱といったテーマとも何も関係ない、ただおもしろい本のほうがあるいは救いになるのかもと思ってしまいました。

ぶらこ:鬱や自殺といった重いテーマを扱っていますが、人間関係がドライで、軽く読める作品だと思いました。でも、p209の「不思議なことに、こっちがまわりの目を意識しなくなると、まわりもたいてい、かわっていてもとやかくいわなくなった」というメッセージは、本当に鬱になるくらいいじめで悩んでいる子には響かないような・・・・・・。それよりももっとライトな層に向けて書いているのかな、という印象でした。子どもたち同士の友情によって人生を楽しむ力を獲得していくお話だけど、もう少しまわりの大人との関係性も読んでみたかった。子どもたちの母親のキャラクターがどれも似て見えてしまったのは残念でした。ファッションについての会話などは楽しく読みました。

コアラ:読んでいる途中では、あまり印象に残らないような内容だな、と思っていましたが、読み終わってしばらくしても、案外印象に残っています。ファッションに興味があって裁縫が得意という男の子が主人公なので、そういうものに興味を持っている男の子の励ましになると思いました。後半は自殺がテーマになってきますが、悩んでいる本人に役立つというよりは、周りで悩んでいる人がいる子にとって、接し方など参考になるかもしれないとも思いました。装丁がなんとなく女の子向けのように感じますが、男の子にも読んでほしい本です。136pからp138までで、「学校に行かないと法律違反」というような会話があって、「え?」と思ったのですが、「訳者あとがき」にそのことについて触れられていたので、その点は良かったと思います。

ハリネズミ:さっき須藤さんが「おもしろくない本でも役に立つのか」と疑問を出されたのですが、私は、おもしろくない本は読まれないので、結局役に立たないと思っていて、子どもの役に立てようとする本ほどおもしろくしないといけないと思っています。この本は物語世界のつくり方が中途半端かな、と思いました。原題は「ジェシカの幽霊」ですが、日本語タイトルは「ぼくだけに見えるジェシカ」。ぼくだけじゃなくてすぐ他の子にも見えるようになるので、どうなんでしょう? それから、この物語では、ジェシカは、自分と同じように穴に落ちて死を考えるようになった子に見えるという設定だと思いますが、それならローナにも見えるはずじゃないかな? また、ジェシカの声は他の人に聞こえないので、人がいない場所で会話をしているはずですが、p32では、みんなのいる教室で会話をしています。それと、ジェシカのミッションは自殺を思いとどまらせることだとすると、そんな子はいっぱいいるでしょうから、永久に成仏できなくなります。そんなこんなで、物語世界の決まり事をきちんと作ったうえで、それを最後まで守って物語を進めてほしいな、そこが残念だな、と思いました。引きこもりのローランドが追いかけて来てp103では「あの、ごめん、きみの言うとおりだ。ものすごく失礼だった」と言うんですが、日本のひきこもりの問題を抱えている子たちは、普通はこんなふうにすぐ出て来た謝ったりしないですよね。それからアンディという子が男の子っぽい格好をしているんですけど、友だちができたりローランドとつきあうようになったら、普通の女の子っぽい服装になるのはつまらない、と思いました。

マリンゴ: 私はおもしろく読みました。今回の課題本としてまとめて読んだことで、『レイさんといた夏』(安田夏菜著 講談社)と比較できて興味深かったです。幽霊のスペックや目的が似ていますよね。この本は、キャラが立っていて引き込まれました。幽霊の本のわりに明るいですね。クラスで浮いている子、はみ出している子が実は魅力的なのかも、と読んでいる子どもたちが気づくといいなと思います。ただ、ファンタジーって、最初に作った設定を守らないといけないはずなんですけれど・・・・・・クライマックスでそれが破られているのが残念です。ジェシカは、死にたいと思った子に見えて、そうじゃない人には見えない設定のはず。でも、クライマックスでは、自殺しようとしている子には見えない。主人公たちを活躍させるための“言い訳”に思えるのです。そして逆に、今まで見えなかったはずのおばさんが、急にジェシカの存在を“感じる”ようになる。これもストーリーの都合ですよね。それが残念でした。最後まで楽しく読むことはできたのですが、架空の世界の作り方と守り方は大事だと思います。

アンヌ:以前から題名だけ知っていて読むのを楽しみにしていた作品だったのにp47で「ぼくにだけ」どころかアンディにまで見えてしまって、がっかりしました。ここから、フランシスとジェシカの物語ではない話がドタバタと始まって行きます。アンディはカッとなったら暴力を振るってしまう問題児のはずが、転校先では冷静な武闘家のように効果的に暴力を振るって問題解決をする。自殺寸前まで落ち込んでいたようには見えません。ローランドについても同様です。さらに自殺寸前のローナにジェシカが見えないというのも奇妙です。学校の行事で展覧会に行った時に、いじめに遭っているローナにジェシカが見えていないのもおかしい。作者が自分で作った設定を守っていない作品ですね。ジェシカが消えた後に物語が延々と続くのは、ジェシカが一番必要だったフランシスが救われていく過程なんでしょうが、エピソードは衣装係の話ぐらいでよかったかもしれません。もともとフランシスは自分の世界を持っている子ですから。でも、その世界の中で、彼はこの先ずっとジェシカのイメージで作品を作って行くのだろうなと思うと、少し切ない気がしました。

西山:文章の弾まなさが興味深かったです。具体的に分析できていないのですが、弾まない文章でドタバタが描かれていて不思議な感触でした。表紙に関してはみなさんのご指摘同様です。裏表紙を見て、ああ、あと二人こういう子が登場するなとも思っちゃっていました。次々にジェシカが見える子が登場して、これはギャグだと思ったんですよ。どんどんみんな見えちゃって、ワヤワヤになることを期待しましたね。那須正幹さんの『屋根裏の遠い旅』(偕成社、1975)で、パラレルワールドに迷い込んでいるのが主人公だけじゃないというのが新鮮だったのを思いだしたりして。ローナにジェシカが見えない理由は書いてありましたよね。まあ娯楽作品としてはサーッと読めたという感じです。

ネズミ:ジェシカが現れてから主人公フランシスの周囲がどんどん変わっていって、いったいどうなるのだろう、ジェシカは過去を思い出せるのだろうか、という興味に引っぱられて読みました。アンディやローランドの誇張気味なキャラクター設定からエンタメだと思ったので、細かいことはあまり気にせずに。学校社会って、どこに行ってもいろんな人がいて、ぶつかり合っていくものだけど、フランシスが味方を得たり、自身も別の角度から考えられるようになったりして、我慢するだけではなく、自分らしくやっていく方法を見つけていくので、読後感はよかったです。子どもに力をくれる本だと思いました。

まめじか:エンタメとして読んでいたら、鬱や自殺というテーマが途中で見えてきました。その重さと、ちょっと緩い設定がちぐはぐというか・・・・・・。フランシスの言葉は、学校で浮いている子だからなのかもしれませんが、年齢より大人っぽいですね。

ツルボ:タイトルが内容と合っていないとかは、みなさんに言われてしまったんですけれど・・・・・・。作者の言葉を読むと、コメディを書いていた方なのでエンタメっぽくなったのだと思うのですが、やっぱり自殺をテーマとして書きたかったのでは? それだったら、一番ジェシカを必要としているローナに見えないのは、何としてもおかしい。鬱という「穴」に入ってしまったから、と作者は説明しているけれど、そういう子どもたちこそ救われるべきじゃないかな。それに比べて、フランシスのように自分の好きなもの、進みたい道がはっきりしている子どもが、内心は死にたいと思っているというのも説得力がない。いまどき、パリコレのデザイナーは男の人のほうが多いと思うし、母親にも認められているのに。三人称で書かれているので、いろんな登場人物の目線が交錯して、煩雑で読みにくかったけれど、これは原文の問題? それとも訳のせいなのかな? 全体に妙に固い文章と会話などの軽やかな部分が入り混じっていて、すっきりしない。p45の「あっけらかんとほほえんだ」とか、p140の「ホームスクールは両親に認められた法律上の権利」とか、「えっ!」と思って読み返す箇所が多々ありました。

しじみ71個分:読みやすくてサクサクと進みました。男の子がファッションに興味があるせいでいじめられるという設定でしたが、イギリスでもそんな問題があるのかなぁ?と思いました。主人公のフランシスの他にもジェシカが見える子たちが登場してきますが、その共通点は後からだんだん分かってきます。ジェシカはスーパー幽霊で、賢くて可愛くて優しい。で、そんな子がそう簡単に自殺するのかなぁ?とも思ったり。ジェシカが成仏できずにこの世に留まっている理由が子どもの自殺防止という割には、自殺リスクの最も高いローナの内面が描かれているわけでもないし、ローナにジェシカは見えないし、ちょっと理由付けとしては弱いかなと思いました。それから、ジェシカの死を悔やんでカウンセラーになったおばさんとの関係があまり書かれていないので、もっと堀り下げてもいいと思いました。西洋の子ども向けの物語で子どもの自殺をテーマにするのは珍しいのでしょうか? テーマ先行な気はします。それと後半、盛り上がりには欠けていますね。ジェシカとの出会いで3人の子どもたちがポジティブに元気になっていくという展開は爽やかでいいし、気付きを得ていく過程も破綻なく書かれていますが、問題が解決して、ジェシカが成仏していくところに盛り上がりがありません。後書きをちらっと読んだら、普段は考えて緻密にプロットを考えてから書くが、今回はあまり考えないで書いたとあって、だから盛り上がりに欠けたのでしょうか。もうちょっと考えて書いてもよかったのでは・・・・・・。残念です。

ハル:タイトルや表紙の雰囲気からして、少し小さい人向けの本かなと思って開いたら、文字が小さい! 文字数も多いし、内容からすると文章も結構、硬い印象があって、全体的にちぐはぐな本だなぁと思いました。「作者あとがき」を読むと、作者自身も普段とは違う書き方をしたと書いているので、ちぐはぐ感が生まれたのは、それも原因だったんじゃ・・・・・・。日本語版の編集では、どのくらいの年齢の、誰に読んでほしくてこの本を作ったんだろうと考えてしまいました。

しじみ71個分:一方、死にたくなるほどの落ち込んだ気持ちは、「穴に落ちたような気持ち」という程度で非常にあっさりしています。死を考えるほどの欝状態の辛さはもっと言葉を割いて掘り下げてちゃんと書いた方がいいのではないかと思いました。全体的に重いテーマの割に掘り下げが浅い印象です。

ネズミ:そこまでの穴に見えてこない。

しじみ71個分:あと、ローナへのいじめについてすぐに警察が介入して、いじめの首謀者の女の子二人を退学にするというのには驚きました。問題のある子たちを指導もなく、ただ野に放つというのもすごいなと思って。

須藤:ゼロ・トレランス方式っていいますよね。ただ賛否両論ありますが・・・・・・。

シア:感動的で最後泣けました。p211「陽光があたたかい。太陽のあたたかさが、ブレザーを通して両肩に広がっていく。おだやかなぬくもりに、心が安らぐ」というところが、ジェシカがフランシスの肩を揉んであげたシーンとシンクロして、目頭が熱くなりました。終始温かい感じの文章でした。でも、表紙がそぐわないように感じました。ジェシカとの出会いのシーンだとすると、フランシスは帽子をかぶっているはずだし、そもそも彼が眼鏡をかけている描写はなかったと思います。いじめられっこは眼鏡、というバイアスがかかった見方はどうにかしてほしいですね。それに、とてもおしゃれなはずのジェシカの服装も全く素敵ではありません。海外のファッションニュースを見ているようなファッショナブルな描写もこの本の魅力の一つですから、画家さんにはもっとがんばってほしかったですね。いつも美しい挿絵を描かれるのに、残念です。
それから、題名も気になります。「ぼくにだけ見える」ではないじゃないですか。全く詐欺です。邦題によくある“ヤクヤク詐欺”です。そもそも、原題は『Jessica’s Ghost』で『ジェシカの幽霊』となり、p187「自分のほうが肉体のない幽霊のように感じられたのだ」というように、生きているけれど自殺願望のあるフランシスたちのことをも示しているように思います。だから読後に深い味わいのある題名になるはずなのに、もったいないです。しかもですね、カバー袖でまた盛大にネタバレをしているんですよ。もう読む前から「ぼくにだけ見える」ことはないとバラしている。本当にこういうカバー袖や帯は読んではいけない時代になりました。最近、若い人を中心にネタバレされても平気だし、むしろ大いに、そして好意でネタバレをする人が増えています。生徒たちも内容を全て知ってから安心して読んだり見たりしています。想像しなくなっているんでしょうか? 焦りを感じます。
とはいえ、話としては良かったです。幽霊話だと成仏してお別れというラストは見えていますが、この本はそうではなくて成仏したのは閉ざされていたみんなの心、という落としどころだったので新しいと感じました。どんなに人生がガラリと変わっても、楽しく過ごせていても、どうあがいてもジェシカはいないという事実がとても切なくて、幸せな未来を断つという自殺いうものの重さを説教するでもなく伝えてきていました。ラストシーンの切なさは一見の価値がありました。中高生にはよくありますが、漠然と死にたい子はいるんですよね。積極的に死にたいというのではなく、生きたくないというレベルの。そういう子に、「穴に落ちる」とか、「太陽と雲」とかのわかりやすい比喩や、p129「じつは、わたしもいわなかったの。いま思うと、それがまちがいだったのね」というジェシカの言葉など交えながら、この本で落ち込んだときの心の処理法が伝わればと思います。

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エーデルワイス(メール参加):ファッションの才能をもつ男の子フランシスも、アンディもローランドも幸せになってよかったです。ひどいいじめは世界中にあるのかとため息が出ます。後半はちょっとお説教臭いと感じました。ユーモアもあり、ファンタジーぽくて、小学校高学年から中学生の女の子が読みそうです。

(2019年07月の「子どもの本で言いたい放題)


レイさんといた夏

『レイさんといた夏』表紙
『レイさんといた夏』
安田夏菜/著
講談社
2016.07

<版元語録>中1の1学期を終えて転校した莉緒は、“汚部屋”にこもりっきり。新たな人間関係に恐怖すら覚える莉緒にとって、うんざりの夏休みだった。そんな莉緒の前に現れた、どこから見てもヤンキー姿の少女の幽霊。成仏できていない彼女は、「生前、誰かとふれ合ったときのエピソード」をヒントに、自分が何者だったのかを知ろうとする。ヒッキーとヤンキー、通い合い始めたふたりの心。少女たちは、むき出しの自分の心に触れた――。

彬夜:再読でした。最初のうちは、なんだか作者の決めたラインで引っぱっている印象で、物語に入れなかったし、莉緒という子にあまり共感がもてなかったんですよね。割とダメダメな感じの子に描かれていますが、実はとても言葉巧みで分析的。一人称だとそこがちょっと不自然なので、三人称にした方がすんなり入れたかもしれません。が、後半は割とおもしろく読めました。阪神大震災につながるのかと分かった時には、ハッとする思いがありました。ここを描きたかったのかな、と。ただ、読んだ後では、震災からの年月を思うと、この長い期間、レイはどうしていたのか、と気になってしまいました。ずっと一人だったのだろうかと思うと、なんだかやりきれないというか、かわいそうすぎるなあ、と感じてしまいました。母とのつながりという点では、なるほどと思いはしたものの、兵庫に戻ってくることになり、母親は、震災のことを全く語らなかったのでしょうか。はっとはしたけれど、裏を返せば、やや唐突でもあったということでしょうか。母像に震災の影が感じられなかったせいかもしれません。

ハリネズミ:わたしもそう思った。

ツルボ:とても読みやすくて、心に響く、いい作品でした。レイさんが生涯で巡り合った人たちを思い返すことで、自分なりの人生を生きてきたと思えるようになるところなど、私の大好きな池澤夏樹さんの『キップをなくして』(角川書店)に通じるところがありました。レイさんが出会った果物屋のおっさんとか、莉緒のアパートの隣のおばあさんとか、生き生きと描けていると思いました。茜ちゃんって嫌な子ですね。こういう子って絶対変わらないから、莉緒ちゃんも連絡を取ろうなんて思わないでほしいな!

まめじか:人間関係の糸はからまったりもつれたりして、ときに面倒ですが、それが人をつなぎ止めもすることが伝わってきました。テーマを前面に出すのではなく、物語の中に自然に落とし込まれているのがいいですね。レイさんを思い出す人たちの中で、くだもの屋のおじさんだけ少し違いますよね。深い関わりとか、人生を変えるような影響があったわけではないので。

ネズミ:『ぼくにだけ見えるジェシカ』(アンドリュー・ノリス作 橋本恵訳 徳間書店)と比べると、文体の統一感があって、ずっと読みやすく、ぐいぐい読めました。構成や言葉づかいもうまいなと。物語がどう落ち着くんだろうと思っていたら、阪神大震災につながっていたのに意表を突かれました。自分が何者か分からなくなっていた主人公が、レイさんとの関わりの中で変わっていく。思い出した人々からレイさんが浮かび上がってくることと、自分に意識が集中するあまり、自分が分からなくなっている主人公とが対比的に描かれているのかなと。後で考えてみると、荒れた中3女子だったレイさんが、p223でかなり悟った物言いになるのは不自然なのでは、という気もしましたが・・・・・・。中学生くらいで読めたらいいですね。

西山:新鮮だと思ったのが、この子の生理的な感覚です。p59「誰か知り合いの人が手作りしたものが苦手。その家の匂いとか、その人の体温とかが、しみこんでいるような感じが嫌」など、この身体感覚が一貫していて、息がくさいとか手がねばっこいとか、生理的に他者を拒否している感じが、神経を逆なでするような感性なのだけれど、とても興味深かったです。八百屋さんの桃のエピソードはレイさんのものだけれど、この作品を貫く一つの感触として生きていると思います。あと、レイさんが美容師になろうとしていたところで、阪神・淡路大震災で亡くなるというのは、理不尽に断たれた命を悔やませるのだけれど、だから、生きているあなたは好きなことが出来るのだから頑張れ、という方向に着地するのではなくて、お母さんが出てきて、学校に行かなくていいと言う。この展開には共感しました。あと、p206「ええかげんにさらしとかんと殺すぞ」なんて、「できるだけ悪い言葉を使って、精一杯ドスをきかせ」たという枠の中でですが、ここまでパンチの効いた大阪弁も新鮮で、笑えました。

ネズミ:お母さんが息継ぎしないでまくしたてるところも、笑っちゃいますね。

アンヌ:最初はレイさんに興味を持ち、病院で成仏していく幽霊は見えるんだな、とか楽しんでいたのですが、あまり幽霊界の話はなくて残念でした。主人公がもうレイさんの正体が分かっていながら写真を見せずに絵を描くあたりが、犯人が分かっているのに主人公が罠にはまりに行く推理小説のようで、イラッとしてしまいました。人は他者との関係性において自己を確立するという事を、幽霊と主人公に悟らせるためだろうけれど、少々しつこかった気がします。お母さんにとっては、レイさんも会いに来てくれたし、子どもに過剰な期待を押し付けてはいけない、生きていてくれればいいという真実に、また気付くことができて良かったね、と思いました。

マリンゴ: p224の「あたしはあたしが、出会った人らでできている」というところは、シンプルで非常にいい一文だと思います。自分というものが、周りの人の存在で作られているというのは、中高生の読者にとって、大きな気付きになるのではないでしょうか。あと、ヒロインのいじめられた原因が、自分が嘘をついたことにある、というのがいいと思いました。いじめる側が100%悪くて、いじめられる側にはなんの非もない、という設定はありがちなので。ただ、お母さんから教えられたことやアルバムの話を、レイさんに伝えないというか、伝えるタイミングを逸したまま終わってしまうのが、一抹の後味の悪さにつながっている気がします。

ハリネズミ:とてもおもしろく読んだのですが、よーく考えてみたら、お母さんたちの描き方がどうなのかな、と思いました。まずレイさんのお母さんが再婚して最悪の状況になってネグレクトされるというのは、いかにもステレオタイプ。莉緒のお母さんは、みなさんの評判はよかったのですが、結局自分の理想に他者を当てはめようとする人で、そこは変わってないように思いました。p232には、「夢や目標とか、素敵な友人たちとか、きらきらした青春の日々とか、そういうものを莉緒にも持たせたい、持たせなくちゃと思ったの]と言っていますが、作者が、それは勉強をちゃんとやったり、きちんと学校に行ったりすることでかなえられると思っているから莉緒の母にこういう発言をさせているのでしょうか。p231では莉緒の母は、「どうかどうか生きていてって。これ以上のことは、一生なにも望みませんって思ったはずなのに・・・・・・」と言っていますが、[生きている]は、母親の言う幸せより下に位置しているように取れてしまいました。

コアラ:まず、文字が小さいな、と思いました。文字の大きさを測ってみると、『ぼくにだけ見えるジェシカ』と同じだったのですが、ずいぶん小さく見えました。書体の違いは大きいですね。挿絵は、私は結構好きでした。p69のおじさんなんかはいい味出してる。莉緒がレイさんに言われるままにスケッチブックに描いた似顔絵が、挿絵になっているのがおもしろいと思います。p162で、阪神・淡路大震災が出てきますが、もう20年以上前なんだと改めて感じました。今の中学生は知らないんですよね。p222の「あたしはこの人らで、この人らがあたしやねん」という言葉はいいと思いました。そして、その後、それぞれの人が、レイさんからメッセージを受け取る展開になるのかな、と期待したのですが、そういう展開にはならなかったので、少しがっかりしました。新学期まで物語を続けずに、夏休みで話を閉じているのは、終わらせ方としていいと思います。

ぶらこ:周りの人たちとまっすぐ関わることが、「自分とは何か」を知る手がかりになる、というメッセージがストレートに描かれている作品だと思いました。脇役の意地悪なおばあさん、おもしろかったです。ものすごく嫌味な人として描かれるけれど、手作りの煮物が実はおいしいとか、主人公からはまだ見えないところがたくさんある人という感じがして。幽霊のレイさんと莉緒を結びつけたのは、実は莉緒のお母さんだったということでお母さんが重要な役割を果たしていますが、私はこの人が苦手で、後半の展開にあまり乗れませんでした。また後半、震災というすごく大きなテーマが出てきたのは、少し唐突にも思えてしまいました。

ハル:今回の3冊の中では一番「幽霊」感がありますよね。怖さもあって引き込まれて読みました。モンタージュのページなんか、夜に読んでいると、パッと出てきてドキッ!としたり。ラストp222の「この人らが、あたしや」という発見はとても新鮮で、深く感じ入ったのですが、その後でまたp225「あんたも、自分が誰か、探しや……」で、今度は莉緒の自分探しが始まってしまう。「この人らが、あたしや」で止めても良かったんじゃないかと思いました。もう1点は、震災を回想する場面ですが、ここは、読んでいて恐ろしく、苦しくなりました。ただ、幼なじみがレイを探しに来たのは、土砂崩れが起こってからどのくらいの時間が空いている設定なのかは分かりませんが、本当にこんなふうに、中学生が一人で現場まで来られるものなんだろうかと思いました。取材の上でしたら大変申し訳ないのですが、少しドラマチックになりすぎた感じもします。そもそも、この物語で震災を扱わなければいけなかっただろうかという気もしました。

須藤:現在の学校内の人間関係でトラブったりして、前に進めなくなっているような状況にいる主人公の女の子が、幽霊のレイさんと関わることで、前に進めるようになる、という方に主眼があるのか、それとも、20数年前に断ち切られた人生の物語の方に主眼があるのか、どちらなんでしょうね。神戸の震災のことが出てきて、20年も経つのかと思いました。20年経っても、震災というのは、こうして災害に遭った人の心にさまざまな傷というか、思いを残すものなのだなと改めて思います。自分としては、震災のことが出てきた後半がおもしろかったですね。前半は、主人公の子がちょっとひがみっぽくて面倒くさい子だなあと思ってしまったので、いまいち乗り切れませんでした。面倒くさい、やや暗い性格の女の子が、一風変わった他者との関わりを通じて良い方に変化する、という物語に、自分はやや食傷気味です。

シア:スケッチ風というのは分かるのですが、表紙にはいまいち惹かれませんでした。題名もなんだか無個性で読書感想文みたいです。テンポ良く読めましたが、内容というよりもレイさんの個性で読み進めていくという感じでした。全体的に田舎の昭和感が溢れてしまっていて、いじめの辺りも、桃の件でのおじさんとのやり取りも、なんともじっとりとしていて息苦しさを感じてしまいました。日本のホラーのような湿度の高さを思い起こさせます。自分の価値観を押し付ける母親や、近所のおばあさんなど鬱陶しさしかありません。お父さんは空気だし。児童書を読んでいると日本のお父さんっていつも空気ですよね。大丈夫でしょうか。この本で印象に残ったのは、お母さんのp231「これ以上のことは一生なにも望みませんって思ったはずなのに、時がたつとどうしてこう忘れちゃうんだろうね」という言葉ですが、20年経っても成長していないってのはどうなのかな・・・・・・。気になった表現でp62「素敵にすずしかった」とあるんですが、こう言いますかね?最後レイさんが、p222「あたしはこの人らや」と言って成仏していきますが、もう少しエピソードがないと分かりにくいと思います。というか人数が少ない気がします。阪神大震災を入れようと思ったからなんでしょうが、扱いが中途半端ですよね。確かにここから話はおもしろくなりましたが、美談として震災を感動的に扱おうとしている気がしました。震災ものは子どもたちに伝えていくべきものではあるけれど、記憶にある方もいらっしゃるので難しいですから、安易に扱うものではないと思います。

ルパン:この物語のキーパーソンは実は主人公のお母さんですよね。でも、このお母さん、最後に急にクローズアップされて、それまでは存在感が薄いんです。なんだかちょっと作者の都合で動いているような。それよりも、主人公の「私」が引きずっているのは、前の学校の茜ちゃんですよね。この茜ちゃんとの関係が自分の中でどこまで整理されたのか…茜ちゃんとの確執から始まって、汚部屋になったり学校に行きたくなくなったりしているのに、最後はレイさんとお母さんの話になってしまって、消化不良のまま終わりました。そもそも、あまり主人公に好感が持てませんでした。隣のおばあさんを極端に嫌っているのだけど、その理由が「痩せてくぼんだ頬に、ピンクの頬紅をさしているのが気持ち悪い」。挨拶されても返さなかったことをたしなめられたのに逆恨みしているし、茜ちゃんとの関係にしても、レイさんやお母さんに対する態度にしても、共感できる部分があまりありませんでした。

ハリネズミ:p142にイタリックが出てきますが、縦書きにイタリックって違和感あります。物語世界の設定でいうと、レイさんは人の顔は克明に覚えているし描けるのに、病院や町の名前はまったく覚えていないんですね。それでいいのかな、とちょっと疑問に思いました。

ツルボ:幽霊って、作者の都合でどうにでも作れるからね。

須藤:そういう意味でいうと、お化けを出すにしても、いつだったか読んだ魔女の話にしても、既存のイメージを便利に使いすぎなんじゃないかと思います。

ハリネズミ:どの作品でもそうですが、物語世界は、ていねいにちゃんとつくってほしいです。

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エーデルワイス(メール参加):『ぼくにだけ見えるジェシカ』の日本版ですが、こちらのほうがもっと深刻です。母子の問題やいじめや自分探しが出てきますが、関西弁で書くことによって深刻さが緩和されています。幽霊の「レイ」さんが本当に「怜」だったのにびっくり。レイさんの人生が過酷で辛い者であっても、希望を捨てなかったことや、明るい性格だったことなどに読む者は共感できると思います。阪神淡路大震災のところではハッとしました。体験した者にとっては、いつまでも忘れられないことなのですね。

(2019年07月の「子どもの本で言いたい放題」)


エヴリデイ

『エヴリデイ』表紙
『エヴリデイ』
原題:EVERY DAY by David Levithan, 2012
デイヴィッド・レヴィサン/作 三辺律子/訳
小峰書店
2018.09

<版元語録>毎朝、だれかのカラダで目を覚ます。そして、一日だけだれかの人生を生きる。他人の人生を変えるわけにはいかない、そう思ってた。きみに出会うまでは。

彬夜:読み直すことができなかったので、少し前に読んだままの印象ですが、それぞれのエピソードは、リアリティがあって、おもしろく読みました。せつない物語だなと。ただ、やっぱり設定そのものが納得しきれなくて、そもそもこの子はいかにして誕生したのか、という点が腑に落ちませんでした。

コアラ:おもしろかったです。通勤途中の、10分くらいの細切れの時間で読んでいったのですが、それがよかったのかもしれません。とにかく先が気になってしかたなかった。毎日違う体に宿って生活する、というのは独創的だと思いました。カバーに描かれている赤い服の女の子がリアノンだとすぐに分かったのですが、たくさん描かれているのは宿った人たちのはずなので、なぜ宿った人たちの中にリアノンがいるのか、読み進めるまで謎でした。最後は結局Aが去ることになって、寂しい終わり方でしたが、愛に溢れたおもしろい話でした。

ぶらこ:「これからどうなるのだろう?」と予測がつかなくて、一気に読んでしまいました。 奇抜な設定だけど、ルールが細部まで作り込まれているからリアリティを持って読めるし、主人公が憑依する人々の生活が細やかに描き分けられているのがおもしろかったです。プール牧師の中にいた人物のことやAという存在の謎については全く明かされないまま終わるけれど、それよりも著者は、Aを通して見るいろいろな人生の厚みのほうを伝えたかったのかな、と思いました。ただし、Aがリアノンに素敵な男の子を紹介して去って行くというラストは、恋愛の結末としてリアノンはそれでいいのか?と気になりました。

ハル:設定からしてすごくて、どうなっちゃうんだろうと思いましたが、とてもおもしろかったです。人を内面だけで愛せるのか、環境が違ったらどうか、性別が違ったらどうか、恋愛対象の性別が自分と違ったらどうか、薬物やお酒に溺れていたらどうか、容姿が違ったらどうか、触れられなかったらどうか・・・・・・など、思いの外いろいろと考えさせられます。そしてYAってなんだろう、と改めて考えさせられました。でも、ラストがよくわかりません。これは、私の読解力のなさのせいか・・・・・・。残念です。

須藤:だいぶ前に原書で読んで、残念ながら翻訳には目を通せていないので、そういう感想として受け取ってください。いや、自分は、最初はけっこうおもしろくて読ませると思いました。ただ、彼らがそもそもどういう種族なのかが、最後まではっきりしないので、そこがどうしても気になってしまったんです。アメリカではSomedayって続きが出ているので、その辺のこともフォローしてくれているのかもしれません。その後日本語版が出て、とても評判がよいので、自分の目は節穴かもしれないと思っています・・・・・・。 デイヴィッド・レヴィサンは『ボーイ・ミーツ・ボーイ』(中村みちえ 訳、ヴィレッジブックス)の作家ですが、ジェンダーに関する問題意識がこんな形で出てくるんだ、というところはおもしろかったですね。見た目や性別、どういう階層、グループに所属しているのか、そういうことがアメリカ社会ではより意識されるんじゃないかと思うんですが、そこに属さないアイデンティティみたいなものを、ある意味追求してるんだと思うんですよね。

しじみ71個分:おもしろかったです。1日ごとに同じ宿主が変わる身体のない主人公という設定が斬新でしたし、宿主の生活を変えないように生きてきたのが、リアノンに出会い恋をして変わってしまうという、Aの心を縦軸にして、横軸にAの視点を通して、16歳という年齢で輪切りにされた、現代のアメリカを生きる若者たちの様々な生活や内面が描かれているのが非常におもしろいです。一人ひとり異なる、いろんな高校生の今が見えます。穏やかな子もいれば、薬物中毒や経済的な困難を抱えている子もいる。レズビアンの恋人がいる子もいれば、ゲイのバンド仲間の友人がいる子も登場して、LGBTをめぐる日常も普通に織り込まれていたり、若者群像がとても色彩豊かにリアルに感じられて好感を持ちました。Aが宿主のおじいさんのお葬式で人生を学ぶなど、他人の生活を通して人間を知っていくという表現も繊細で良かったです。ただ、訳の点でちょっと分かりにくいところもあり、もうちょっと分かりやすくしてほしいなという箇所がいくつかありました。
Aの存在を知って利用しようとする悪意に満ちたプール牧師が登場するところから緊張感が高まり、物語がどこに向かって終焉していくのかドキドキしましたが、最後はAがどこにどう逃げるのか全然分からないし、最後の宿主にされたケイティはどうなってしまうのかも分からないし、尻切れトンボな印象を受けました。結末がオープンというのもひとつの手法なのかもしれないけど、もうちょっと何か分からせてほしかったです。章立てが〇日目という日数になっていて最初は何だろうと思いましたが、割り算をしてみると、16歳になってから154日目から話が始まっていることになっているみたいですね。16歳が終わると17歳の子たちに憑依するのかな。人生を年単位の積み重ねで考えるのではなく、日ごとに考えないといけないAの生を象徴しているようです。

シア:衝撃的で素晴らしい本でした。最高の純愛。ここ数年で一番のお気に入りです。読み終わった後、表紙の人物を眺めるのが楽しかったです。設定がとにかく特異で、非日常の連続、先が気になって一気読みしてしまいました。すごいYAです。さすが海外としか言いようがありません。この年齢の子が持っている“もしも自分じゃなかったら?”という変身願望を見事にストーリーにしていると思います。LGBTも盛り込んで、“自分”という個性を徹底的に掘り下げています。自分を愛するということ、人を愛するということ、そしてその人の何を愛するのか、何を求めるのかということについても一石を投じています。数人のメインメンバーと大勢の人生の一日を通して、人間の欲望と傲慢さ、繊細さを描いています。ラストシーンの「生まれて初めて逃げ出す」というのは、ずっと抑圧されていた自己の解放を意味しているのかなと思いました。その人の人生を邪魔しないで生きてきたけれど、Aは新たなスタート切ると決め、全てを捨てることを選択します。逃げるという言い方をしていますが、解放ではないかと。依存や執着からの脱却というか。ただ、訳した際のニュアンスなのかなという気もしてきました。逃げ出すなのか、走り去るなのかとか。Aがどうしてこういう体質なのかとかそういう理由付けは明かされていないけれど、それでいいと思います。他でも幽霊や魔法もそこにあるものとして描かれていますし。続編があるので読みたいですが、この1冊で終わっても構わないくらいです。というくらい感動しましたが、ヒロインのリアノンが最悪でした。
Aが人間の精神で、リアノンが肉体を表しているのならば納得もいきますが。リアノンは平凡な上に狭量で、16歳なら仕方ないのかもしれないけれど狭い世界しか知らないので思考に柔軟性がありません。にもかかわらず性欲だけは旺盛で、DV被害者にありがちな典型的なメンヘラ女です。すぐに電話に出てくれないと嫌、すぐに来てくれないと嫌、そばにいてくれないと嫌、面倒くさいこと極まりないです。アレクサンダーが心配です。スクールカースト上位にいることが価値であるような女子高生。ジャスティンも同じで、リアノンのことをアクセサリーと考えて付き合っているような男ですよね。

しじみ71個分:リアノンについては、きれいで芯が強そうくらいのことしか描かれていないですけど、Aはなぜリアノンを好きになったんでしょうね?

シア:リアノンがAとは正反対の平凡、ドがつくほどのド平凡だから。そして、どこか寂しげだったからかもしれません。Aは自分にないものと、自分と似たような寂しさに強く惹かれたのかなと。Aはリアノンに入ったときお風呂にも入らず、体も見ないばかりか中身も詮索しませんでした。つまり、外側しか見えない幼い恋愛の愚かさを説いているのかなと思いました。リアノンの狩猟小屋での第一声はp285「今日はすごくかっこいいね」です。ここで130kgのフィンが現れたら、上着だって脱がなかったに違いありません。しかも、この時点でまだジャスティンと付き合っているという事実。色欲の罪ですね。p349「わきあがる怒りに自分でも驚いた。『リアノンのためならなんでもできる。でも、リアノンは、そうじゃないんだね?』」とありますが、結局この恋愛は二人が作中でバカにしていたシェル・シルヴァスタインの『おおきな木』のような結果になってしまって、なんだか空しいです。

ツルボ:YAって、とっても実験的なことができるなと思いました。YAの可能性っていうか、若い翻訳者たちが競ってYAを訳したがる気持ちが分かるような気がしました。私としては、もっと小学生向けの作品を一所懸命訳してもらいたいなと思うけれど。それはともかく、日ごとにいろんな人の身体に宿るというあらすじを読んだときに、なんだかお説教くさいことを言われるんじゃないかと警戒して、あまり気が進みませんでした。でも、実際に読んでみると、主人公の恋の行方や、正体が明かされるのではないか、というサスペンスで、どんどん引き込まれました。最後のところは、私はシアさんとは全く別で、結局、作者がまとめられなくなってしまったので、強引に決着をつけたという感じを持ちました。Aの恋するリアノンが言うことがまともで、恋にしても何にしても、人間同士の結びつきって、精神だけではなく姿や声や体温や匂いや、あらゆることが関わってくるものだと思うので。ティーンエイジャーの群像はよく描けていると思ったけれど、最後の方になると、あまりにもいろんな人に宿るから、コメディみたいになってきて笑えてきました。

まめじか:Aに何ができて、何ができないのかが、いまひとつ掴めなかったんですよね。自我があって、恋もするのに、p152で宿主の感情はコントロールできないとか・・・・・・。読解力がないのか、意味が分からないところがありました。p97で「おれは踊りにきたんじゃない。飲みにきたんだ」って言うジャスティンに、リアノンが「そうだよね」って言って、それは「ネイサンへのフォロー」に聞こえたとあるのですが、なぜそうなるのでしょう?

コアラ:ジャスティンの連れとして来たけれど、ここではもうネイサンに気持ちが向いていて、「うん、そうだよね」の発言は、ジャスティンに対してというより、ネイサンに対して「この人(ジャスティンのこと)踊る気ないから」と言っているような気がした、というようなことでしょうか?

ネズミ:どうなるのか知りたくて読んだけど、途中で疲れてしまいました。主人公の気持ちにあまり寄り添えなかったからか、リアノンとの逢瀬のために宿主たちが利用されていくのが苦しくて。「ぼく」は、もともと男性で書かれていたんでしょうか。もっと中性的だとしても、日本語だと話し言葉で男女がすぐ分かるので、訳すのが難しそうだなと思いました。それから、リアノンを好きになるところから物語が展開する割には、リアノンとの出会いはあまりインパクトがなくて、そこが不思議でした。書店では、海外文学の棚に並んでいることも多いですね。後書きの解説もないし、出版社がそういう読まれ方を狙っていたのでしょうか。

須藤:あと毎日違う人生、違う人物に転移するけど、なぜアメリカのこの狭い地域限定なのか・・・・・・とは思いました。レヴィサンは、さまざまな背景の人物を出すことで、多様な人物に成り代わってみる、というおもしろさも出したかったんじゃないかと思いますし、それはある程度成功していると思いますが、一方より広く見て暴論を言えば、どんなに複雑な背景を持っていても、「アメリカの高校生」って点ではみんな同じ文化的背景の中にいて、それって実はすごく狭いんじゃないかと・・・・・・。

ツルボ:Aのような存在が複数いるというように読めるから、それぞれにテリトリーがあるのかも!

ネズミ:ちょっと前に「ニューヨーク公共図書館」という映画を見たのですが、そのときに、この作品に出てくる宿主ってこんなに多様な人たちなんだと気付いて、テキストから自分がアメリカ人の肉体感覚を想像しきれていないのを痛感しました。アメリカ社会を少しでも知っている大人のほうが、より楽しめるかもしれませんね。

西山:最初は読みにくくて、おいおい、これがずっと続くのかと、『フローラ』(エミリー・バー 著 三辺律子 訳 小学館)のとき同様の戸惑いを感じました。でも、他に読まなくてはならないものがあって中断して、数日ぶりに開いたときにものすごくおもしろい体験になりました。「私はだれ?ここはどこ?」となったんです。これは、Aの人生の追体験みたいなものですよね。本を読むことで、自分というものの輪郭を持てるというところもあったし、『本泥棒』(マークース・ズーサック 著 入江真佐子 訳 早川書房)が出て来たり・・・・・・。読書というのは、そもそも他人の人生を暫し生きるような行為なわけで、それを思い出させるメタ読書のようなところがおもしろかったです。もちろん何より設定の珍しさに目を引かれたわけですが。アイデンティティを保つツールとして自分宛のメールがあるわけですが、パソコンが使えるかどうかでその日の宿主の生活状態が端的に説明できる。すごいなと思います。また、こういう手法でLGBTについて考えさせるのも巧みだと思いました。身体的な性別はどこまで重要なのか。設定と乖離しない問題提起になっています。自分のアカウントにアクセスすることでアイデンティティを保つというのもそうですが、人は見た目じゃなくて中身だという「正論」の究極をリアノンに突きつけていて、リアノンの葛藤は肉体的な接触を含めて人間の身体性を問い直すようで、とても現代的なしつらえでありながら問いは普遍的です。続きは読みたいとは思うけれど、それは別の話かな。謎への興味に応えることはエンタメとして必要な展開だと思いますが、私はこの作品にエンタメ的な満足感は特に求めません。恋愛の在り方にもいろいろ意見が出るだろうから、学生の読書会テキストにしたら盛り上がるだろうと思っています。

アンヌ:読み終って、逃げたのは作者だなと思いました。こういうSF仕立ての小説は、物語を楽しみつつ、頭の別の部分ではこの世界を解き明かそうとフル回転させながら読んでいるので、牧師が現れてAの同類の者がいる、謎が明かされる、というところで中途半端に終わったのにはがっかりです。続き物にするから書かなかったのでしょうか。それにしても粗略な感じの最後です。一つ一つの話は楽しめたし、麻薬や肥満や自殺願望やLGBTの恋等、様々な世界を垣間見られるのも楽しかったけれど、同時に、例えば宿主の自殺願望について、これだけの判断ができるAの成長過程に疑問を持ちました。それなのに、正体が解き明かされないで終わるので、いろいろ推理していた身には辛かった。さらに、これだけ恋について書いておきながら、リアノンにぴったりの男性を紹介してベッドの横に寝かせて消えるなんて、失恋した娘に自分の推薦する相手と見合いさせる親父のようで、これで終わるんなら、恋に落ちたなんて言わないでほしいと思いました。

マリンゴ:最初は読みづらいと思いました。私はロジカルな“仕組み”を知りたいタイプなのですが、なぜ、こういうことになったのか説明がないので・・・・・・。それで各章をまとめるメモを取りながら、業務的に読んでいたのですが、徐々に引き込まれてメモもいらなくなりました。肉体があるから縛られること、肉体があるからできること。ひとつの人生だけを生きること、いろんな人生を体験すること。様々なことに考えが及んで、余韻が残る作品です。気になったのは、設定のブレではないかと思われる部分。p8で「事実にアクセスすることはできるけど、感情にアクセスすることはできない」とあります。けれど、p90では「これまで感情がふるえた経験はひとつしか見つけられなかった」となっていて、矛盾を感じました。あと、p383で「アレクサンダー」の文字が4行続けて横並びになっているんです。偶然なのは分かるんですけど、一瞬、何か意味があるのか、暗号的なものなのかと疑ってしまいました(笑)。できれば接続詞でも助詞でも入れて、バラしてほしかったです。

ルパン:ものすごく疲れる本でした。一生懸命読みすぎたのかもしれませんが、次々とAが憑依する人間が変わっていくので、ついていくのが大変で。リアノンはAの姿かたちや性別までが変わってもずっと好きでいられるのはむしろあっぱれだと思いましたが、Aがリアノンに入るところはさすがにぞっとしました。ひとつだけ共感したのは、p149の「生きる目的が見つかってしまったときに陥る罠・・・・・・その目的以外のことが、すべて色あせて見えてしまう」という一文です。それから、もしも自分がひとつのからだ、ひとつのアイデンティティを持ち続けることができずに意識だけがずっと同じであったら、どんなに辛いだろう、という悲しさ・せつなさは感じられました。

ハリネズミ:発想がすごくおもしろいですね。Aのような存在はひとりしかいないのかと思っていたら、もしかしたら複数いるのかもしれないと思わせたりして、意外性もあって読ませますね。ただ、リアノンのような、一歩引いてボーイフレンドを受け入れて後をついていくような女の子が、しょっちゅう姿の違うAと会ったりするところはリアリティを感じられませんでした。恋愛は見た目と関係ないのか、というのは「フランケンシュタイン」以来のテーマでもあるけど、「フランケンシュタイン」のほうが現実味があるな、と思いました。それと、私には最後がよくわかりませんでした。どうしようとしているのでしょうか? 「逃げる」というのは、どういうことなのでしょうか? それと、Aはリアノンに自分らしさを持ってほしいとか、自立してほしいと思っているはずなのに、Aが「いい男の子」を選び出して、その子とリアのンをくっつけるのは、上から目線のパターナリズム。エンタメだと思えば楽しいけど、ジェンダー的には問題のある作品ですね。続編でいろいろなことがもっとわかってくるのかもしれませんけど。

しじみ71個分:最後にちょっと気になるところが・・・・・・。p129に急いでご飯を食べる姿を「即行」と書いていますが、こういう場合はカタカナでいう「ソッコー」で、漢字にしたら「速攻」じゃないですかね? ネット辞書では「即行」もすぐやるという意味で「速攻」と同じとしていますが、あまり見慣れない感じです。

ルパン:小見出しに○日目、とありますが、どこからどうやって数えているのだろうと思いました。

須藤:なんで正確に分かるんでしょうね。

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エーデルワイス(メール参加):主人公が、毎日違う人物に入り込んでしまうところが新鮮でした。LGBTやジェンダーについても盛り込まれています。最後が分かるようで分からないので、続編があるのでしょうか?

(2019年07月の「子どもの本で言いたい放題」)


2019年06月 テーマ:子どもの生きづらさを考える

日付 2019年6月14日
参加者 アンヌ、カピバラ、コアラ、木の葉、きび、さららん、シア、西山、花散里、ハリネズミ、ハル、ヘレン、まめじか、マリンゴ、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 子どもの生きづらさを考える

読んだ本:

工藤純子『となりの火星人』
『となりの火星人』
工藤純子/著 ヒロミチイト/挿絵
講談社
2018.02

<版元語録>他人とのコミュニケーションが苦手なかえで。勉強はできないけれど優しくて明るい湊。私立中学の受験失敗がコンプレックスの聡。自分の中に「化けもの」がいると思い込んでいる和樹。マイナスの感情があふれるとパニックになる美咲。みんな、「困った子」なんかじゃない。「困っている子ども」なんだ! 2018、火星大接近の年。すべての「困ってる子」に贈ります。
『ジュリアが糸をつむいだ日』
原題:PROJECT MULBERRY by Linda Sue Park, 2005
リンダ・スー・パーク/作 ないとうふみこ/訳 いちかわなつこ/挿絵
徳間書店
2018.12

<版元語録>7年生のジュリアは韓国系アメリカ人。母さんの提案で、親友のパトリックといっしょに、カイコを育てて生糸をとる自由研究をすることになった。母さんは、子どものころ韓国でカイコを飼ったことがあるという。パトリックは、がぜんやる気だ。いっぽうジュリアは、「韓国っぽい」研究だと感じ、気乗りがしない。でも、飼ううちに、だんだんカイコがかわいくなってきて……? カイコの飼育をきっかけに、アイデンティティの悩みに向き合うことになる少女の思いを、丁寧に描きます。ニューベリー賞受賞作家による、さわやかな読み物。
M.G.ヘネシー『変化球男子』
『変化球男子』
原題:THE OTHER BOY by M.G.Hennessey, 2016
M・G・ヘネシー/著 杉田七重/訳
鈴木出版
2018.10

<版元語録>いいか、きみが女子であろうと、男子であろうと、なんならカンガルーであったって、わたしはかまわない。きみがいまのように球を投げ続けてくれさえすれば、今度の試合はまちがいなくいいところまで行ける。どうだ、わかるか?

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2019年05月 テーマ:知らない世界に足をふみいれて

 

日付 2019年5月10日
参加者 ネズミ、ハル、ルパン、花散里、カボス、アンヌ、コアラ、まめじか、西山、さららん、木の葉、ヘレン、マリンゴ、(エーデルワイス、しじみ71個分)
テーマ 知らない世界に足をふみいれて

読んだ本:

越水利江子『ガラスの梨』
『ガラスの梨〜ちいやんの戦争』
越水利江子/著 牧野千穂/挿絵
ポプラ社
2018.07

<版元語録>昭和十六年、大阪。小学三年生の笑生子は、国民学校に通う女の子。働き者のお父やん、お母やん、気丈できっぱりした澄恵美姉やん、心優しい成年兄やん、あまえんぼうの弟・春男、そして、かわいい子犬のキラ…そんなあたたかい家族にかこまれた幸せな日常は、暗い戦争の影に侵されはじめていた―。著者の母親をモデルに、徹底した取材のもと、戦争の悲劇と家族のきずな、人間のたくましさをえがく、今こそ読んでほしい戦争児童文学!
ホリー・ゴールドバーグ・スローン『世界を7で数えたら』
『世界を7で数えたら』
原題:COUNTING BY 7S by Holly Goldberg Sloan, 2013
ホリー・ゴールドバーグ・スローン/著 三辺律子/訳
小学館
2016.08

<版元語録>7番目の月の7番目の日に、あたしの新しい両親は、自宅から257マイルの病院まで行って、生まれたばかりのあたしを引き取り、寒冷地帯に生息する木の名前をつけた。ウィロー=やなぎ。そして世界は変わった。7という数字にこだわる変わり者の天才少女ウィローの悲しくも爽快な物語。
山本悦子『夜間中学へようこそ』
『夜間中学へようこそ』
山本悦子/著
岩崎書店
2016.05

<版元語録>「わたしも4月から学校だから」―ある日突然、祖母が宣言した。おばあちゃんがわたしと同じ中学1年生に!?/孫の優菜は、ひょんなことから、ともに夜間中学へ通うことになり、知らない世界へ足を踏み入れる。かけがえのない日々の始まりだった。/どうして勉強するのか、なぜ学校へ行くのか。多感な中学生の目を通して、見えたものとは――。今注目の夜間中学を舞台にした感動の物語。

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2019年04月 テーマ:子どもの幸せとは

日付 2019年4月16日
参加者 ネズミ、花散里、ハリネズミ、アンヌ、彬夜、西山 、マリンゴ、まめじか、しじみ71個分、(エーデルワイス)
テーマ 子どもの幸せとは

読んだ本:

安田夏菜『むこう岸』
『むこう岸』
安田夏菜/著
講談社
2018.12

<版元語録>貧しさは、あきらめる理由になんてならない。有名進学校の授業についていけず、公立中学に転校した少年。父を事故で亡くし、母と妹と三人、生活保護を受けて暮らす少女。少年は「生活レベルが低い人」と少女に苦手意識を持ち、少女は「恵まれた家で育ってきたくせに」と少年の甘えを許せない。そんな反目する二人が直面する、「貧しさゆえに機会を奪われる」ことの不条理。中三の少女と少年は、いかにして「貧困」に立ち向かうのか。
ファブリツィオ・ガッティ『ぼくたちは幽霊じゃない』
『ぼくたちは幽霊じゃない』
原題:VIKI CHE VOLETA ANDARE A SCUOLA by Fabrizio Gatti, 2018
ファブリツィオ・ガッティ/著 関口英子/訳
岩波書店
2018.11

<版元語録>ヴィキは七歳のとき、母と妹とともにゴムボートに乗り、政情不安の続くアルバニアから対岸のイタリアへと、命がけで海を渡った。ところが、待っていたのは泥地のバラック生活。それでもヴィキは希望を失わず、イタリアの学校に通って新しい人生を切りひらこうとする。実際の体験をもとにした、移民の少年と家族の物語。
キャサリン・アップルゲイト『願いごとの樹』
『願いごとの樹』
原題:WISHTREE by Katherine Applegate, 2017
キャサリン・アップルゲイト/著 チャルズ・サントソ/挿絵 尾高薫/訳
偕成社
2018.12

<版元語録>わたしはレッド。樹齢二百十六年の木だ。町の人たちは年に一度、わたしに願いごとをむすびつける。この町は昔から、あらゆる国の移民を受け入れてきた。しかし、最近ひっこしてきた少女サマールのようすが気にかかる。長年、人間に話しかけてはならないという掟を守ってきたわたしだが、サマールの願いごとを知り、行動を起こすことにした―。米国ニューベリー賞受賞作家による、希望に満ちた物語。

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2019年03月 テーマ:世界が変わる

日付 2019年03月26日
参加者 アンヌ、鏡文字、カピバラ、さららん、サンザシ、西山、ネズミ、ハル、まめじか、マリンゴ、(エーデルワイス)
テーマ 世界が変わる

読んだ本:

ルイス・サッカー『泥』
『泥』
原題:FUZZY MUD by Louis Sachar, 2015
ルイス・サッカー/作 千葉茂樹/訳
小学館
2018.07

<版元語録>その学校は、立ち入り禁止の森にかこまれていた。森には、人知れずサンレイ・ファームという農場がある。クリーンなエネルギーを育てているらしい。学校で、森で、農場で、少しずつ、少しずつ、なにかが起きている予感が・・・。近未来パニック小説?!
森川成美『マレスケの虹』
『マレスケの虹』
森川成美/作
小峰書店
2018.10

<版元語録>第二次世界大戦期のアメリカ・ハワイ。日系二世の少年マレスケは、よろず屋を営む祖父の元で貧しくも平和に暮らしていた。だが、1941年12月、日本軍による真珠湾攻撃を境に環境は激変してしまう・・・。
フィリップ・ロイ『ぼくとベルさん』
『ぼくとベルさん〜友だちは発明王』
原題:ME&MR.BELL by Philip Roy, 2013
フィリップ・ロイ/作 櫛田理絵/訳
PHP研究所
2017.02

<版元語録>数学は得意な一方、読み書きが困難なエディと、世界一の発明王・ベル。2人を通して、何事にも屈せず、挑戦を続ける大切さがわかる。

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2019年02月 テーマ:母と娘、そのややこしき関係

日付 2019年2月26日
参加者 彬夜、アンヌ、カピバラ、アカシア、マリンゴ、ケロリン、西山、ネズミ、ハル、まめじか、ルパン、ツチノコ、(エーデルワイス)
テーマ 母と娘、そのややこしき関係

読んだ本:

安東みきえ『満月の娘たち』講談社
『満月の娘たち』
安東みきえ/著 ヒグチユウコ/装画
講談社
2017.12

<版元語録>どこにでもいる標準的見た目の中学生の私と、オカルトマニアで女子力の高い美月ちゃんは保育園からの幼なじみでママ同士も友だちだ。ある日、美月ちゃんの頼みでクラスで人気の男子、日比野を誘い、3人で近所の幽霊屋敷へ肝だめしに行ったのだが……。
魚住直子『いいたいことがあります!』
『いいたいことがあります!』
魚住直子/著 西村ツチカ/絵
偕成社
2018.10

<版元語録>小学6年生の陽菜子は、お母さんから家事も勉強もちゃんとするようにいわれている。洗濯物をたたみ、食器は洗い、料理のお手伝いもする。でも、お兄ちゃんはいそがしいから、家事はしなくていいらしい。納得できない気持ちをかかえるある日、陽菜子はふしぎな女の子と出会い、手帳をひろう。いろいろいいたいことがある、女の子のための物語。
リタ・ウィリアムズ=ガルシア『クレイジー・サマー』鈴木出版
『クレイジー・サマー』
原題:ONE CRAZY SUMMER by by Rita Williams-Garcia, 2010
リタ・ウィリアムズ=ガルシア/作 代田亜香子/訳
鈴木出版
2013.01

<版元語録>目立ちたがりでおませな次女ヴォネッタ。いざとなると勇敢な末っ子のファーン。そして、11歳の長女デルフィーンは妹たちのめんどうをみることを最優先するしっかり者。キング牧師が暗殺された年。母とくらしたことのない黒人の三姉妹がカリフォルニア州オークランドにむかう。ひと夏を母とすごすために。ひとつの願いを胸に秘めて。

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2019年01月 テーマ:子どもにとって、心のよりどころとは・・・

日付 2019年1月18日
参加者 アカシア、鏡文字、カピバラ、ケロリン、西山、ネズミ、マリンゴ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ 子どもにとって、心のよりどころとは・・・

読んだ本:

佐和みずえ『拝啓、お母さん』
『拝啓、お母さん』
佐和みずえ/作 かんべあやこ/挿絵
フレーベル館
2017.07

<版元語録>お母さんにひどい言葉を投げつけたまま、ひとりやってきた九州のじいじの家。そこは、昔ながらの活版印刷所「文海堂」。数えきれないほどの活字の海のなかで、ゆなのわすれられない夏休みがはじまります。
ケイリー・ジョージ『ねずみのモナと秘密のドア』
『ねずみのモナと秘密のドア』 ハートウッドホテル 1

原題:HEARTWOOD HOTEL: A TRUE HOME by Kallie George, 2017
ケイリー・ジョージ/作 久保陽子/訳 高橋和枝/挿絵
童心社
2018.10

<版元語録>親も家もなくしたねずみのモナは、ずっとひとりでくらしてきました。ある嵐の日、森をさまよいたどりついたのは、評判のすてきなホテル。そこでメイドとして働かせてもらうことになったモナですが、メイド長のリスはなぜかモナに冷たくあたります。とまりにくるお客さんも、それぞれ事情や秘密があるようで……。ホテルの生活はトラブル続きですが、モナは信頼と友情をきずき、自分の本当のわが家をみつけます。
ベッツィ・バイアーズ『トルネード!』
『トルネード!〜たつまきとともに来た犬』
原題:TORNADO by Betsy C. Bears, 1996
ベッツィ・バイアーズ/作 もりうちすみこ/訳 降矢なな/挿絵
学研教育出版
2015.05

<版元語録>すさまじい竜巻が、村に近づいてくる。地下室に避難した子どもたち。不安な気持ちでおびえる子どもたちに、むかしむかしにあった、ふしぎな話をすることになる。それは、竜巻とともにやってきた、一匹の犬の話だった。

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2018年12月 テーマ:この国から、あの国へ

 

日付 2018年12月21日
参加者 鏡文字、コアラ、さららん、サンザシ、西山、ネズミ、ハル、マリンゴ、レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ この国から、あの国へ

読んだ本:

フィリップ・フーズ『ナチスに挑戦した少年たち』
『ナチスに挑戦した少年たち』
原題:THE BOYS WHO CHALLEGED HITLER; KNUD PEDERSEN AND THE CHURCHILL CLUB by Phillip Hoose, 2015
フィリップ・フーズ/作 金原瑞人/訳
小学館
2018.07

<版元語録>第二次世界大戦、ナチス占領下のデンマークで、レジスタンス活動をした少年たち。彼らは、自分たちのグループをチャーチルクラブと呼んだ。自転車で走り回り、敵の車を破壊し、銃を盗む。これは、武器を何一つ持たない少年たちが、ヒトラー率いるナチス軍に抵抗した本当にあった話である。
小手鞠るい『ある晴れた夏の朝』
『ある晴れた夏の朝』
小手鞠るい/作
偕成社
2018.08

<版元語録>アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?
大竹英洋『そして、ぼくは旅に出た。』
『そして、ぼくは旅に出た。〜はじまりの森 ノースウッズ』
大竹英洋/作
あすなろ書房
2017.03

<版元語録>自然写真家・大竹英洋、初のノンフィクション。東京で育った一人の若者は、なぜ大自然に憧れ、写真家をめざすようになったのか?

ナチスに挑戦した少年たち

フィリップ・フーズ『ナチスに挑戦した少年たち』
『ナチスに挑戦した少年たち』
原題:THE BOYS WHO CHALLEGED HITLER; KNUD PEDERSEN AND THE CHURCHILL CLUB by Phillip Hoose, 2015
フィリップ・フーズ/作 金原瑞人/訳
小学館
2018.07

<版元語録>第二次世界大戦、ナチス占領下のデンマークで、レジスタンス活動をした少年たち。彼らは、自分たちのグループをチャーチルクラブと呼んだ。自転車で走り回り、敵の車を破壊し、銃を盗む。これは、武器を何一つ持たない少年たちが、ヒトラー率いるナチス軍に抵抗した本当にあった話である。

ネズミ:デンマークのこうした事実を知らなかったので、そういう意味では興味深かったです。少年たちがあまりにも無謀なことをするのでドキドキしましたが、著者がインタビューした時点で生きて話しているので大丈夫だろうと。ただ、聞き書き部分と地の文が区別しにくく、物語のような文章のおもしろさ、わくわくする感じはあまりありませんでした。ノンフィクションを読み慣れないからか、読みにくいところや、実際にどういうことかよくわからない箇所が多少ありました。

西山:とにかく少年たちがあまりにも無謀。最初の写真の何人かは亡くなるかもしれないとずっとはらはらして読みました。クヌーズの語りとそうでない部分は、縦線を入れて形上は区別してますけれど、文体が同じだから、かなりわかりにくかったです。「カギ十字」という名称の方がなじんでいるのに、「逆卍(ぎゃくまんじ)」というのは、矢印を書き込んだ抵抗の落書きを視覚的にも説明するためでしょうか。違和感がはありました。それにしても、なんでこんなに無事だったんだろう……。金髪碧眼のアーリア人だったから? などとちょっと皮肉っぽく見てしまいました。たとえば、p154の並んで撮られた写真など、私の目にはヒットラー・ユーゲントの少年たちと風貌的には一緒に映ります。ところで、ドラ・ド・ヨングの『あらしの前』『あらしのあと』(吉野源三郎訳 岩波書店)では、オランダが早々に降伏したことは、国民が死なずにすんだということで否定的ではなかったと記憶しているのですが、実際のところどういう感じだったのでしょう。怒りつづける若者たち、という点ではYA文学として共感して読めるとも思いました。別の場所、時代だったら彼らが次々とやらかすことは、ハックやトムや、たくさんの児童文学作品の中のエネルギーに満ちたいたずらをする子ども像ともとれる・・・とはいっても、やっぱり命がかかりすぎていて、複雑な思いで読みました。そういう意味では新鮮でした。

サンザシ:私も、クヌーズが話している部分と地の文の区別がもう少しはっきりするといいな、と思いました。たとえばクヌーズの部分はですます調にするとか、何か工夫があったらよかったのに。クヌーズの部分は始まりの箇所は名前が書いてありますが、終わりはちょっとした印だけなので、そこに注意していないと、あれ?となってしまいます。それと、この少年たちは、ナチスの犯罪についてわかっているわけではなく、自分の国が侵略されたから破壊活動を始めるんですね。それに書きぶりが、戦争に行って敵を殺すのとあまり変わらないところもあって、同じ「敵をやっつけろ」というレベルじゃないかと私は思ってしまったんです。

さららん:私もそこは気になった。

サンザシ:少年だから上っ調子なのはしょうがないとしても、この作品が新しい戦争反対文学だとはなかなか思えなかったんですね。銃が暴発する場面など、戦争ごっこみたいだし。落ち着かない気持ちを抱えながらの読書になってしまいました。訳は、p34の「クヌーズ大」は「大クヌーズ」のほうが普通なのでは? フォークソングという言葉が出てきますが、この言葉を聞くと、私はどうしてもアメリカのプロテストソングを思い浮かべてしまうので、ちょっと違うのかなあと思ったり。あとp125の4行目の「相手」は、これでいいのかな? p189の収監されている部屋の鉄格子を切る場面は、私だけかもしれないけど、実際にどうやったのかよくわかりませんでした。

コアラ:p192の写真を見てもよくわからないですよね。

サンザシ:そういうところまでわかると、もっと臨場感が出るのに。細かいところですが、p240に「練り歯みがきが容器からぴゅっと出てくるようにしたらどうだ」とありますが、今の子どもは容器からぴゅっと出てくるのしか知らないから、よくわからないと思います。p246「頭を撃ちぬいた」は、射殺した人の頭を、とどめをさすために打ち抜いたのか自分の頭を撃ちぬいたのか、言葉を補った方がいいかと思いました。

コアラ:まず、本のつくりが変わっていてちょっと読みにくかったです。地の文があって、黒い線で区切られた注釈が入って、さらにクヌーズ本人が話す形式の文章も挟まっていて、断片的な感じがして最初は戸惑いました。内容としては、デンマークの状況や抵抗運動のことは知らなかったので、そういう面ではおもしろかったです。ただ、少年たちの破壊活動は、読んでいてあまりいい気持ちはしませんでした。ここまでやるか、という感じで。それでも、少年たちの行動が、あきらめていた大人や他の子どもたちが立ち上がるきっかけや刺激になったということで、こういうことがあったというのは、知っておいていい話だと思いました。

ハル:こういう少年たちがいたということを私も知らなかったので、タイトルを読んでわくわくしました。でも、本の中身からは、それ以上のものは得られなかったかなぁと思います。少年たちがどうやって武器を盗んだかとか、どうやって破壊活動を行ったかとか、そういうことを知りたいわけではないですし。記録として必要な本だと思いますが、子どもの本とするなら、題材が題材なだけに、本のつくり自体、もう少し配慮や工夫があってもいいのかもしれません。ノンフィクションがいいのか、小説がいいのかということも含めて考えたほうがいいのかも。キャプションも、もうちょっとていねいに教えてほしかったです。

鏡文字:彼らに直接関係する写真と、そうでないのが混在しているのでちょっと戸惑いますね。この本は、いろいろ考えさせられました。でも、おもしろいかっていうと、そうでもないな、というのが正直なところです。特に、前半が退屈でした。子どものごっこ遊びめいているのに、けっこうヘビーで、それが読んでいてきつかったです。ギャングっぽい、というか。ナチスというものを絶対悪として置いてますよね。悪の自明性というのか、そのことに寄りかかった作品だと感じました。もっと問いがほしい。それから、結局暴力なのか、という思いがどうしても拭えなくて。絶対的な非暴力という考えもある中で、彼らの暴力性をどうとらえたらいいのだろうと、考え込みました。レジスタンスを否定するわけじゃないけど、これでよかったんでしょうか。もう一つ、カールの遺書を読んで、ああ、戦時中の日本の若者と変わらないではないか、と思いました。デンマークにこういうことがあったと知ることができた、という点で、読んで無駄だったとは思いませんでしたが。あとがきに「無鉄砲さがおそろしくなってしまう」という言葉があったことにちょっとほっとしました。

さららん:読んでいて、どこかすわりの悪さを感じました。無抵抗で占領されたデンマークの大人たちに反発して、ナチスへのレジスタンスを始めた少年たち。骨のある子たちだと思ういっぽうで、「こんな活動をしていたら、いつか君たち、敵の誰かを殺しちゃうよ」と思いました。だから誰も殺さないうちに逮捕されて、少しほっとしたんです。戦争という暴力に対するレジスタンスは、良いことなのかもしれないけれど、つきつめれば暴力性は同じ。主人公たちが敵の武器を奪い始めたあたりから、暴力で悪をやっつけることの危うさが気になりました。戦争を描いた他国の作品でも、戦後まもなく出たものでは、しばしばレジスタンスに協力する子どもが一種の英雄として登場します。権力への抵抗そのものは大事な価値観。でも「レジスタンスをしているオレたちは善」というスタンスのノンフィクションを、子どもは今もカッコいいと思って読むんでしょうか?

ネズミ:みなさんの話を聞いているうちに、こういうふうにふりまわされて、よくわからないけどあれこれやってしまうというのも、戦時を生きる子どもの悲劇のひとつか、という気がしてきました。

サンザシ:でも、子どもがこの本を読んでそこまっでくみ取れるでしょうか?

鏡文字:そこを読み取ってほしいなら、そういう書き方が必要ですよね。現状だと、「やったぜ」という書き方ですから。

さららん:そういえばドイツの隣国、オランダの歴史を読んだことがあります。ナチスが侵攻するやいなや、政府と国王一家はロンドンに亡命。ユダヤ人の強制連行に、市民が連帯してストライキをするなど、デンマークの大人たちよりはがんばる人たちが多かったようですね。

サンザシ:ロイス・ローリーの『ふたりの星』(講談社/童話館出版)は、デンマークの市民や子どもが、ナチスの目を盗んでユダヤ人をスウェーデンに逃がすという設定でしたね。7000人くらいは同じようにして逃がしたらしいので、デンマークにもがんばる人たちがいたようですよ。

レジーナ:サンディー・トクスヴィグの『ヒットラーのカナリヤ』(小峰書店)も同じようなシチュエーションだったと思います。

さららん:知らないことばっかりだった、という意味では、とてもおもしろい本。

レジーナ:レジスタンスというと、まずフランスを思いだしますが、似たような状況でたくさんの人が亡くなっていますよね。この子たちが無事だったのは、少年だったから? 政府の姿勢が違うから? 西山さんがおっしゃるように、金髪碧眼だから? 人を傷つけかねないことをしているというのは、そうなのですが、今の日本に、ここまで行動力のある若者はいるでしょうか。それを考えると、大人から見ると無鉄砲だったり、考えが足りなかったりしても、ナチスに抵抗しない大人をふがいなく感じてアクションを起こす姿は、今の子どもたちに刺激をあたえると思います。

マリンゴ:デンマークが戦争中にどういう状況だったのかよく知らなくて、スウェーデンと似たような感じだったのかな、と思っていたのですが、この本でいろいろな事実を知って、とても興味深くて、引っ張られるように勢いよく読了しました。少年たちのやっていることは、今の日本ならただの不良というか、破壊行為です。だから、読んでいて後味は決してよくない。ただ、だからこそ戦争というものが、いかに破滅的で何も生み出さないものであるか、ということを改めて感じました。このヒーローたちの後日談が、必ずしも幸せではないところもリアルでした。おとなの文学で、こういう少年たちを取り上げるほうが読み応えがあるかも。児童文学だと、どうしても「このヒーローたち、すごいよね」という方向に行くので。ちょっとせつないですけれど、でも「その後」を知ることができてよかったです。

西山:p142、これはなんですか? イメージ写真?

さららん:レジスタンス博物館に展示されていたものでは?

西山:ああ、なるほど。しかし、それならそうとキャプションを付けてくれないと、いつだれが撮ったのかとひっかかりました。まさかとは思いつつ、戦争中にこんな武器の記念写真撮ってたの?と一瞬考えました。さっき言い忘れていました。p174の最後、罪を軽くしようとする弁護士を全く無視して、同じ証言を繰り返す、言うこと聞かないにもほどがある様子は一瞬笑えました。でも、殺されるかもしれないという恐怖感、危機感のなさに、やっぱり複雑な気分になったところです。

サンザシ:デンマークの少年だから生意気なことも言っても殺されないけど、ドイツの白バラの人たちは、どんどん殺されて行きますよね。クヌーズたちは「どうせたいしたことにはならないさ」と、多寡をくくっていられたということなのかな。

西山:これだけのことをして無事な話は初めて読みました。

サンザシ:グループの中にはユダヤ人の少年もいて、とっても危ないんじゃないかとはらはらしましたけど。

ネズミ:疑問に思った箇所を思い出しました。p88の4行目、「クヌーズとイェンスは、チャーチルクラブのことを家族からかくすのに大変な苦労をしていた」とあるのに、2つ先の文は「ただ、秘密がばれないようにするのは、いくつかの点で、そうむずかしくはなかった」となっています。最初の「大変な苦労をしていた」というのは、「なんとしても家族に知られまいとしていた」というようなことでしょうか。気になりました。

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エーデルワイス(メール参加):題名は『ナチスに挑戦した少年たち』ですが、その中心はクヌーズなんですね。時代背景、作者とクヌーズとの出会い、交流、クヌーズ自身の証言、当時の写真の数々。読んでいくとあれこれ散乱していて、落ち着かなくなりました。まだあどけない15,6歳の少年たちはデンマーク政府に抗議を込めてレジスタンスを始めます。若さゆえの正義感ですね。その後捕まって刑務所へ。その後遺症で生涯悩まされます。クヌーズの晩年の写真は、いいお顔ですね。好きな美術の仕事を得てよかった。比較的背が高く金髪、青い目が多いデンマーク人にヒトラーが理想人種をみたというのは、やりきれません。この本、読書感想文の課題本にいいですね。書きやすいと思いました。

(2018年12月の「子どもの本で言いたい放題」の記録)


ある晴れた夏の朝

小手鞠るい『ある晴れた夏の朝』
『ある晴れた夏の朝』
小手鞠るい/作
偕成社
2018.08

<版元語録>アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?

さららん:ディベートという形式で、原爆の是非を知的に問う展開が珍しく、おもしろかったです。舞台はアメリカ。原爆肯定派、否定派に分かれた登場人物ひとりひとりが個性的で、異なる文化的背景を持っています。主人公の日系のメイに肩入れしながら一気に読み進み、「原爆ノー」に深く共感しながら、気持ちよく読み終えました。小さな点ですが、冒頭の原爆否定派の挿絵を見ると、メイのチームのリーダー、ジャスミンの顔が、日本人にも見えるというイメージとは違っていますよね。人物像をじっくり描く書き方ではないため、たとえばメイの母親には、人間としての厚みがあまり感じられませんでした。でも、この作品に出会えてよかったと思います。十代の子どもたちに薦めたい。

鏡文字:この本は夏に読んでいて、いろんな人に薦めています。戦争を扱うのに、こういう書き方もあるんだな、という点で参考になる本だと思います。ディスカッションする高校生たちの配置が絶妙ですよね。ただ、物語という点で若干、物足りなさもつきまとう。あと、大人になったメイから始まりますが、そこに戻ってはこないんですね。細かい内面とか書く物ではないんですが、年表がおもしろかったです。最初と最後の事項に作者の意志を感じます。「過ちは繰り返しませぬから」という言葉には、主語がない、と批判的にとらえる見方もあるので、ここは、みなさんがどう感じたのか、興味がありました。

サンザシ:かつてはあいまいだと言われたけど、今は、この文章の主語は人類全体だと広島市などは公式な見解を述べています。

ハル:こういう方法があったのか!と勉強になりました。このごろ「戦争ものは読まれない」と聞きますが、読書としてのおもしろさもしっかりあって、きっと主人公たちと同年代の読者も、さまざまな刺激を受けるんじゃないかと思います。本のつくりもていねいだし。ただ、日本人の私が読めば“we Japanese”の解釈のところで「あれ?」とひっかかってしまいますし、そこで否定派が打ちのめされてしまうのが、どこかぴんとこない感じはあります。最後まで読めば、ああそういう文化の違いがあるんだなとわかりますし、逆に印象にも残りましたので、これはこれでいいのかもしれません。いずれにしても、子どもたちにもぜひ読んでほしいと思う1冊でした。

コアラ:フィクションでディベートをするのがおもしろいと思いました。アメリカの高校生が、原爆について肯定派と否定派に分かれて意見を戦わせるという内容ですが、その中でアメリカの学校で習ったことというのが出てきますよね。たとえば、p44〜p45のスノーマンの原爆についての数値的な説明。私は日本の学校で、原爆の悲惨さについては教わりましたが、彼が説明したような数字的なことは習った記憶がありません。アメリカと日本の教育の違いというものがわかって興味深かったです。読み進めながら、原爆について考えられるいろいろな議論を上手にまとめていると思ったし、肯定派、否定派それぞれの意見にうなずいたり、考えさせられたりしました。p73の日本兵に殺された中国人という視点は忘れてはいけないと思います。「過ちは繰り返しませぬから」という言葉には、凝縮されたものがあると思うので、メイの母親が解釈する場面には胸が熱くなりました。日本の子どもたちがこの作品を読んでそれぞれの意見を追っていって、自分の考えを深めていければいいなと思ったし、そういう子たちが社会に出ていくのは頼もしいと思いました。

サンザシ:アメリカの高校生がこんなふうに討論し、途中までは勝ち負けにこだわっているんだけど、最後は勝ち負けをこえて次の段階に進んで行くのがいいなあと思いました。日本の高校生ではあまり体験できないことなので、うらやましい。ひっかかったのは、「過ちは繰り返しませぬから」に関して、スノーマンが、日本人は懺悔しているんだからそれに報いるために原爆を落としてよかったんだ、と言う。それを聞いて反対派が負けたと思うのがどうしてなのか、私は納得できませんでした。たとえ語句の解釈が正しいとしても、日本人が反省してるってことと、原爆を落としていいってことは、やっぱりイコールで結びつかないから。p184で、お母さんが日本語の世界はそんなふうにできてないと言うところも、ちょっと気になりました。日本語は、自己主張することなく相手や世界にとけこむようにできているとあって、ちょっと先にも個人より仲間の調和を重んじるということが美徳として書かれています。アメリカではそれが美徳かも知れませんが、日本ではこういうのが強い同調圧力となって子どもたちを苦しめている。その点は、日本の読者が対象だとすると、もっとつっこんでほしかった。賛否両論がとびかうのは新鮮ですが、頭をつかう読書になるので、読者対象はかぎられるかもしれません。本を読んで考えるという習慣がない子だと、ハードルが高いかも。

マリンゴ:アメリカ在住の小手鞠さんだからこそ、書ける作品だと思います。ディベートがどう展開するのか気になって、一気読みしました。さまざまな角度から、日本の戦争について語っていて、中高生なら知らないことも多いのでは?と思います。ただ、各キャラクターの描写が最低限で、どんな人物かがあまり立ち上がってこない。青春小説の読みすぎかもしれませんが(笑)、主人公の葛藤や頑張って準備する様子などをもう少し読みたかったです。登場人物が、物語を動かすための駒として使われている感じもあります。けれど、推察になりますが、きっと「敢えて」なんでしょうね。ディテールを描いていくと分厚くて読みづらい本になるので、そこはもう描かない、という判断をしたのかなと思います。なお、ラストのほう、「過ちは繰返しませぬから」の部分、アメリカ人だったら、なるほど、と思って読むでしょうけど、日本人ならミスリードに気づくんじゃないかな・・・と感じました。でも、みなさんの感想を聞くと、わたしが疑り深すぎるのかな・・・。今のままでいいのかも、と思い直しました。

西山:これはディベートではありませんよね。p19からp20にかけて「ディスカッション」と説明しています。「どちらかといえば、ディベートに近いものになるかもしれないな」とは書いてあります。私は自分ではディベートをやったことはありませんが、中学の国語で積極的に取り組んでいる教師もいましたが、自分の意見とは関係なく賛成反対の役割で議論するのが、私にはどうしても好きになれません。でも、これはそうじゃない。まず自分の考えがあって、そこから議論しているので、共感して読みました。原爆に限らず、原爆、太平洋戦争、いろんな事実関係をイロハから、啓蒙的に書いて伝えている。すごいなと思いました。赤坂真理の『東京プリズン』(河出書房新社)が天皇の戦争責任について、アメリカの高校に通う日本人の少女がひとり矢面に立たされる話だったように記憶しています。並べて読み直すと何か見えてくるのかも知れないなと思います。p57「反対意見を主張するときには、まず、相手の意見のどの部分に反対するのか、ポイントをはっきり示してから反論に取りかかること。/学校で習ったこの教えを守って、私は主張を始めた」というところに、感心というかうらやましいというか、反省させられたというか・・・。あと、〇〇系〇〇人とか、単純に「〇〇人」と国籍で人をくくれない様を見せてくれているのもいいなぁと思った点でした。

サンザシ:ディベートについて今ちょっと調べてみたんですけど、大統領候補が討論したりするのもディベートですよね。そっちは広義のディベートで、狭義のディベートが、今西山さんがおっしゃった教育現場で使われているもので、賛成・反対の説得力を競い合う競技を指すみたいですよ。

さららん:でも、この本の中のは、ディベートじゃないと言ってますね。

レジーナ:中学のディベートの時間では、基本的に肯定派と反対派に分かれるけど、自分の意見は反対だとしても肯定派として話してもいいし、自由に選んでいいことになっていました。

ネズミ:昔、友だちがESSでディベートをやっているのを見ると、参加者は賛成と反対の両方の論を用意しておいて、くじを引いてどちらの側かを決めていました。

サンザシ:それだと考える訓練にはなっても、自分の意見を言う練習にはならないんじゃない?

西山:かえって隠れ蓑になってしまう。

さららん:教育で使うディベートというのは、もしかしたら、アメリカから伝わってきたのかもしれませんね。

ネズミ:ESSでディベートやってた人たちは論が立つようになって、外交官になったりしてますよ。

サンザシ:欧米だと、でたらめな論理でも堂々と自己主張する人もいるので、敢えて別の視点に立ってみるというのも必要なんだと思いますけど、日本はもっと自分の意見を言える練習をしたほうがいいんじゃないかな。

さららん:この本には、アメリカに住んでいる作者の実感がこもっていますよね。国籍で人をくくるのではなく、ひとりひとりに光を当てて考え、取り上げています。物事の多面性を見る入口として、こういう本は必要。

ネズミ:この本は、アメリカのことを学べる感じがしました。原爆のアメリカでの捉え方の話をアーサー・ビナードがするのを聞いたことがありますが、本当なんだなあと。でも、英語の論理をそのまま日本語にしたような会話文には、かなり違和感がありました。たとえばp27「まあまあ、スコット。今はそれくらいにしておかないか。そのつづきは討論会の会場で正々堂々と」とか。わざとつっかかるように書いたのかな。だとすると、この表紙にひかれて手にとった中学生は、すっと入れるのかなと心配になりました。8人の同じような年齢の人物を書きわけるのは大変なので、チャレンジングだと思いますが。あと、内容について、これは書かないのかなと思ったのは被曝のこと。放射能で土地や物が汚染されて被曝したり、あとあとまで病気の危険を負ったりといったことは、反対の理由になるのではないかと思うんですが。

サンザシ:もう一つ。ダリウスというアフリカ系の人が、自分たちは抑圧される一方の人間だから「ほんとうに罪のない人間というカテゴリーに入ると思う」って言うんですけど、ちょっとノーテンキすぎるように思いました。

ネズミ:最初の方は、罪がないかあるかという話になっているので、そういう意見が出たんじゃないかな。

レジーナ:私もおもしろく読みました。真珠湾攻撃は宣戦布告するはずだったのに、大使館の対応の遅れで不意打ちになったとは知りませんでした。「日本には、国民が一丸となって戦うという法律があったのだから、罪のない市民が犠牲になったとはいえない」と言う中国系のエミリー、「有色人種の土地にばかり核兵器が使われたのは、人種差別だ」と説くジャスミン、アメリカで差別されてきた黒人の視点から、原爆投下を非難するダリウスなど、多様なルーツをもつ高校生が、それぞれの視点から語っていておもしろかったです。口調が、ひと昔まえの翻訳ものや外国のテレビ番組のテロップみたいで、それは少し気になりました。p107「とんでもない!」「とびきり楽しい午後を過ごしてね」とか、p126「いまいましい!」とか。翻訳物は文体で敬遠されるって言われているのに。意図的にこういう口調にしたのかもしれませんが。

サンザシ:小手鞠さんが若い頃に読んだ翻訳小説がこういう口調だったのかしら?

ネズミ:やっぱりわざとかも。

西山:舞台が日本じゃないっていうことをはっきりさせたいから、こうしたんじゃない?

鏡文字:だとしたら、すごい技術ですね。

レジーナ:でも、あえてそうする必要はあるのでしょうか。翻訳ものでも、今はなるべく自然な文章にしますよね。そうじゃないと、読まれないので。

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エーデルワイス(メール参加):今年度の「マイベスト」になりました。感動でいっぱいです。物語としてもぐいぐいひっぱってくれるので、あっという間に読み終えていました。中高生に是非読んでほしいですね。国、人種、戦争、あらゆる困難な問題もこうして解決できたらいいですね。

(2018年12月の「子どもの本で言いたい放題」の記録)


そして、ぼくは旅に出た。〜はじまりの森 ノースウッズ

大竹英洋『そして、ぼくは旅に出た。』
『そして、ぼくは旅に出た。〜はじまりの森 ノースウッズ』
大竹英洋/作
あすなろ書房
2017.03

<版元語録>自然写真家・大竹英洋、初のノンフィクション。東京で育った一人の若者は、なぜ大自然に憧れ、写真家をめざすようになったのか?

コアラ:とてもよかったです。読んでいる間中、旅をしている気持ちになりました。カバーの写真がとてもよくて、これから旅に出るという気分にさせてくれます。内容も構成もいいし、要所要所に読者の理解を助ける説明が入っていて、写真家のジムに会う前になぜ写真だったのかを説明する章があったり、スムーズに読み進められるようになっています。いろんな人に薦めたいと思いました。個人的にはp290からの「センス・オブ・ワンダー」、名前も知らない花を見て、新鮮なまなざしで写真を撮っていくところ、試行錯誤の話がおもしろかったです。終わり方もすばらしいと思いました。進路を考える時期の高校生くらいの子どもにも、大人にも、多くの人に読んでもらいたい本です。

ハル:この本に出会えてよかったです! 最初に本を開いたとき「わぁ、文字が小さい。文字が多い。時間がない~」と思ってしまったことを反省しました。心に余裕がないときこそ、良い本を読もう! 進路を考えはじめる年代のひとたち、受験や就職活動などでいちばんいそがしいころかもしれませんが、そんなときこそ、読んでほしいです。著者は思い切った冒険の旅に出ますが、謙虚で礼儀正しく、若いときにありがちな無邪気な傍若無人さもなくて、たとえば、「弟子にしてくれるまで帰らない!」なんて言わないところとか、そういったところも安心してひとに薦められます。「『一日というのはこんなふうに美しく始まっていくのだ』ということを、ずっと覚えておきたいと願ったのでした」(p120)。私も覚えておきたいです。もう、絶賛。

さららん:池袋のジュンク堂のトークに行って、作者のサインをもらってきたんです。そのときオオカミや、さまざまな動物の呼び声の真似をしてくれ、ノースウッズに行ってきた気分になったものでした。人は、目で見えるものにとらわれることが多いけど、この人は、目に見えないものをとらえようと、もうひとつの感覚を磨ぎすましています。それがとても気持ちいい。何気ないひとことがいいですね。読んでいるうちに、自分の心もひらいてきて、生きていくのも悪くないと、思えるようになりました。自然の描写と内省的な文章のバランスが見事。かかわっている編集者の腕もあるかもしれませんが。

レジーナ:すっごくよかった。勇気を出して一歩踏みだせば、未来はひらけるのだと、ストレートに伝わってきて、ぜひ中高生に読んでほしいと思いました。著者は、夢で見たオオカミに導かれるようにして旅に出ます。今は、ここまで行動力のある若者は少ないですよね。大学に入ったばかりのころは体力がなかったというのも、親近感がもてるし。著者は自然をもっと近くに感じ、新たな目でとらえたくて、生きていることを感じたくて、写真を撮ります。そのなかで、「人間は何者で、どこへ向かおうとしているのか」と考えます。人としてのあり方が、すごくまっとうというか・・・。自分の足で歩き、考えを深めているので、「『知る』ことは『感じる』ことの半分も重要でない」というレイチェル・カーソンの言葉にも説得力がありました。写真は選択の連続だと言っていますが、人生も同じですね。この本のもとになっているのは、2011年からの連載で、旅から何年もたって書いたものです。なのに、ひとつひとつの印象がくっきりしていて、においまで伝わってきます。写真家という、ものをよく見るお仕事をされているからでしょうか。p320で「ビジョンが大切だ」と言われる場面では、わたしも若いとき、ビジョンは何かときかれて、やりたいこととビジョンは違うと言われたのを思いだしました。道を示してくれる年長者の存在って、大きいですねぇ。

ネズミ:時間切れで第3章までしか読めなかったのですが、まず文章にひきつけられました。ナチュラリストって、こういう人のことだなと。バーチャルの対極にあるというのか。実体験から、感性が開いていくようすが魅力的でした。

さららん:星野道夫さんの文章を思い出しますね。

ネズミ:ただ「はい、見ました」「知りました」ということじゃなくて、すべて体と心にしみこんでいるんですよね。

西山:読了していないのですが、とても気に入りました。星野道夫だなぁと思いながら読んでいたら、出てきましたね、星野道夫。しっかり影響関係にあったのですね。中学の国語の教科書に、星野が正確な住所も分からぬままに写真で見た村に手紙を出して行ってしまうという、エッセイが載っていた(いる?)のですが、大竹さんのとりあえず行っちゃうという決断は星野のやり方と同じです。こういう歩き出し方は、若い人の背中を押すと思うので、この本も中学3年生ぐらいから出会うとよいなぁと思いました。とにかく、文章がここちよい。p95の湖の水を飲んで「その水が体のすみずみにまで染みわたっていくようで、そのまま自分の体がすぐ真下の湖へと溶け込んでしまうような、そんな感覚がしました」なんて、本当に素敵。自然の描写をはじめ、決して「うまいこと言ってやったぞ」というドヤ顔じゃない。感じのよい文章だと思いました。また、考え方としても大事なことがたくさんあって、たとえばp166の中ほどの、「聞いているだけで澄んだ気持ちになり、明日を生きる活力がわきあがってくるような情報が、あまりにも少ない」という指摘は、児童文学というジャンルは、そうした情報(言葉)を発するものではないかと省みたり・・・。立ち止まり、味わい、様々な連想に思いを馳せ、時間をかけて楽しむ本。帰りの電車で続きを読むのが楽しみです。

マリンゴ:言葉の紡ぎ方、情景描写の美しさ、一途な想い、構成の緻密さなど、すべてに引き込まれました。過去の話の出し方のタイミングがとてもうまいなぁ、と。ジム・ブランデンバーグに会えたところがクライマックスではなくて、そこから物語がもう一度始まるところもいいなと思いました。読み終わりたくなくて、大事に少しずつ読んでいました。写真もきれいですね。

サンザシ:この本に載っているのは、この時期にとった写真で、今撮ったのとは違いますね。ちょっと素人っぽいところがまたいい。

マリンゴ:『Into the Wild』という映画を思い出しました。頭のいい青年がアラスカに魅せられて、野生の地に入っていって悲劇的な結末を迎える話なんですけど、この本の場合、同じ自然に魅せられる話でも方向が真逆です。ポジティブに、前向きに未来へ向かっていきますね。

サンザシ:この本の中では、大きな事件がおきるわけではありません。嵐は出てきますが、それが中心でもなくて、日常体験したことを時系列で書いているだけ。それに、石牟礼さんみたいに考え抜いたうまい文章とか玄人好みの凝った文章でもない。ちょっとがんばれば、このくらい書けるよね、という文章なんだけれど、嫌味がないし、とても素直。探検家や冒険家や写真家って、やっぱり自分を前に出そうという人が多いように思いますけど、そのなかでこれだけ素直な文章で、しかも読ませるっていう人はなかなかいないと思います。素直な心で書いているのが、いちばんのポイントなのかもしれません。余分な思惑がないっていうか・・・。ほかの方もおっしゃっていましたが、ずっと読み続けていたい文章だし、もっともっと読みたい気持ちになる文章です。構成は行って帰ってくる物語ですね。子どもや若者が冒険の旅に出て、もどってきたとき成長をとげている、という。スピリチュアル・クエストという言葉も出てきますが、その言葉どおりです。自然が人間にどんなものをもたらすかについても、とてもていねいに書かれています。これから星野さんみたいに、写真と文章の両方で大いに活躍してほしいです。表紙の写真ですが、ジム・ブランデンバーグの写真の中に同じ構図の写真を見つけました。でも、こっちは自分のカヌーですから、そこにも意味があって、ジムへのオマージュになっているんだなあと思いました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

エーデルワイス(メール参加):美しい写真にまず目を奪われました。「スピリチュアル・クエスト」の旅。作者の人柄なのか素直な文章ですね。作中に出てくる人たちは、浄化されて、なんというかその人の役目を果たしている。生き方は自分で選ぶのだと思いました。これを読んだ若者がきっと『旅』にでますね。p395の「不快さを無視せよ」「子どもになれ」とか、p403の「ジムに限った話じゃない。誰かを見上げすぎるのは危険なことだ。その壁が障害となって、成長できなくなる。大切なことは、自分の道をみつけることだ」など、印象的です。盛岡ではこの本は一般書の棚におかれていました。

 

(2018年12月の「子どもの本で言いたい放題」の記録)


2018年11月 テーマ:不思議な道連れ

日付 2018年11月30日
参加者 アンヌ、鏡文字、コアラ、さららん、すあま、しじみ71個分、西山、ネズミ、ハリネズミ、マリンゴ、レジーナ、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 不思議な道連れ

読んだ本:

泉田もと『旅のお供はしゃれこうべ』
『旅のお供はしゃれこうべ』
泉田もと/作
岩崎書店
2016.04

<版元語録>父からの頼まれごとで旅に出た惣一郎は、奉公人の裏切りで絶望のふちに。そこで出会ったのは、なんと、おしゃべりな「しゃれこうべ」だった―。おしゃべりなしゃれこうべと路上パフォーマンス!? 涙と笑いの人情時代小説。第14回ジュニア冒険小説大賞受賞作。
ディオン・レナード『ファインディング・ゴビ』
『ファインディング ゴビ』
原題:FINDING GOBI (Young Readers Edition):THE TRUE STORY OF ONE LITTLE DOG’S BIG JOURNEY by Dion Leonard, 2017
ディオン・レナード/著 橋本恵/訳
あすなろ書房
2018.05

<版元語録>7日間で250キロを走破するウルトラマラソン。過酷なレースで、ディオンが出会った相棒は、うす茶色のぬいぐるみのような小さな犬だった…!全世界の犬好きとランナーを熱狂させた奇跡の実話!
ライナー・チムニク『熊とにんげん』
『熊とにんげん』
原題:DER BAR UND DIE LEUTE by Reiner Zimnik, 1954
ライナー・チムニク/作・絵 上田真而子/訳 
徳間書店
2018.01

<版元語録>あるとき、ひとりの男がいた。男は熊を1頭つれていた。どこからきたのか、男はいおうとしなかったし、なんという名まえなのか、だれにもわからなかった。人びとは、ただ「熊おじさん」とよんだ…。生きていくうえでもっとも大切なものは何なのかを考えさせる、不朽の名作。『クレーン』『タイコたたきの夢』をはじめ、繊細なイラストとあたたかく詩情あふれる物語で知られる、ライナー・チムニクのデビュー作、待望の復刊です。

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2018年09月 テーマ:私を変えた出会い

日付 2018年09月18日
参加者 アンヌ、オオバコ、カピバラ、コアラ、しじみ71個分、すあま、たぬき、西山、花散里、ハリネズミ、ハル、マリンゴ、レジーナ、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 私を変えた出会い

読んだ本:

茂木ちあき『空にむかってともだち宣言』(課題図書)
『空にむかってともだち宣言』
茂木ちあき/作 ゆーちみえこ/絵
国土社
2016.03

<版元語録>ミャンマーから転校生がやってきた。あいりはすぐにうちとけてなかよくなるが、給食のときにちょっとした事件が起きて…。それをきっかけに、クラスみんなで「アジアのご近所さん」ミャンマーのことや、日本にくらす難民についても学び始める。
デボラ・エリス『九時の月』
『九時の月』
原題:MOON AT NINE by Deborah Ellis, 2014
デボラ・エリス/作 もりうちすみこ/訳
さ・え・ら書房
2017.07

<版元語録>LGBTとは、恋とは、愛とは。革命後のイランを舞台とした、愛し合う二人の少女たちの悲しい運命を描く実話を基にした物語。
ジョン・ボイン『ヒトラーと暮らした少年』
『ヒトラーと暮らした少年』
原題:THE BOY AT THE TOP OF THE MOUNTAIN by John Boyne,2015
ジョン・ボイン作 原田勝訳
あすなろ書房
2018.02

<版元語録>ドイツ人の父とフランス人の母との間に生まれた少年ピエロは、パリで暮らしていた。しかし、相次いで両親を亡くし、叔母のベアトリクスに引き取られることに。住み込みの家政婦をしているベアトリクスの勤め先はベルクホーフ。それは、ヒトラーの山荘だった。7歳の少年ピエロは、期せずして総統閣下と寝食を共にすることになる。ヒトラーにかわいがられたピエロは、その強いリーダーシップに惹かれ、彼を信じ、彼に認められることだけを夢見て、変わりはじめた・・・・・・

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2018年10月 テーマ:古典を今によみがえらせる

日付 2018年10月30日
参加者 アカシア、カピバラ、さららん、しじみ71個分、すあま、須藤、西山、ネズミ、花散里、ヘレン、マリンゴ、レジーナ、(アンヌ、エーデルワイス)
テーマ 古典を今によみがえらせる

読んだ本:

富安陽子文 山村浩二絵 『絵物語 古事記』偕成社
『絵物語 古事記』
富安陽子/文 山村浩二/絵 三浦佑之/監修
偕成社
2017.11

<版元語録>『古事記』の上巻におさめられた神話が、富安陽子さんの息のかよった文章で生き生きとよみがえりました。全ページ、山村浩二さんによる挿し絵入りで、迫力のあるイメージが広がります。子どもから大人まで、初めて読む『古事記』の決定版です。
日本児童文学者協会編『迷い家:古典から生まれた新しい物語・ふしぎな話』偕成社
『迷い家』
日本児童文学者協会/編 平尾直子/絵
偕成社
2017.03

◆村上しいこ 作「やねうらさま」、二宮由紀子 作「魚心あれば?」、廣嶋玲子 作「迷い家」、小川糸 作「三びきの熊」 <版元語録>古典をモチーフにした4つの物語を収録。不思議をテーマにしたそれぞれの作品の最後に著者メッセージ、巻末に古典への読書案内を掲載した。
ピウミーニ著 ケンタウロスのポロス
『ケンタウロスのポロス』
原題:FOLO, IL CENTAURO by Roberto Piumini, 2015
ロベルト・ピウミーニ/作 長野徹/訳 佐竹美保/絵
岩波書店
2018.05

<版元語録>舞台は古代ギリシア。若いケンタウロスのポロスは英雄ヘラクレスに出会い、英知を得るための旅に出た。ヘラクレスやアマゾン族に育てられた少女イリーネらの助けをかりて、ポロスは試練をつぎつぎに乗り越えるが、そのころ故郷では悪がはびこりつつあり……。イタリアの言葉の魔術師、ピウミーニによる「行きて帰りし物語」。

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2018年07月 テーマ:子どもと花をめぐる物語

日付 2018年7月17日
参加者 アカシア、アンヌ、さららん、ととき、花散里、ハル、マリンゴ、
(エーデルワイス)
テーマ 子どもと花をめぐる物語

読んだ本:

中澤晶子『さくらのカルテ』
『さくらのカルテ』
中澤晶子/作 ささめやゆき/絵
汐文社
2018.04

<版元語録>サクラハナ・ビラ先生は桜専門の精神科医。ストレスで病気になった桜の治療をしています。古都の桜はなぜ不眠症になったの? 福島の桜の悩みは? 時代も国も違う3つの桜の物語。2017年「毎日新聞西日本版」連載の単行本化。
エミリー・バー『フローラ』
『フローラ』
原題:THE ONE MEMORY OF FLORA BANKS by Emily Barr, 2017
エミリー・バー/著 三辺律子/訳
小学館
2018.02

<版元語録>記憶障害の少女フローラが唯一覚えていたのは、あこがれの彼と水辺でキスをしたことだった。絶対に忘れられないラブストーリー。
ジョン・デヴィッド・アンダーソン『カーネーション・デイ』
『カーネーション・デイ』
原題:MS. BIXBY'S LAST DAY by John David Anderson, 2016
ジョン・デヴィッド・アンダーソン/作 久保陽子/訳
ほるぷ出版
2018.04

<版元語録>12歳のトファー、スティーブ、ブランドの担任・ビクスビー先生は、一人ひとりをよく見て、さりげなくアドバイスしてくれる信頼できる先生だ。ところが先生がガンで入院し、突然会えなくなってしまう。どうしても伝えたい事がある3人は、学校をサボってお見舞いに行くことにしたが…病院までの道中で起こるアクシデントやケンカで、それぞれの悩みが見えてくるが…。3人の成長物語。

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2018年06月 テーマ:5年生いろいろ

日付 2018年6月22日
参加者 アカシア、アンヌ、オオバコ、カピバラ、コアラ、さららん、
須藤、西山、ネズミ、花散里、マリンゴ、ルパン、レジーナ、
(エーデルワイス)
テーマ 5年生いろいろ

読んだ本:

ゆき『ゆくぞ、やるぞ、てつじだぞ!』
『ゆくぞ、やるぞ、てつじだぞ!』
ゆき/作 かわいみな/挿絵
朝日学生新聞社
2017.02

<版元語録>おっちょこちょいで、ひたむきで、そんなあいつがやってきた! 勉強はいまいち、運動もさっぱり。だけどてつじの周りには、いつも笑顔があふれてる! 折り紙つきの「へんなやつ」!? 5年生のてつじが仲間たちとくり広げる、ユーモアいっぱいの物語! 朝日小学生新聞の人気連載小説。朝日学生新聞社児童文学賞第7回受賞作。
ケイト・ビーズリー『ガーティのミッション世界一』
『ガーティのミッション世界一』
原題:GERTIE'S LEAP TO GREATNESS by Kate Beasley, 2016
ケイト・ビーズリー/作 井上里/訳
岩波書店
2018.02

<版元語録>ガーティは世界一の小学五年生を目指す、元気いっぱいの女の子。そのためにはなんでも一番になると心に決めた。ところが新学期早々、転校生のメアリー・スーがクラスの人気者の地位に躍り出てしまい……。けんめいに生きる子どもの苦闘と大そうどうの日々を、ユーモアあふれる筆づかいでつづる、注目のデビュー作。
小俣麦穂『ピアノをきかせて』
『ピアノをきかせて』
小俣麦穂/作
講談社
2018.01

<版元語録>「千弦ちゃんのピアノはすごいけど、いっしょにうたったり踊ったりできない」響音は、姉の心をゆさぶるため、ふるさと文化祭に出場することになったのですが…。感性を信じて生きる姉妹が奏でる音楽小説。

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2018年05月 テーマ:生きものと私

日付 2018年05月31日
参加者 アンヌ、カピバラ、シア、西山、ネズミ、ハリネズミ、ハル、マリンゴ、レジーナ、
(エーデルワイス、ルパン)
テーマ 生きものと私

読んだ本:

河合二湖『金魚たちの放課後』
『金魚たちの放課後』
河合二湖/作
小学館
2016.09

<版元語録>三度目の転校でできた友だちに案内された不思議な場所は、金魚の畑だった。金魚の街で出会った少年少女たちの友情と成長の物語。
マイケル・モーパーゴ『図書館にいたユニコーン』
『図書館にいたユニコーン』
原題:I BELIEVE IN UNICORNS by Michael Morpurgo, 2015
マイケル・モーパーゴ/作 ゲーリー・プライズ/絵 おびかゆうこ/訳
徳間書店
2017.11

<版元語録>主人公のトマスは、山に囲まれた村で育った。山や森の自然のなかで遊ぶのが大好きなトマスは、本を読むのなんか大きらい。ところが、お母さんに無理やり連れて行かれた図書館で、素晴らしい司書と木でできたユニコーンに出会う! 先生のおかげで本が好きになったトマスの日常に、やがて戦争がやってきて…。本の力にみせられ、戦火から本を守りぬき、復興した村人たちの姿を、幻想的なユニコーンとともにドラマチックに描いた感動作!
サラ・ペニーパッカー『キツネのパックス』
『キツネのパックス〜愛をさがして』
原題:PAX by Sara Pennypacker, 2016
サラ・ペニーパッカー/作 ジョン・クラッセン/絵 佐藤見果夢/訳
評論社
2018.01

<版元語録>ピーターは、死にかけていた子ギツネを助ける。それ以来、パックスと名づけられたキツネとピーターは、ずっといっしょに生きてきた。でも、別れなければならなくなり…。運命に立ち向かうことの大切さを教える、胸を打つ感動の物語。

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2018年04月 テーマ:好きなものがある子どもたちの話

日付 2018年04月20日
参加者 アカシア、アンヌ、カピバラ、コアラ、さららん、西山、ネズミ、ハル、マリンゴ、ルパン、
レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ 好きなものがある子どもたちの話

読んだ本:

ジョー・コットリル『レモンの図書室』
『レモンの図書室』
原題:A LIBRARY OF LEMONS by Jo Cotterill, 2016
ジョー・コットリル/作 杉田七重/訳
小学館
2018.01

<版元語録>カリプソは、本が大好き。いつもひとりでいるカリプソにとって、本はたったひとつの心のよりどころだった。「わたしはだいじょうぶ」何があっても、カリプソは、自分に言い聞かせる。そんなカリプソの心を開いたのは?
三輪裕子『ぼくらは鉄道に乗って』
『ぼくらは鉄道に乗って』
三輪裕子/作 佐藤真紀子/挿絵
小峰書店
2016.12

<版元語録>小学4年の悠太は、電車が大好きな鉄道少年。ひょんなことから同じアパートに越してきた同じ年の理子を、互いの親には内緒で千葉県の大原まで連れて行くことに。不安がいっぱい! ぼくと理子の鉄道の旅がはじまる。
佐藤まどか『一〇五度』
『一〇五度』
佐藤まどか/作
あすなろ書房
2017.10

<版元語録>都内の中高一貫校に、編入した真は中学3年生。スラックスをはいた女子梨々と出会い、極秘で「全国学生チェアデザインコンペ」に挑戦することに…! 中学生としては前代未聞の、この勝負の行方は? 椅子デザイナーをめざす少年の、熱い夏の物語。

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2018年03月 テーマ:学ぶということ

 

日付 2018年3月15日
参加者 アザミ、アンヌ、オオバコ、コアラ、さららん、西山、ネズミ、ハル、レジーナ、ルパン、
(エーデルワイス、しじみ71個分)
テーマ 学ぶということ

読んだ本:

リンダ・マラリー・ハント『木の中の魚』
『木の中の魚』
原題:FISH IN A TREE by Lynda Mullaly Hunt, 2015
リンダ・マラリー・ハント/作 中井はるの/訳
講談社
2017.11

<版元語録>アリーは6年生の女の子。読み書きができないことを隠すために、わざと変な行動をとってしまう。自分に自信がなく、学校では頭も行いも悪い子だと思われている。友達もなく、いつもいじめられがちだった。ところが産休をとる先生の代わりにやってきたダニエルズ先生は、アリーの特別な才能にすぐに気がつき、特別な勉強法を試そうとアリーに提案する。またアリーは同じクラスのマイノリティだった天真爛漫な黒人の少女と変わり者の天才少年とある事件を通じて仲良くなり、型破りな3人組はいじめにも立ち向かう。シュナイダー・ファミリー・ブック・アワード受賞!
さとうまきこ『魔法学校へようこそ』
『魔法学校へようこそ』
さとうまきこ/作 高橋由為子/挿絵
偕成社
2017.12

<版元語録>ゆううつな気持ちだった小学4年生の圭太の目の前にあらわれた、動く矢印。追いかけた先にあったのは、なんと魔法学校! 圭太は、ほかに生徒として選ばれたリッチと紅子とともに魔法を学ぶことになったが……。魔法使いのおばあさんが教えてくれるのは、「9秒間、時を止める魔法」「物体を9センチ、持ち上げる魔法」……こんな魔法が一体何の役に立つのだろう。そして、圭太たち3人が、魔法学校の生徒に選ばれた理由とは? ちょっと不思議な魔法が使えるようになった4年生の男の子の視点で描く、ハートフルファンタジー。
今村夏子『こちらあみ子』
『『こちらあみ子』より「こちらあみ子」』
今村夏子/著
筑摩書房
2011.01

<版元語録>風変わりな少女、あみ子の目に映る世界を鮮やかに描き、小川洋子、三浦しをん、荒川洋治の絶賛を受けた第26回太宰治賞受賞作。

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2018年02月 テーマ:困難からの脱出

日付 2018年2月23日
参加者 アンヌ、オオバコ、コアラ、さららん、しじみ71個分、西山、
ピラカンサ、マリンゴ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ 困難からの脱出

読んだ本:

栗沢まり『15歳、ぬけがら』
『15歳、ぬけがら』
栗沢まり/作
講談社
2017.06

<版元語録>母子家庭で育つ中学三年生の麻美は、「いちばんボロい」といわれる市営住宅に住んでいる。家はゴミ屋敷。この春から心療内科に通う母は、一日中、なにもしないでただ寝ているだけ。食事は給食が頼りなのに、そんな現状を先生は知りもしない。夏休みに入って、夜の仲間が、万引き、出会い系と非行に手を染めていくなか、麻美は同じ住宅に住む同級生がきっかけで、学習支援塾『まなび~』に出会う。『まなび~』が与えてくれたのは、おいしいごはんと、頼りになる大人だった。泥沼のような貧困を生きぬく少女を描いた講談社児童文学新人賞佳作!
中川なをみ『ひかり舞う』
『ひかり舞う』
中川なをみ/作 スカイエマ/絵
ポプラ社
2017.12

<版元語録>「男の針子やなんて、はじめてやわ。あんた、子どもみたいやけど、いくつなん?」仕事のたびに、平史郎は歳をきかれた。明智光秀の家臣だった父は討ち死に、幼い妹は亡くなり、戦場で首洗いをする母とも別れて、七歳にして独り立ちの道をえらんだ平史郎。雑賀の鉄砲衆タツ、絵描きの周二、そして朝鮮からつれてこられた少女おたあ。「縫い物師」平史郎をとりまく色あざやかな人物たち―。激動の時代を生きぬいた人々の人生模様を描く!!
ジェイムズ・ハウ『ただ、見つめていた』
『ただ、見つめていた』
原題:THE WATCHER by James Howe, 1997
ジェイムズ・ハウ/作 野沢佳織/訳
徳間書店
2017.07

<版元語録>あるリゾート地の浜辺で、階段にすわっている少女がいた。少女が見つめているのは、仲のよい家族連れで、幼い妹の相手をしている14,5歳の兄。もう一人は、金髪のライフガードの青年。ふたりは。少女の視線に気づいてはいたが、それぞれの悩みに気をとられ、少女にかかわろうとはしない。けれどもある日、少女の家庭の事情を知ることになり…? 離婚、死んだ兄の影、虐待という問題に苦しむ若者たちの心理を繊細かつミステリアスに描くYA文学。

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2018年01月 テーマ:魂の記録が残したものは

 

日付 2018年1月26日
参加者 アンヌ、コアラ、サンザシ、しじみ71個分、須藤、西山、ネズミ、花散
里、マリンゴ、レジーナ、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 魂の記録が残したものは

読んだ本:

フランシーヌ・クリストフ『いのちは贈りもの』
『いのちは贈りもの〜ホロコーストを生きのびて』
原題:UNE PETITE FILLE PRIVILÉGIÉE by Francine Christophe L’Harmattan, 1996
フランシーヌ・クリストフ/著 河野万里子/訳
岩崎書店
2017.07

<版元語録>第二次世界大戦中、6歳でナチスのホロコーストを体験したフランス人女性の手記。アンネ・フランクと同じ収容所に移送された少女の見た風景が、人間のあり方を問う話題作。
朽木祥『八月の光』
『八月の光〜失われた声に耳をすませて』
朽木祥/著
小学館
2017.07

<版元語録>あの日、あの時、一瞬にして世界が変わった。そこに確かに存在した人々の物語。あなたに彼らの声が聞こえますか? ヒロシマに祈りをこめて。失われた声を一つ一つ拾い上げた朽木祥、渾身の短編連作。
ルータ・セペティス『凍てつく海のむこうに』
『凍てつく海のむこうに』
原題:SALT TO THE SEA by Ruta Sepetys, 2016
ルータ・セペティス/著 野沢佳織/訳 
岩波書店
2017.10

<版元語録>1945年1月、第二次世界大戦末期。ソ連軍の侵攻がはじまるなか、ナチス・ドイツ政府は孤立した東プロイセンから、バルト海を経由して住民を避難させる“ハンニバル作戦”を敢行した。戦火をのがれようとした人びとのなかには、それぞれに秘密をかかえた四人の若者がいた。海運史上最大の惨事ともよばれる“ヴィルヘルム・グストロフ”号の悲劇を描く、傑作歴史フィクション。知られざる歴史の悲劇をひもとき、運命に翻弄された若者たちの姿を鮮明に描く、カーネギー賞受賞作。

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2017年12月 テーマ:動物と人間

日付 2017年12月22日
参加者 アカシア、コアラ、アンヌ、冬青、花散里、レジーナ、西山、しじみ
71個分 、(エーデルワイス)
テーマ 動物と人間

読んだ本:

上橋菜穂子『鹿の王・上』表紙
『鹿の王(上/生き残った者 下/還って行く者)』
上橋菜穂子/著
角川書店
2014

版元語録:感染から生き残った父子と、命を救うため奔走する医師。過酷な運命に立ち向かう人々の〝絆〝の物語。 *本屋大賞受賞
キャサリン・ランデル『オオカミを森へ』
『オオカミを森へ』
原題:THE WOLF WILDER by Katherine Rundell & Gelrev Ongbico, 2015
キャサリン・ランデル/著 ジュルレヴ・オンビーコ/画 原田勝/訳
小峰書店
2017.09

版元語録: ロシアの森深く、母親とオオカミたちと暮らす少女フェオ。ある日、残忍なラーコフ将軍が現れ、オオカミを保護した罪で母を連れ去ってしまう。少女はオオカミを連れ、元兵士の少年と共に、母を取り戻すため旅に出る。

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2017年11月 テーマ:外から来た家族

日付 2017年11月23日
参加者 ハリネズミ、ルパン、よもぎ、アンヌ、レジーナ、西山、マリンゴ、ネズ
ミ、ヘレン、(エーデルワイス)
テーマ 外から来た子ども

読んだ本:

岩瀬成子『春くんのいる家』表紙
『春くんのいる家』
岩瀬成子/作 坪谷令子/絵
文溪堂
2017

<版元語録>「家族」って,なんだろう? 小学4年生の日向は,両親が離婚した後,母といっしょに祖父母の家でくらしていた。そこに「いとこ」の春が,祖父母の養子になって加わることになった。「祖父母,母,春,日向」で『家族』だと祖父は言う。でも,日向は「この家,好きになった?」と聞かれても「わかんない」としか答えられない。そんなある日…。
キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー『わたしがいどんだ戦い1939年』表紙
『わたしがいどんだ戦い1939年』
原題:THE WAR THAT SAVED MY LIFE by Kimberly Brubaker Bradley, 2015
キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー/作 大作道子/訳
評論社
2016

<版元語録>1939年。第二次世界大戦さなかのロンドン。足の悪いエイダは、けんめいに歩く練習をしていた。歩けさえすれば弟といっしょに疎開できる!――自分らしく生きるために戦う少女と、彼女をあたたかく包む村の人たちを描く。2016年ニューベリー賞次点作。
アンナレーナ・ヘードマン『のんびり村は大さわぎ!』表紙
『のんびり村は大さわぎ!』
原題:MIN FÖRSTA VÄRLDSSENSATION by Annalen Hedman
アンナレーナ・ヘードマン/作 菱木晃子/訳 杉原知子/絵
徳間書店
2016.05

<版元語録>十歳の女の子アッベは、ママとふたりで豪華客船クルーズに出ているところ。でも退屈なので、去年の夏のすごいできごとを、ママの携帯電話に吹きこむことにした。なんとアッベは、おじいちゃんおばあちゃんが住んでいる「のんびり村」で、友だちと一緒に「ギネス世界記録」に挑戦したのだ! スウェーデンの小さな村を舞台にした、ゆかいでさわやかな夏の物語。

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2017年10月 テーマ:ふたつの世界

日付 2017年10月27日
参加者 アンヌ、西山、ハリネズミ、ネズミ、よもぎ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス、さららん、しじみ71個分)
テーマ ふたつの世界

読んだ本:

山本悦子『神隠しの教室』
『神隠しの教室』
山本悦子/著 丸山ゆき/絵 
童心社
2016

<版元語録>学校には、秘密のとびらがある。その向こうには、もうひとつの学校がある―。“どこかへ行ってしまいたい”―その気持ちが重なったとき、大きな意志が動き始める。 *第55回野間児童文芸賞受賞作品
まはら三桃『奮闘するたすく』
『奮闘するたすく』
まはら三桃/著
講談社
2017

<版元語録>最近、佑のおじいちゃんの様子がおかしい。近所で道に迷ったかのように歩いていたり、やかんをコンロにかけっぱなしにしてボヤ騒ぎを起こしたり…。「行きたくない」としぶるおじいちゃんをなだめすかして、佑はデイサービス(通所介護)に連れていくことになった。しかも、佑が逆らうことのできない早田先生は、そこで見たこと、聞いたことをレポートして夏休みの自由研究として提出しなさいって…。友だちの一平と“ケアハウスこもれび”に通うことになった佑は、お年寄りと接しながら、介護される人と介護する人、それぞれの気持ちに気づいていく。坪田譲治文学賞受賞作家が描く、子どもにとっての「介護」とは?
ニール・シャスタマン『僕には世界がふたつある』
『僕には世界がふたつある』
原題:CHALLENGER DEEP by Neal Shusterman, 2015
ニール・シャスタマン/著 金原瑞人+西田佳子/訳
集英社
2017

<版元語録>妄想や幻覚にとらわれた15歳の少年は、学校で誰かに殺されそうな気配に日々おびえる一方、船長やオウムと一緒に、海賊船に乗る世界にも生きるようになる。いつしか夢と現実は混ざりはじめ……。 精神疾患の予測不能な海を航行する、闘病と成長の物語。2015年度全米図書賞児童文学部門受賞作品。

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2017年09月 テーマ:ごまかされるのはいや! ほんとのことを探る子どもたち

日付 2017年9月22日
参加者 アンヌ、カピバラ、コアラ、さららん、西山、ネズミ、ハリネズミ、
ハル、マリンゴ、よもぎ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス、しじみ
71個分)
テーマ ごまかされるのはいや! ほんとのことを探る子どもたち

読んだ本:

『ジェリーフィッシュ・ノート』
原題:THE THINGS ABOUT JELLYFISH by Ali Benjamin, 2015
アリ・ベンジャミン/著 田中奈津子/訳
講談社
2017.06

版元語録:友だちがいなくなった。孤独な中1女子が頭脳を武器に試みる、大きな冒険。全米図書賞児童書部門ファイナリスト作品。
『こんとんじいちゃんの裏庭』
村上しいこ/著
小学館
2017.06

版元語録:一緒に暮らす認知症のじいちゃんが、交通事故に遭い意識不明となる。しかも車を運転していた人から損害賠償請求をされてしまった。「絶対におかしい!」と憤る少年は、自分で調べはじめる。真実は見つかるのか? みんなは、何を守っているのか?
『バイバイ、わたしの9さい!』
原題:ADIEU, MES 9 ANS! by Valerie Zenatti, 2007
ヴァレリー・ゼナッティ/著 ささめや ゆき/絵 伏見 操/訳
文研出版
2015.12

版元語録:あとひと月と6日で私は10歳になる。でも、世界は不幸だらけだ。考えに考えて、思いついた。「できるだけ早く、大統領になる」

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2017年07月 テーマ:走り出す女の子からひらかれる物語

日付 2017年7月21日
参加者 アンヌ、コアラ、西山、ネズミ、ハリネズミ、ハル、ルパン、レジーナ、
(エーデルワイス)
テーマ 走り出す女の子からひらかれる物語

読んだ本:

『いたずらっ子がやってきた』
原題:THE GIRL WHO BROUGHT MISCHIEF by Katrina Nannestad, 2013
カトリーナ・ナネスタッド/作 こぺんなな/挿絵 渋谷弘子/訳
さ・え・ら書房
2016.12

版元語録:インゲは十歳の女の子。にぎやかなコペンハーゲンから、おばあちゃんの住むバルト海の孤島にやってきた。おばあちゃんはきびしく、いつもふきげんだ。でも、インゲは大好きないたずらをやめられない。そのインゲのいたずらが退屈な島の住民を巻きこみ、やがて島に大きな変化をもたらすことに…
『日小見不思議草紙』
藤重ヒカル/著 飯野和好/挿絵
偕成社
2016.09

版元語録:日小見(ひおみ)は、山にいだかれ、川がながれる、どこにでもありそうな城下町。けれども、江戸時代の頃、ここで起った出来事は、今に伝わる話とは、だいぶ違った不思議なことばかり。伝わらなかった「ほんとうの」話とは・・・どこにあるのかだれも知らない町、日小見の町の物語。5話からなる時代劇ファンタジー!
『きみのためにはだれも泣かない』 (teens’ best selections)

梨屋アリエ/著
ポプラ社
2016.12

版元語録:思いがすれ違う高校生たち7人の物語。近づいたり離れたり、そして前へ進んでゆく・・・人気作『きみスキ』続編!

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2017年06月 テーマ:絵にまつわる物語

日付 2017年6月30日
参加者 アカザ、アカシア、アンヌ、カピバラ、すあま、ナガブチ、西山、ネズミ、
野坂、ハル、マリンゴ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス、しじみ71個分)
テーマ 絵にまつわる物語

読んだ本:

『ミスターオレンジ』
原題:MISTER ORANGE by Truus Matti, 2011
トルース・マティ/著 野坂悦子/訳 平澤朋子/挿絵
朔北社
2016.09

版元語録:1943年のニューヨーク。八百屋の少年ライナスは、オレンジを注文するひとりの画家と親しくなる。その人を「ミスターオレンジ」と呼び、まっしろな壁に原色の四角を貼りつけた明るいアトリエに魅了される。ナチスが支配するヨーロッパから、命がけで逃げてきたその画家は、ライナスにとって特別な存在となった。ミスターオレンジを通して、ライナスは新しい「未来」に出会い、想像の自由を守ることの意味を自分で考えはじめる…。2014年全米図書館協会「バチェルダー賞」受賞作品。
『スピニー通りの秘密の絵』
原題:UNDER THE EGG by Laura Marx Fitzgerald, 2014
L.M.フィッツジェラルド/著 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
2016.11

版元語録:「卵の下を探せ」祖父が遺した謎の言葉。美術の英才教育を受けてきたセオが、セレブ女子ボーディとともに、秘密の絵の鑑定に挑む!極上の美術ミステリー!
『オイレ夫人の深夜画廊』
斉藤洋/著 森田みちよ/挿絵
偕成社
2016.05

版元語録:そこは、運命を変えるたいせつな思い出に会える店。見しらぬ町で途中下車することになったフランツは、駅で聞いた「深夜画廊」という名の書店に心をひかれた。夜間専門の古本屋で、二階は画廊になっているらしい。

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2017年05月 テーマ:一歩踏み出す子どもたちの物語

日付 2017年5月18日
参加者 アンヌ、コアラ、サンザシ、西山、ネズミ、マリンゴ、メリーさん、よも
ぎ、レジーナ、(エーデルワイス、しじみ71個分)
テーマ 一歩踏み出す子どもたちの物語

読んだ本:

『チポロ』
菅野雪虫/著
講談社
2015.11

版元語録:力も弱く、狩りも上手ではない少年・チポロ。そんなチポロに、姉のような優しさで世話を焼く少女・イレシュ。彼らの住む村に、神であるシカマ・カムイが滞在し、“魔物”たちが現れることを告げる。そして、その言葉どおり、大挙して現れた魔物たちは、イレシュをさらっていったのだった―。アイヌ神話をモチーフに描かれる長編ビルドゥングスロマン、ここに誕生!
『水はみどろの宮』
石牟礼道子/著 山福朱実/挿絵
福音館書店
2016.03

版元語録:七つになるお葉は、山犬らんに導かれて山の懐へと入っていく。山の湖の底深く、「水はみどろの宮」の穢れを祓う千年狐のごんの守と出会ったお葉は、山の声を聴くようになった。そんなお葉のもとに、片目の黒猫おノンがやってくる。やがて山の精たちの祀りに招かれたお葉が見たものとは……。「遠い原初の呼び声に耳をすまし、未来にむけてそのメッセージを送るために」、作者から子どもたちに贈る珠玉の物語。
『タイムボックス』
原題:TIMAKISUTAN by Andri Snaer Magnason, 2013
アンドリ・S.マグナソン/著 野沢佳織/訳
NHK出版
2016.10

版元語録:世界の始まりの国・パンゲアで、中に入った人間の時間を止める魔法の箱がつくられた。王様は愛する姫を箱に入れて、いつまでも若く美しいままでいられるようにする。やがてその箱は王や姫の運命を揺さぶり、世界のありかたを大きく変えていく。そしてその呪いは、はるか先の現代にまでふりかかることになるのだった・・・。アイスランドで国民的人気の傑作ファンタジー!

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2017年04月 テーマ:友情いろいろ

日付 2017年4月28日
参加者 アンヌ、げた、コアラ、さららん、サンザシ、西山、ネズミ、ハル、マリ
ンゴ、よもぎ、りんご、ルパン、(エーデルワイス)
テーマ 友情いろいろ

読んだ本:

『ぼくたちの相棒』
原題:BOY'S BEST FRIENDS by Kate Banks & Rupert Sheldrake, 2015
ケイト・バンクス&ルパート・シェルドレイク/著 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
2015.11

版元語録:小学6年生のレスターは転校生。転入校のクラスでジョージと出会い、2人は飼い犬が自分の帰宅時間を察知して出迎えているのか実験する。
『川床にえくぼが三つ』
にしがきようこ/著
小学館
2015.07

版元語録:文音は化石研究をするお姉さんと共にインドネシアへ。初の海外は期待と不安でいっぱい! 文音が出会う文化の違いと友情の物語。 *小学館児童出版文化賞
『ぼくたちのリアル』
戸森 しるこ/著 佐藤 真紀子/挿絵
講談社
2016.06

版元語録:そいつの名前は、秋山璃在。ぼくたちの学年で、リアルを知らないやつはいない。なぜって?リアルはすごいやつだから。学年一の人気者。ナンバーワンでオンリーワン。璃在。たしかに、それはあいつにふさわしい、かっこよくて勢いのある名前だった。講談社児童文学新人賞受賞作!

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2017年03月 テーマ:自分ってなに? 心と体のずれのなかで

日付 2017年3月24日
参加者 カピバラ、クマザサ、げた、コアラ、さららん、サンザシ、西山、ネズ
ミ、ハル、よもぎ、リス、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス、しじみ
71個分、マリンゴ)
テーマ 自分ってなに? 心と体のずれのなかで

読んだ本:

『てんからどどん』
魚住直子/著 けーしん /挿絵
ポプラ社
2016.05

版元語録:わたしがあの子になっちゃった!?「こんな自分、変わりたい!」と思っていたら・・・世界でひとりの“自分”のことが好きになれる?? 雷がおこした魔法。
『ジョージと秘密のメリッサ』
原題:GEORGE by Alex Gino, 2015
アレックス・ジーノ/著 島村浩子/訳
偕成社
2016.12

版元語録:「男の子のふりをするのはほんとうに苦しいんだ」ジョージ(10歳)、心は女の子。ありのままの自分で。トランスジェンダーの子の気持ちを描く物語。小学校中学年から。
『リトル・パパ』
原題:LITTLE DAD by Pat Moon, 1998
パット・ムーン/著 もりうちすみこ/訳 タカタカヲリ /挿絵
文研出版
2015.05

版元語録:一時間前まで、ぼくたちはごくふつうの家族だった。パパは仕事部屋にこもり、ぼくたちはテレビをみていて、赤んぼうのベンジーは家の中を走りまわっている。パパが仕事部屋から出てきて…あれっ、パパとベンジーのようすがおかしいぞ!? 小学中級から。

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2017年02月 テーマ:ちがうって素敵だな

日付 2017年2月20日
参加者 アンヌ、カピバラ、慧、コアラ、さららん、しじみ71個分、西山、
ネズミ、ハリネズミ、マリンゴ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ ちがうって素敵だな

読んだ本:

『空飛ぶリスとひねくれ屋のフローラ』
原題:FLORA & ULYSSES:THE ILLUMINATED ADVENTURES by Kate DiCamillo, 2014
ケイト・ディカミロ/著 斎藤倫子/訳 K.G.キャンベル /挿絵 
徳間書店
2016.09

版元語録:10歳の女の子フローラがある日、掃除機に吸い込まれかけたリスを助けると、リスは、普通とは様子がちがっていた。人間の話がわかり、タイプライターが打てるのだ。おまけに、ここぞというときには、空も飛べる! ところが、母さんがリスを殺そうと企んでいるとわかる。母さんは父さんと離婚して以来、仕事ばかり。フローラがいないほうが楽だとまで言いだし…? ユーモラスでほろりとする、人気児童文学作家2度めのニューベリー賞受賞作品。
『レイン〜雨を抱きしめて』
原題:RAIN REIGN by Ann M. Martin, 2014
アン・M・マーティン/作 西本かおる/訳
小峰書店
2016.10

版元語録:アスペルガー症候群の少女ローズにとって、愛犬レインは心の支え。ところが、巨大ハリケーンが来た日、レインは行方不明に…。
『駅鈴(はゆまのすず)』
久保田香里/著 坂本 ヒメミ/挿絵
くもん出版
2016.07

版元語録:「重大な知らせを伝える。それがわたしたち駅家の仕事だ」メールも電話もない時代。駅鈴を鳴らし、馬で駆け、急を知らせた人たちがいた―。近江国(滋賀県)を舞台にした奈良時代の感動ストーリー。

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2017年01月 テーマ:いつどこ固有の物語

日付 2017年1月27日
参加者 アンヌ、げた、コアラ、さららん、しじみ71個分、西山、ネズミ、ピラカ
ンサ、マリンゴ、よもぎ、ルパン、レジーナ、(エーデルワイス)
テーマ いつどこ固有の物語

読んだ本:

『セカイの空がみえるまち』
工藤純子/著
講談社
2016.09

版元語録:少女は、父親が理由を言わずに失踪した原因は自分にあると悩み、少年は、自分の母親が誰なのか、どこの国の人間なのか、知らない。ふたりを包む舞台は、何者をも受け入れる“東京コリアンタウン”―。
『フラダン』表紙
『フラダン』 (Sunnyside Books)

古内一絵/著
小峰書店
2016.09

版元語録:女子率100パーセントのフラダンス愛好会に集められた4人の男子高校生。その目的は男女混合によるフラガールズ甲子園出場だった! 震災から5年後の福島を舞台に描くとびきりの笑顔と涙の青春ストーリー。
『おいぼれミック』
原題:OLD DOG, NEW TRICKS by Bali Rai, 2014
バリ・ライ/著 岡本さゆり/訳
あすなろ書房
2015.09

版元語録:移民が半数を超えるイングランド中部の街レスター。インド系、15歳のハーヴェイ達が越してきたお隣には、偏見に満ちた人種差別主義者ミックがいた。毎日の騒動の行末は…。

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2016年12月 テーマ:遅ればせながら魔女

日付 2016年12月22日
参加者 アカシア、あさひ、アンヌ、げた、西山、ピラカンサ、ネズミ、ノン
ノン、マリンゴ、よもぎ、レジーナ、(くまざさ)
テーマ 遅ればせながら魔女

読んだ本:

『きかせたがりやの魔女』
岡田淳/作 はたこうしろう /挿絵
偕成社
2016

版元語録:小学校にはかならず魔女か魔法使いが住んでいる! どんな魔女かって? それは読んでのお楽しみです。短編連作の名手、岡田淳が送るちょっとおしゃれな魔法の話。ほぼ毎ページにはたこうしろうさんが、絵を描いています。
『賢女ひきいる魔法の旅は』
原題:THE ISLANDS OF CHALDEA by Diana Wynne Jones & Ursula Jones, 2014
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ & アーシュラ・ジョーンズ/著 佐竹美保 /挿絵 田中薫子/訳
徳間書店
2016.03

版元語録:魔法で守られた島への旅を命じられた叔母と12歳のエイリーンは…。ダイアナの絶筆を妹アーシュラが加筆完成。
『王様に恋した魔女』
柏葉幸子/著 佐竹美保 /挿絵
講談社
2016.09

版元語録:柏葉幸子のファンタジー! 争い合う国々。そこには、国を守る魔女達もいて……。嫌われながらも国を守る、切ない魔女達の物語。

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2016年11月 テーマ:子どもから大人への成長物語

日付 2016年11月24日
参加者 アカシア、アンヌ、クマザサ、げた、さららん、すあま、西山、ネズミ、
マリンゴ、ルパン、レジーナ、(アカザ、エーデルワイス)
テーマ 子どもから大人への成長物語

読んだ本:

『アポリア〜あしたの風』
いとうみく/著 宍戸清孝/写真
童心社
2016.05

版元語録:2035年、東京湾北部を震源とするM8.6の大地震発生。沿岸部を津波が襲う。俺は母さんを見殺しにした――母を救えなかった中学生・一弥は、絶望の底から生きる希望の光を見出せるのか…。
『最後のゲーム』
原題:DOLL BONES by Holly Black, 2013
ホリー・ブラック/著 千葉茂樹/訳
ほるぷ出版
2016.06

版元語録:「この人形の粘土には人間の骨が使われてるの」誰も触ってはいけないはずの人形に触れたことをきっかけに、3人の冒険が始まる。
『ペーパーボーイ』 STAMP BOOKS

原題:PAPERBOY by Vince Vawter, 2013
ヴィンス・ヴォーター/著 原田勝/訳
岩波書店
2016.07

版元語録:1959年、メンフィス。ぼくは夏休みのあいだ、友達のラットに代わって新聞配達を引き受けることになった。すぐにどもってしまうせいで人と話すのは緊張する。でも大人の世界へ一歩踏み出したその夏は、思いもよらない個性的な人たちとの出会いと、そして事件が待っていた。2014年度ニューベリー賞オナーブック。

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2016年10月 テーマ:新しい扉がひらくとき

日付 2016年10月20日
参加者 アカザ、アンヌ、エーデルワイス、げた、シア、西山、ハリネズミ、マリ
ンゴ、まろん、ルパン、レジーナ
テーマ 新しい扉がひらくとき

読んだ本:

『モンスーンの贈りもの』 この地球を生きる子どもたち

原題:MONSOON SUMMER by Mitali Perkins, 2004
ミタリ・パーキンス/著 永瀬比奈/訳
鈴木出版
2016.06

版元語録:「モンスーンの季節の始まりね」ママがいう。「なにそれ?」エリックがたずねた。「雨季よ。わたしたちが帰る八月までつづくの」駅周辺の線路ぞいに並ぶわらぶき屋根にも、雨は降りそそいだ。もじゃもじゃの髪をして、ボロを着た子どもたちが、水たまりで水をはねとばしながら踊っている。
『小やぎのかんむり』
市川朔久子/著
講談社
2016.04

版元語録:中3の夏芽が飛びこんだのは、小さな山寺でのちょっと不思議なサマーキャンプ。人のやさしさを知る、感動作―。
『二日月』
いとうみく/著 丸山ゆき/挿絵
そうえん社
2015.11

版元語録:小5の杏の妹、1歳の芽生は生まれた時の処置がまずく、障害が残ってしまった。芽生中心の生活に寂しさを感じる杏の学芸会に、ママは芽生を連れてくるという…。

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2016年09月 テーマ:自然の厳しさ

日付 2016年9月16日
参加者 アカシア、アンヌ、紙魚、草場、さらら、西山、ハックルベリー、花
散里、パピルス、マリンゴ、ルパン、レジーナ、レン
テーマ 自然の厳しさ

読んだ本:

『レッドフォックス』
原題:RED FOX by Charles G.D. Roberts, 1905
チャールズ・G.D.ロバーツ/作 桂宥子/訳 チャールズ・リビングストン・ブル/挿絵
福音館書店
2015.10

版元語録:数々の危険をくぐり抜け、荒野でたくましく生きるキツネの姿を描く。カナダの美しく苛酷な大自然が生んだ動物物語の傑作。
『いま生きているという冒険』 (よりみちパン!セ)

石川直樹/著
イースト・プレス
2011.10

版元語録:開高健ノンフィクション賞、土門拳賞ほか連続受賞者であり、世界を素手で旅し、未知のフィールドを歩き続けるたぐいまれな冒険家/写真家が書き下ろす、圧倒的な旅の軌跡。未発表カラー写真多数収録。
『エベレスト・ファイル〜シェルパたちの山』
原題:THE EVEREST FILES by Matt Dickinson, 2014
マット・ディキンソン/作 原田勝/訳
小学館
2016.03

版元語録:好きな相手と結ばれたい少年と野望を持つアメリカの若き政治家。エベレスト登山をテーマに、人間の夢と野望を鮮烈に描いた作品。

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2016年07月 テーマ:語られてこなかった真実

日付 2016年7月24日
参加者 アカシア、西山、アンヌ、アカザ、レン、さらら、マリンゴ、ルパン
テーマ 語られてこなかった真実

読んだ本:

『霧のなかの白い犬』
原題:GIRL WITH A WHITE DOG by Anne Booth,2014
アン・ブース/著 杉田七重/訳 橋 賢亀/挿絵
あかね書房
2016.03

版元語録:小さいころから犬が大好きだったジェシーは、祖母が白いシェパードを飼いはじめて、大喜び。しかし、祖母が認知症をわずらい、何かにおびえるようになる。その姿を見たジェシーは、祖母を苦しめる原因を探ろうとするが…。少女の悩みと祖母が体験した戦争の歴史が交差する、深い悲しみと寛容を描いた物語。
『ぼくのなかのほんとう』
原題:THE TRUTH OF ME by Patricia MacLachlan, 2013
パトリシア・マクラクラン/著 若林千鶴/訳 たるいしまこ/挿絵
リーブル
2016.02

版元語録:母さんがなぜ愛してくれないのか不安なぼくは、両親がコンサートツアーに行くため夏休みをおばあちゃんの家で過ごすことになり…。
『墓守りのレオ』
石川宏千花/著
小学館
2016.02

版元語録:墓地に住む墓守りの少年レオと彼に関った人達の話。忌み嫌われる黒髪、黒い瞳。彼は墓で産み落され捨てられて墓守りに拾われ、墓の霊たちに育てられる。墓守りの死後その仕事を引き継ぐが…。

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2016年06月 テーマ:日常から生まれるドラマ

日付 2016年6月17日
参加者 アカザ、アンヌ、スナフキン、西山、花散里、ハリネズミ、ハル、マリ
ンゴ、ルパン、レジーナ、レン
テーマ 日常から生まれるドラマ

読んだ本:

『ぼくたちに翼があったころ〜コルチャック先生と107人の子どもたち』
原題:I’M NOT A THIEF A story about Janusz Korczak’s orphanage by Tami Shem-Tov, 2012
タミ・シェム=トヴ/作 樋口範子/訳 岡本よしろう/挿絵
福音館書店
2015.09

版元語録:愛と理想主義を貫きガス室に消えたコルチャック先生。彼が運営する「孤児たちの家」には、子どもたちの生きる喜びが輝いていた!
『いのちのパレード』
八束澄子/著
講談社
2015.04

版元語録:バレー部のセッターをする中3の万里は、エースのセナから「妊娠した」と告げられる。産婦人科で看護師として働く万里の母、クラスメート勇馬の姉の死産、セナのその後を描いた命の物語。
『あの花火は消えない』
森島 いずみ/著 丹地 陽子/挿絵
偕成社
2015.10

版元語録:5年生の透子は母が入院したので若狭の祖父母の家に行く。離れに自閉症のぱんちゃんが住む。彼が飼っていたチャボが野良猫に殺され、透子は宇宙人にお願いするが…。

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2016年05月 テーマ:生きるための旅

日付 2016年5月20日
参加者 アンヌ、さらら、西山、ハリネズミ、ハル、マリンゴ、ルパン、レ
ジーナ、レン
テーマ 生きるための旅

読んだ本:

『ラミッツの旅〜ロマの難民少年のものがたり』
原題:RAMIZ RESA—EN ROMSK POIKES--- En romsk pojkes berättelse by Gunilla Lundgren , Ramiz Ramadani, 2013
グニッラ・ルンドグレーン/著 きただいえりこ/訳
さ・え・ら書房
2016.01

版元語録:コソボでの民族紛争、差別、難民、強制送還、拉致、亡命。ロマ人一家を次々と襲う過酷な運命。実話に基づく物語。
『そして、ぼくの旅はつづく』
原題:WHERE IN THE WORLD by Simon French, 2002
サイモン・フレンチ/著 野の水生/訳 小林万希子/挿絵
福音館書店
2012.01

版元語録:ヴァイオリンの才能豊かな少年アリは,幼い日,母と共に旅に出た─。音楽と笑いと友情と,少年のみずみずしさに溢れた物語。
『生きる〜劉連仁の物語』
森越智子/著
童心社
2015.07

版元語録:1944年9月、日本軍により中国から連れ去られた劉連仁。苛酷な炭鉱労働から逃亡し北海道の山中で一人、13年間生き抜いた。奪われた人としての尊厳をとり戻すための孤独な闘いの物語。

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2016年04月 テーマ:寛容と赦し

日付 2016年4月22日
参加者 アカザ、アカシア、アンヌ、ルパン、西山、マリンゴ、カピバラ、ハル、
さらら、レン、げた、レジーナ、きゃべつ
テーマ 寛容と赦し

読んだ本:

『世界の果てのこどもたち』
中脇初枝/著
講談社
2015.06

版元語録:戦時中、高知県から親に連れられて満洲にやってきた珠子。言葉も通じない場所での新しい生活に馴染んでいく中、彼女は朝鮮人の美子と、恵まれた家庭で育った茉莉と出会う。お互いが何人なのかも知らなかった幼い三人は、あることをきっかけに友情で結ばれる。しかし終戦が訪れ、運命は三人を引きはなす。戦後の日本と中国で、三人は別々の人生を歩むことになった。戦時中の満洲で出会った、三人の物語。
『先生、しゅくだいわすれました』
山本悦子/著 佐藤真紀子/挿絵
童心社
2014.10

版元語録:宿題を忘れた理由を上手に話せたら許されると知ったクラスの中は「私も明日宿題忘れます」というお話作りが大はやり。とうとう順番に…するとある日先生も…。
『ワンダー』
原題:WONDER by R.J.Palacio, 2012
R・J・パラシオ/著 中井はるの/訳
ほるぷ出版
2015.07

版元語録:オーガストはふつうの男の子。ただし、顔以外は。生まれつき顔に障害があるオーガストは、10歳ではじめて学校に通うことになった。生徒たちはオーガストを見て悲鳴をあげ、じろじろながめ、やがて……。 全世界で300万部売れた、感動のベストセラー

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2016年03月 テーマ:みんな、帰る場所がある

日付 2016年3月31日
参加者 アカザ、アンヌ、カピバラ、シャーロット、ハリネズミ、パピルス、ペレ
ソッソ、マリンゴ、ルパン、レジーナ
テーマ みんな、帰る場所がある

読んだ本:

『スモーキー山脈からの手紙』
原題:GREETINGS FROM NOWHERE by Barbara O'Connor, 2008
バーバラ・オコーナー/著 こだまともこ/訳
評論社
2015.07

版元語録:ノースカロライナ州スモーキー山脈にある古ぼけたホテル「スリーピータイム・モーテル」。ここに四つの家族があつまって…思いもしなかったつながりが生まれます!やさしい気持ちがいっぱいつまった、奇跡みたいな物語。
『戦火の三匹〜ロンドン大脱出』
原題:THE GREAT ESCAPE by Megan Rix, 2012
ミーガン・リクス/著 尾高薫/訳
徳間書店
2015

版元語録:戦争がはじまった。都会に残されたペットたちは…?第二次世界大戦下、2匹の犬と1匹の猫が、自分たちの力で生きのびる姿を描く。新しい視点で描く戦争児童文学。小学校中・高学年~
『しゅるしゅるぱん』
おおぎやなぎちか/著 古山拓/挿絵
福音館書店
2015.11

版元語録:解人(かいと)は父の田舎、岩手県朱瑠町に引越してきた。その家は曾祖母と祖母が住んでいて曾祖母は殆ど寝たっきり。解人の周り不思議な男の子が現れ始める。

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2016年02月 テーマ:わたしの声は伝わりますか

日付 2016年2月18日
参加者 アカシア、カピバラ、さらら、シア、紙魚、ペレソッソ、マリンゴ、レ
ン、レジーナ、ルパン
テーマ わたしの声は伝わりますか

読んだ本:

『リフカの旅』
原題:LETTERS FROM RIFKA by Karen Hesse, 2009
カレン・ヘス/著 伊藤比呂美+西 更/訳
理論社
2015.02

版元語録:919年、ロシア兵の迫害をのがれアメリカを目指すユダヤ人の一家。12歳の末娘リフカは途中かかった病いのため一人ヨーロッパに足止めされる……。アメリカ入国までの困難と不安や夢を、故郷に残った大好きな従姉に宛てた手紙で綴る。2012年フェニックス賞受賞作。
『マザーランドの月』
原題:MAGGOT MOON by Sally Gardner, 2013
サリー・ガードナー/著 三辺律子/訳
小学館
2015.05

版元語録:独裁的な恐怖政治国家、マザーランド。純血でない難読症の少年スタンディッシュが、世界を欺く国家の陰謀に立ち向う。カーネギー賞他、多数の賞を受賞。
『うたうとは小さないのちひろいあげ』
村上しい子/著
講談社
2015

版元語録:高校の部活動で短歌を詠む「うた部」の生徒達が短歌甲子園をめざす。友情・恋愛・挫折・いじめ問題を丁寧に織り込んだ青春小説。

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2016年01月 テーマ:困難を抱えた他者に寄り添う

日付 2016年1月14日
参加者 アンヌ、サンショ、ペレソッソ、マリンゴ、ミホーク、レジーナ、レン
テーマ 困難を抱えた他者に寄り添う

読んだ本:

『まほろ姫とブッキラ山の大テング』
なかがわちひろ/作
偕成社
2014.11

版元語録:葉っぱをのせて宙がえり。すると、まほろ姫は思ったものに早がわり。タヌキに育てられたお姫さまが活躍するファンタジー童話。
『動物のおじいさん、動物のおばあさん』
高岡昌江/著 すがわらけいこ/絵
学研教育出版
2014.09

版元語録:いまや動物園も高齢化社会。おじいさん・おばあさんの動物たちは、どこで生まれ、どんな出来事を乗り越えてきたのでしょう。本人にかわり、毎日世話をしている飼育係さんに語ってもらいました。彼らの歩んできた人生がひと目でわかる「履歴書」も必読です。
『ウソつきとスパイ』
原題:LIAR & SPY by Rebecca Stead
レベッカ・ステッド/作 樋渡正人/訳
小峰書店
2015.05

版元語録:12歳のジョージは引っこし先のアパートで、同じ年の少年、セイファーと出会う。ちょっぴり風変わりなセイファーは自称スパイ。セイファーに誘われてスパイの見習いになったジョージの任務は、上階にすむ黒ずくめの男・ミスターXの動向をさぐることだった。

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2015年12月 テーマ:見知らぬ人との生活

日付 2015年12月10日
参加者 アンヌ、アカシア、ルパン、マリンゴ、ヴィルト、ペレソッソ、パピル
ス、(アカザ)
テーマ 見知らぬ人との生活

読んだ本:

『ネコのミヌース』
原題:MINOES by Annie M.G.Schmidt
アニー・M.G.シュミット/著 西村由実/訳 カール・ホランダー/挿絵
徳間書店
2000.06

版元語録:もとネコだったというふしぎな女の子ミヌースが,町中のネコと一緒に,新聞記者のティベを助けて大活躍! とても楽しい物語。
『なりたて中学生 初級編』
ひこ・田中/著
講談社
2015.01

版元語録:中学入学の直前、ひとつ隣の学区に引っ越したばかりに、まわりに知ってる友達はゼロ!ヘタレのテツオは、ヘタレなりに立ち位置を探り始めた。“小学生が中学生になるということ”だれしもが通過したあの時期のドキドキを、3部作で描きます。
『岬のマヨイガ』
柏葉幸子/著 さいとうゆきこ/挿絵
講談社
2015.09

版元語録:会ったこともない親戚の下にいく萌花と、夫の暴力から逃れてきたゆりえは、大震災の後不思議なおばあさんと家族に。だが狐崎では邪悪なものも解き放たれ…。

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2015年11月 テーマ:戦争と子ども

日付 2015年11月19日
参加者 ハリネズミ、パピルス、レジーナ、ペレソッソ、マリンゴ、アンヌ
テーマ 戦争と子ども

読んだ本:

『だれにも話さなかった祖父のこと』
原題:HALF A MAN by Michael Morpurgo
マイケル・モーパーゴ/著 ジェマ・オチャラハン/絵 片岡しのぶ/訳
あすなろ書房
2015.02

版元語録:ずっと聞いてみたかった祖父の秘密。それは、祖父の若かりし日のできごと。そして、だれにも話せなかったほどつらく、衝撃的なできごと。『戦火の馬』のマイケル・モーパーゴがおくる珠玉の短編。
高橋邦典『戦争がなかったら』
『戦争がなかったら〜3人の子どもたち10年の物語』
高橋邦典/著
ポプラ社
2013.11

版元語録:砲弾で右手を失った6歳の少女ムス。少年兵にされた13歳のモモと14歳のファヤ。戦争は、子どもたちから何を奪っていったのでしょう? 報道カメラマン・高橋邦典が、アフリカの小さな国リベリアの戦場で出会った子どもたちの10年間を描きます。
『路上のストライカー』
原題:NOW IS THE TIME FOR RUNNING by Michael Williams
マイケル・ウィリアムズ/著 さくまゆみこ/訳
岩波書店
2013.12

版元語録:デオは年のはなれた兄のイノセントとともに、故郷ジンバブエでの虐殺を生きのび、南アフリカを目指す。ところが苦難の果てに待っていたのは、外国人である自分たちに向けられる憎しみとおそれだった。過酷な運命に翻弄されながらも、デオはサッカーで人生を切り開いていく。

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2015年10月 テーマ:ボート

日付 2015年10月29日
参加者 アカザ、アンヌ、慧、ハリネズミ、パピルス、マリンゴ、ルパン、レ
ジーナ
テーマ ボート

読んだ本:

『コービーの海』
原題:STRANDED by Ben Mikaelsen
ベン・マイケルセン/著 代田亜香子/訳
鈴木出版
2015.06

版元語録:海が好き。夜が大好き。夢のなかなら、あの眠っているような目ざめているようなふしぎな世界なら、風よりもはやく走れる。フロリダの壮大な自然のなか、座礁したクジラの親子を助けた義足の少女コービー。とまってしまったと思っていた人生が、また動きはじめる。
『月にハミング』
原題:LISTEN TO THE MOON by Michael Morpurgo
マイケル・モーパーゴ/著 杉田七重/訳
小学館
2015.08

版元語録:無人島で発見された少女ルーシーは、ひと言も話さない。記憶がないらしい。村で暮らすうちに少しずつ回復していくのだが…。第一次大戦中、シリー諸島沖で豪華客船ルシタニア号が撃沈されたという史実をベースにした、戦争の悲劇と感動の秘話。
『岸辺のヤービ』
梨木香歩/著 小沢さかえ/挿絵
福音館書店
2015.09

版元語録:緑豊かな湖沼地帯を舞台に、教師の「わたし」と小さな生き物、ヤービ達との交流を描く。失われていく自然への想いが静かな筆致で語られる。

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2015年09月 テーマ:子どもと出会う不思議な生きもの

日付 2015年9月17日
参加者 アカシア、レン、アンヌ、レジーナ、ルパン
テーマ 子どもと出会う不思議な生きもの

読んだ本:

『大江戸妖怪かわら版1、2〜異界から落ち来る者あり』
香月日輪/著
講談社
2011

版元語録:三ツ目や化け狐たちが平和に暮らす、おだやかな魔都「大江戸」。かわら版屋の少年・雀は、この町に住むたったひとりの人間だ。面白話を求めて奔り回る雀のところに「人間を拾った」との一報が。おかっぱ頭の童女が、人間の住む異界から落ちてきたというのだ―。朗らかな妖怪たちの姿を鮮やかに描いた、優しい人情噺。
『あまねく神竜住まう国』表紙
『あまねく神竜住まう国』
荻原規子/著
徳間書店
2015.02

版元語録:伊豆に流され命もねらわれている頼朝は、笛の名手、草十郎や舞姫の糸世達の助けをえて、土地神である神竜と対峙し、呪いを断ち切る中で伊豆の地に根を下ろしている。「風神秘抄」続編。
『緑の精にまた会う日』
原題:LOB by Linda Newbery, 2010
リンダ・ニューベリー/著 野の水生/訳 平澤朋子/挿絵
徳間書店
2012.10

版元語録:英国の自然の象徴「グリーンマン」の伝説と民間伝承の妖精「炉端のロブ」をもとに、神秘的な存在と、都会に住む少女のふしぎなめぐりあいを描く物語。ガーディアン、カーネギー両賞のノミネート作。小学校高学年~。

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2015年07月 テーマ:仕事さまざま

日付 2015年7月30日
参加者 ハリネズミ、夏子、レン、ひら、ゴルトムント、アンヌ、ルパン、マリ
ンゴ、レジーナ
テーマ 仕事さまざま

読んだ本:

『ブロード街の12日間』
原題:THE GREAT TROUBLE by Deborah Hopkinson, 2013
デボラ・ホプキンソン/著 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
2014

版元語録:秘密をかかえるロンドンの浮浪児イールはスノウ博士の助手。コレラの原因が井戸水だという証拠を集めるため奔走する。1854年の史実をもとにした物語。 *青少年読書感想文全国コンクール 中学校の部 課題図書
『庭師の娘』
原題:MARIE MIT DEM KOPF VOLLER BLUMEN by Sigrid Laube, 2007
ジークリート・ラウベ/著 若松宣子/訳
岩波書店
2013.07

版元語録:メスメル博士のお屋敷に、庭師の父親と住むマリーは、修道院で勉強中です。だけど、マリーが考えているのは植物のことばかり。本当は父親のように庭の仕事をやりたいのです……。18世紀末のオーストリアで、時代や社会の制約にもめげず、自分の道をひらいていく少女を描く歴史フィクション。
『どろぼうのどろぼん』
斉藤倫/著 牡丹靖佳/挿絵
福音館書店
2014.09

版元語録:彼の名前はどろぼん。絶対につかまらないどろぼう。雨の降りしきる午後、あじさいの咲き誇る庭で、ぼくはどろぼんをつかまえた。

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2015年06月 テーマ:ふつうって何?

日付 2015年6月26日
参加者 アンヌ、ハリネズミ、ひらさん、ヤマネ、ルパン、レジーナ
テーマ ふつうって何?

読んだ本:

『ぼくとヨシュと水色の空』
原題:JAN UND JOSH by Sigrid Zeevaert, 2008
ジーグリット・ツェーフェルト/作 はたさわゆうこ/訳
徳間書店
2012

版元語録:生まれつき心臓が弱いヤンとちょっと太ったヨシュは、幼いころからの親友だ。友達を思いやるやさしい気持ちをみずみずしく描く。
『なんでそんなことするの?』
松田青子/作 ひろせべに/画
福音館書店
2014.03

版元語録:トキオを"変"と言った子どもに次々とおかしなことが起きる。ミケのしわざだ。とうとう先生までリスになっちゃった。個性を認め合う物語。
『コケシちゃん』
佐藤まどか/作 木村いこ/絵
フレーベル館
2014.11

版元語録:四年一組にも、スイスから体験入学生が来る! 金髪かな? 言葉通じるかな? ウキウキのマコちゃんと、ドキドキのわたし。でも、やってきたその子は日本人そのもので、まるでコケシみたい。なんでもはっきりという“コケシちゃん”は、わたしとちがいすぎて…。

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2015年05月 テーマ:他者とのかかわりの中で成長する子ども

日付 2015年5月21日
参加者 レン、ルパン、つばな、アンヌ、イバラ、マリンゴ、レジーナ
テーマ 他者とのかかわりの中で成長する子ども

読んだ本:

『わたしの心のなか』 この地球を生きる子どもたち

原題:OUT OF MY MIND by Sharon M. Draper, 2010
シャロン・M・ドレイパー/作 横山和江/訳
鈴木出版
2014.09

版元語録:メロディは、生まれてからずっと、さまざまな言葉や事柄をすべて記憶してきた。でも、脳性麻痺のせいで言葉を発することができず、それを知る人はだれもいなかった。10歳のとき、かわりに声を出してくれる機器を手に入れ、言葉で伝えることができるようになる。知性を証明できたメロディの人生は、大きくかわっていく。
『クララ先生、さようなら』
原題:KLARAS KISTE by Rachel van Kooij, 2008
ラヘル・ファン・コーイ/作 石川素子/訳 いちかわなつこ/挿絵
徳間書店
2014.09

版元語録:大好きな先生がもうすぐ死んでしまう…最後で最高のプレゼントを贈ろうと、懸命に考え、行動する子どもたちの姿を描く感動作。
『きみは知らないほうがいい』
岩瀬成子/作 長谷川集平/挿絵
文研出版
2014.10

版元語録:米利は、あまり話したことのないクラスメイトの昼間くんとバスでいっしょになる。どこへ行くのか聞いてみると、「きみは知らないほうがいい。」という。気になった米利があとをつけると、昼間くんは駅の地下通路で男の人と会っていた。

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