カテゴリー: 読書会記録

2004年10月 テーマ:ひと夏の思い出

日付 2004年10月26日
参加者 アカシア、ハマグリ、ケロ、トチ、ブラックペッパー、むう
テーマ ひと夏の思い出

読んだ本:

マッツ・ヴォール『マイがいた夏』
『マイがいた夏』
原題:MAJ DARLIN by Mats Wahl, 1988
マッツ・ヴォール/著 菱木晃子/訳
徳間書店
2004.05

版元語録:長い髪が美しい少女マイが転校してきて以来,ぼくと幼なじみのハッセとのあつい友情にひびが入りはじめる。そして夏の終わりに…。
パトリシア・ライリー・ギフ『ホリス・ウッズの絵』
『ホリス・ウッズの絵』
原題:PICTURES OF HOLLIS WOODS by Patricia Reilly Giff, 2002
パトリシア・ライリー・ギフ/著 もりうちすみこ/訳
さ・え・ら書房
2004.04

オビ語録:ホリス・ウッズは、生後一時間で捨てられた小さな芸術家。だれにも心をひらかない。ただ、あの夏の日々だけは別だった……。/感動を呼んだ「ノリー・ライアンの歌」原作者ギフの新作。
藤巻吏絵『美乃里の夏』
『美乃里の夏』
藤巻吏絵/作 長新太/画
福音館書店
2004.07

オビ語録:ひと夏の出会いと、別れ/「美乃里」と「実」——おなじ名前をもつ男の子との、小さな銭湯でのふしぎな出会いと、そして別れ。より深く、よりやさしく、人を知ること、愛することをおぼえはじめたのは、美乃里10歳の夏だった。 切なくも美しい純愛と成長の物語。

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2004年10月 テーマ:小学生の日常と非日常

日付 2004年10月1日
参加者 ハマグリ、むう、羊、すあま、アカシア、流、愁童、トチ、カーコ、紙魚
テーマ 小学生の日常と非日常

読んだ本:

花形みつる『ぎりぎりトライアングル』
『ぎりぎりトライアングル』
花形みつる/著
講談社
2001

版元語録:独りぼっちの私。伝説の巨大女と呼ばれているシノちゃんとボンバーというあだ名のアリサ、なんでこんな人達の仲間に…? 怖いけれど楽しい日々が始まった。
アンドリュー・クレメンツ『ナタリーはひみつの作家』
『ナタリーはひみつの作家』
原題:THE SCHOOL STORY by Andrew Clements,2001
アンドリュー・クレメンツ/著 田中奈津子/訳
講談社
2003

オビ語録:12歳の女の子、作家になる!/文章が得意なナタリー。行動派のゾーイ。名コンビの誕生で、夢は必ずかなうはず!
富安陽子『菜の子先生がやってきた!』
『菜の子先生がやってきた!』
富安陽子/著
福音館書店
2003

オビ語録:きみの学校にも、きっと……!/とつぜん姿を消した校庭の桜の木のゆくえをさぐり、地底の世界に逃げこんだ飼育室のウサギを追いかけ、きてれつ理科実験で教室をワンダーランドに変える。まん丸メガネのふしぎ先生、今日もどこかで大活躍!
ウルフ・スタルク『ぼくたち、ロンリーハート・クラブ』
『ぼくたち、ロンリーハート・クラブ』
原題:TOR OCH HANS VANNER by Ulf Stark,1996
ウルフ・スタルク/著 菱木晃子/訳
小峰書店
2001

版元語録:手紙がこなくて、話す相手もいない人たちのために、トールと仲間たちは、「ロンリーハート・クラブ」を結成!

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2004年07月 テーマ:老人と子ども

日付 2004年7月29日
参加者 ハマグリ、アカシア、雨蛙、ケロ、むう、カーコ、紙魚、羊、愁童、アサギ、すあま
テーマ 老人と子ども

読んだ本:

シルヴァーナ・ガンドルフィ『亀になったおばあさん』
『亀になったおばあさん』
原題:ALDABRA La tartaruga che amava Shakespeare by Silvana Gandolfi,2000
シルヴァーナ・ガンドルフィ/著 泉典子/訳
世界文化社
2004

オビ語録:「死をうまくかわすには変身すればいいのさ」/世界10カ国で翻訳/心のなかに、ふっくらとしたやさしさを与えてくれるちょっと哲学的なファンタジー小説
梨木香歩『エンジェル エンジェル エンジェル』
『エンジェル エンジェル エンジェル』
梨木香歩/著 (新潮文庫 2004)
原生林
1996

版元語録:コウコは、寝たきりに近いおばあちゃんの深夜のトイレ当番を引き受けることで熱帯魚を飼うのを許された。夜、水槽のある部屋で、おばあちゃんは不思議な反応を見せ、少女のような表情でコウコと話をするようになる。ある日、熱帯魚の水槽を見守る二人が目にしたものは――なぜ、こんなむごいことに。コウコの嘆きが、おばあちゃんの胸奥に眠る少女時代の切ない記憶を呼び起こす……。
オーエン・コルファー『ウィッシュリスト』
『ウィッシュリスト』
原題:THE WISH LIST by Eoin Colfer,2000
オーエン・コルファー/著 種田紫/訳
理論社
2004

版元語録:死んだ少女の魂がまた現世にもどって老人の四つの願いをかなえることになった。成功すれば天国に行けるが,ダメなら地獄いき…。

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2004年06月 テーマ:視点をかえて

日付 2004年6月24日
参加者 トチ、裕、アカシア、むう、カーコ、ハマグリ、紙魚、羊、ケロ、きょん、流、ブラックペッパー
テーマ 視点をかえて

読んだ本:

ウォーカー・ハミルトン『すべての小さきもののために』
『すべての小さきもののために』
原題:ALL THE LITTLE ANIMALS by Walker Hamilton,1968
ウォーカー・ハミルトン/著 北代美和子/訳
河出書房新社
2004

版元語録:幼いころの自動車事故がもとで成長が遅れ、傷つきやすく無垢な心をもったまま31歳になったボビー。義父の虐待を逃れコーンウォールの森に迷い込んだボビーは、車にひかれた小動物の埋葬をする小さな男と出会い…。
マーク・ハッドン『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
『夜中に犬に起こった奇妙な事件』
原題:THE CURIOUS INCIDENT OF THE DOG IN THE NIGHT-TIME by Mark Haddon,2003
マーク・ハッドン/著 小尾芙佐/訳
早川書房
2003

版元語録:ひとと上手くつきあえない15歳のクリストファーは、近所の犬が殺されているところに出くわす。シャーロック・ホームズが大好きな彼は、探偵となって犯人を探しだすまでを、一冊の本にまとめようと決める。勇気を出して聞きこみをつづけ、得意の物理と数学、そしてたぐいまれな記憶力で事件の核心へと迫っていくクリストファーだが…冒険を通じて成長する少年の姿が多くの共感を呼び、全世界で舞台化された感動の物語。
岡田なおこ『なおこになる日』
『なおこになる日』
岡田なおこ/著
小学館
1998

版元語録:脳性マヒで体の不自由な著者が、家を出て、作家として自立するまで。「自立とは他人と共に生きること」という温かいメッセージに満ちた作品。

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2004年05月 テーマ:見習い

日付 2004年5月21日
参加者 アカシア、愁童、きょん、すあま、流、ハマグリ
テーマ 見習い

読んだ本:

レオン・ガーフィールド『見習い物語』
『見習い物語』
原題:THE APPRENTICES by Leon Garfield, 1982
レオン・ガーフィールド/著 斉藤健一/訳
岩波少年文庫(全2巻)
2002 (福武書店 1992)

版元語録(岩波書店):18世紀ロンドンの裏通り。点灯夫、産婆、質屋、葬儀屋、薬屋、印刷屋など,さまざまな職業の見習いの少年少女が日々切実な思いで生きていた。かれらの喜怒哀楽を、物語性ゆたかに印象的に描く、ユーモラスな12編の短編連作。
カレン・クシュマン『アリスの見習い物語』
『アリスの見習い物語』
原題:THE MIDWIFEユS APPRENTICE by Karen Cushman, 1995
カレン・クシュマン/著 柳井薫/訳
あすなろ書房
1997

版元語録:14世紀英国でその日暮らしをしていた少女が、自己にめざめ、産婆見習いになるまでを描いた成長物語。 *96年ニューベリー賞受賞作
浜たかや『龍使いのキアス』
『龍使いのキアス』
浜たかや/著
偕成社
1997

版元語録:夢の呪縛に何百年も苦しめられてきたアオギン帝国では、神官の娘キアスが呪いを解くために立ち上がった。

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2004年04月 テーマ:少年の成長

日付 2004年4月22日
参加者 カーコ、むう、紙魚、裕、アカシア、すあま、きょん、トチ、愁童、流
テーマ 少年の成長

読んだ本:

ウォルター・ディーン マイヤーズ『バッドボーイ』
『バッドボーイ』
原題:BAD BOY: A MEMOIR by Walter Dean Myers,2001
ウォルター・ディーン・マイヤーズ/著 金原瑞人/訳
小峰書店
2003

オビ語録:この社会のどこに、ぼくの居場所があるのだろう。どうやったらそこにたどりつけるのだろう/スポーツに夢中な悪ガキが文学とであい、自分の進む道に悩み、挫折し……/黒人作家のメモアール
ベンジャミン・ゼファニア『難民少年』
『難民少年』
原題:REFUGEE BOY by Benjamin Zephaniah,2001
ベンジャミン・ゼファニア/著 金原瑞人/訳
講談社
2002

版元語録:ぼくの名前はアレム・ケロ。十四歳。アフリカ出身。お父さんはエチオピア人。お母さんはエリトリア人。ある日突然、ふたつの国が争いはじめ、ぼくはいっぺんにふたつの祖国を失った―。家がない。お金がない。学校に行けない。家族と暮らせない。命を奪われるかもしれない。アフリカに戻れるのはいつの日だろう。争いあう二つの祖国―エチオピア・エリトリアをもつ「難民」少年の青春物語。
那須田淳『ペーターという名のオオカミ』
『ペーターという名のオオカミ〜Tagebuch von Ryo』
那須田淳/著
小峰書店
2003

版元語録:オオカミには国境はなく、まして人と人の心のつながりを断ち切る壁などは存在しない。昔のベルリンで、故郷の森をめざす子オオカミとそれを助ける少年の心の軌跡を描く。

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2004年03月 テーマ:子どもの居場所

日付 2004年3月22日
参加者 愁童、カーコ、ハマグリ、トチ、アカシア、むう、すあま:羊
テーマ 子どもの居場所

読んだ本:

マイケル・モーパーゴ『ケンスケの王国』
『ケンスケの王国』
原題:KENSUKE'S KINGDOM by Michael Morpurgo,1999
マイケル・モーパーゴ/著 佐藤見果夢/訳
評論社
2002

版元語録:南の海で遭難した少年は,孤島に住む老人に助けられた。老人は旧日本兵。島のサルたちを守って,一人ひっそりと暮らしていた。
柏葉幸子『ブレーメンバス』
『ブレーメンバス』
柏葉幸子/著
講談社

オビ語録:家族、親子、そして人と人との絆をつむぐ/ミステリアス・ファンタジー!/おとぎ話を最高のスパイスで味付けした11編。
ペイトン『駆けぬけて、テッサ!』
『駆けぬけて、テッサ!』
原題:BLIND BEAUTY by K.M. Peyton, 1999
K.M.ペイトン/著 山内智恵子/訳
徳間書店
2003

オビ語録:炎の激しさで一頭の馬を愛しぬいた少女の青春。/カーネギー賞・ガーディアン賞ダブル受賞作家の意欲作。

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2004年02月 テーマ:アジアの子ども

日付 2004年2月20日
参加者 ペガサス、むう、愁童、トチ、カーコ、紙魚、ケロ、Toot、アカシア
テーマ アジアの子ども

読んだ本:

ダイアナ・キッド『ナム・フォンの風』
『ナム・フォンの風』
原題:ONION TEARS by Diana Kidd,1989
ダイアナ・キッド/著 もりうちすみこ/訳
あかね書房
2003

版元語録:戦火のヴェトナムからオーストラリアへ逃げてきたナム・フォンはなにもしゃべらないし、笑いも泣きもしない。兵隊を見ると隠れる少女の物語。
リンダ・スー・パーク『モギ:ちいさな焼きもの師』
『モギ〜ちいさな焼きもの師』
原題:A SINGLE SHARD by Linda Sue Park,2001
リンダ・スー・パーク/著 片岡しのぶ/訳
あすなろ書房
2003

版元語録:親もなく、家もない、本当の名前も知らない少年モギ。ある日、高麗青磁の美しさを知り、焼きもの師になることを夢みます。どんな境遇でも将来を信じる少年の物語。 *2002年ニューベリー賞受賞
上橋菜穂子『狐笛のかなた』
『狐笛のかなた』
上橋菜穂子/著 白井弓子/画
理論社
2003

版元語録:〈使い魔〉の霊狐・野火を助けた〈聞き耳〉の才をもつ少女・小夜。政争にまきこまれた少年・小春丸との因縁の呪いの物語が展開。

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2004年01月 テーマ:日英の児童文学の現在

日付 2004年1月22日
参加者 トチ、カーコ、ブラックペッパー、紙魚、アカシア、むう、羊、愁童、ケロ、Toot、すあま
テーマ 日英の児童文学の現在

読んだ本:

いしいしんじ『麦ふみクーツェ』
『麦ふみクーツェ』
いしいしんじ/作
理論社
2002

版元語録:音楽にとりつかれた祖父と、素数にとりつかれた父、とびぬけて大きなからだをもつぼくとの慎ましい三人暮らし。ある真夏の夜、ひとりぼっちで目覚めたぼくは、とん、たたん、とん、という不思議な音を聞く。麦ふみクーツェの、足音だった。――音楽家をめざす少年の身にふりかかる人生のでたらめな悲喜劇。悲しみのなか鳴り響く、圧倒的祝福の音楽。坪田譲治文学賞受賞の傑作長篇。
エイダン・チェンバーズ『二つの旅の終わりに』
『二つの旅の終わりに』
原題:POSTCARDS FROM NO MAN`S LAND by Aidan Chambers, 1999
エイダン・チェンバーズ/作 原田勝/訳
徳間書店
2003

版元語録:アムステルダムを訪れた17歳のジェイコブはオランダ戦線で戦った同じ名前をもつ祖父の秘密を知ることになった。祖父の青春をたどり直し、さまざまな形の恋などが展開する。 *カーネギー賞、マイケル・L・ブリンツ賞受賞

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2003年11月 テーマ:男の子が主人公の本

日付 2003年11月27日
参加者 アサギ、紙魚、カーコ、むう、羊、トチ、ペガサス、アカシア、きょん、ケロ
テーマ 男の子が主人公の本

読んだ本:

廣畑澄人『笑わっしょんなあ』
『笑わっしょんなあ』
廣畑澄人/作 佐藤真紀子/絵
国土社
2003

版元語録:漫才師をめざす転校生の高砂充と漫才作家の父を持つ北野望。高砂の頼みで二人は漫才コンビを組むのだが・・・。充と望の友情物語。
カール・ハイアセン『HOOT』
『HOOT』
原題:HOOT by Carl Hiaasen, 2002
カール・ハイアセン/作 千葉茂樹/訳
理論社
2003

オビ語録:アメリカからすごい本がやってきた!!/全米書店員が選んだ「いちばんお気に入りの本」
スーザン・クーパー『影の王』
『影の王』
原題:KING OF SHADOW by Susan Cooper,1999
スーザン・クーパー/作 井辻朱美/訳 小西英子/絵
偕成社

オビ語録:ファンタジーの女王、スーザン・クーパーの最高傑作/とつぜん400年前のロンドンにタイムスリップした少年は、シェイクスピアと共にグローブ座の舞台にたつ。

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2003年10月 テーマ:11+1人の声

日付 2003年10月23日
参加者 むう、羊、トチ、紙魚、ペガサス、アカシア、ケロ、ブラックペッパー
テーマ 11+1人の声

読んだ本:

金城一紀『GO』
『GO』
金城一紀/作
講談社 

版元語録:広い世界を見るんだ―。僕は“在日朝鮮人”から“在日韓国人”に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子高に入学した。小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった―。
カレン・ヘス『11の声』
『11の声』
原題:WITNESS by Karen Hesse, 2001
カレン・ヘス/作 伊藤比呂美/訳
理論社
2003

オビ語録:1920年代、黄金期のアメリカ 小さな町で何が起こり人々は何を考えたのか 普通の人々の中に息づくアメリカの良心とは?

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2003年09月 テーマ:子どもをえがいた文芸書と、児童文学の境界をさぐる

日付 2003年9月24日
参加者 トチ、裕、カーコ、ペガサス、紙魚、せいうち、愁童、アカシア、むう、羊、アサギ、ブラックペッパー、すあま
テーマ 子どもをえがいた文芸書と、児童文学の境界をさぐる

読んだ本:

石田衣良『4TEEN』
『4TEEN』
石田衣良/作
新潮社
2003

オビ語録:14歳は、空だって飛べる。恋をし、仲間と語らい、性に悩み、旅に出て…。これが今どきの中学生。瑞々しい8つの物語。月島青春ストーリー
デイヴィッド・アーモンド『ヘヴンアイズ』
『ヘヴンアイズ』
原題:HEAVEN EYES by David Almond, 2000
デイヴィッド・アーモンド/作 金原瑞人/訳
河出書房新社
2002

オビ語録:月の明るいその晩に、あたしたちは、ヘヴンアイズを見つけた——カーネギー賞、ウィットブレッド賞受賞作家、『肩胛骨は翼のなごり』の著者が放つ、待望の新作! やさしく美しく純粋な、冒険の物語。
森絵都『永遠の出口』
『永遠の出口』
森絵都/作
集英社
2003

オビ語録:あの頃の私、<永遠>という響きにめっぽう弱かった。青々とした10代。翔けぬけた少女の季節は、想い出がいっぱい 『カラフル』の感動から5年。初めて描く≪大人への物語≫

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2003年07月 テーマ:神話や伝説とのかかわり

日付 2003年7月24日
参加者 アカシア、ペガサス、愁童、羊、カーコ
テーマ 神話や伝説とのかかわり

読んだ本:

ジェマーク・ハイウォーター『伝説の日々』
『伝説の日々』
原題:LEGEND DAYS by Jamake Highwater, 1984(アメリカ)
ジュマーク・ハイウォーター/著 金原瑞人/訳
福武書店
1989

<版元語録>アマナが男に変わったのは、10歳の冬のことだった。力強い戦士がアマナの中に入りこみ、出ていこうとしなくなったのだ。同じ冬、白い巨大なフクロウがアマナの父のテントを襲い、テントは炎上した。その晩から父は、原因不明の病にたおれ、村人たちも次々に同じ病に侵されていった…。一族にしのびよる滅びの影の中、大きな霊力を与えられて、生き、成長しようとする少女の姿を描く、心をうつ物語。白人侵入の時代に生まれたインディアンの女性アマナの、数奇な生涯を描く〈幻の馬〉物語、第1巻堂々の登場です。
上橋菜穂子『神の守り人』
『神の守り人 帰還編』
上橋菜穂子/著
偕成社
2003.01

<版元語録>アスラは自らの力にめざめ、サーダ・タルハマヤ“神とひとつになりし者”としておそろしい力を発揮しはじめる。それは、人の子としてのアスラの崩壊を意味していた…はたして、バルサたちはアスラを救うことができるのだろうか。
ル・グウィン『アースシーの風』
『アースシーの風 ゲド戦記V』
原題:THE OTHER WIND by Ursula K. Le Guin, 2001(アメリカ)
アーシュラ K. ル/グィン著 清水真砂子訳
岩波書店
2003.03

<版元語録>待望の最新作/故郷の島で、妻テナー、幼い時から育てた養女テハヌーと共に静かに余生を楽しむゲド。ふたたび竜が暴れ出し、緊張が高まるアースシー世界を救うのは誰か?

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2003年06月 テーマ:のりこえていく子ども

日付 2003年6月19日
参加者 愁童、ケロ、きょん、トチ、すあま、アカシア、むう、せいうち、裕、カーコ
テーマ のりこえていく子ども

読んだ本:

笹生陽子『楽園のつくりかた』
『楽園のつくりかた』
笹生陽子/著
講談社
2002.07

版元語録:エリート中学生に転校の悲劇。しかもド田舎の学校で、同級生は3人。バカ丸出しのサル男、いつもマスクの暗い女、アイドル顔負けの美女(?)…。ああ、ここは不毛の地? それとも楽園なの? *第50回産経児童出版文化賞受賞
パトリシア・ライリー・ギフ『ノリー・ライアンの歌』
『ノリー・ライアンの歌』
原題:NORY RYAN'S SONG by Patricia Reilly Giff, 2000(アメリカ)
パトリシア・ライリー・ギフ/著 もりうちすみこ/訳
さ・え・ら書房
2003

版元語録:新生アメリカへの大量移民を促したアイルランドのジャガイモ飢饉。その渦中にあって,家族のために逆境をはね返した少女の物語。
バーリー・ドハーティ『ホワイト・ピーク・ファーム』
『ホワイト・ピーク・ファーム』
原題:WHITE PEAK FARM by Berlie Doherty, 1984(イギリス)
バーリー・ドハーティ/著 斎藤倫子/訳
あすなろ書房
2002.12

版元語録:イギリスの背骨といわれるダービーシャーの丘陵地帯にある農場の娘ジーニーが語り手となって、祖母がシェフィールドのホスピスに入ったことや、ジェシー伯母の事を語る。 *2002年度課題図書

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2003年05月 テーマ:少年の現実

日付 2003年5月22日
参加者 愁童、羊、ケロ、きょん、ブラックペッパー、トチ、すあま、アカシア、ねむりねずみ、裕、ペガサス、カーコ、ウェンディ
テーマ 少年の現実

読んだ本:

クリストファー・ポール・カーティス『バドの扉がひらくとき』
『バドの扉がひらくとき』
原題:BUD, NOT BUDDY by Christopher Paul Curtis, 1999
クリストファー・ポール・カーティス/作 前沢明枝/訳
徳間書店
2003.03

<版元語録>ニューベリー賞受賞  バドが六つの時にママが死んだ。10歳になったある日、バドはひとりで、まだ見ぬお父さんを捜しにでかけることにした。ママが遺してくれたジャズバンドのチラシを手がかりにして。一九三〇年代の大恐慌のまっただなか、もちまえの明るさと知恵で困難を乗りこえていく黒人少年の姿を、ユーモア溢れる語り口で描いた感動的な物語。
阿部夏丸『父のようにはなりたくない』
『父のようにはなりたくない』
阿部夏丸/作
ブロンズ新社
2002.06

<版元語録>父親不在?母親失格?いや父親だって母親だって頑張っています! 今だからこそ考えたい家族のリアル。2児の父でもある著者が、家族の中でおきる小さな事件を等身大で描き出す。
マロリー・ブラックマン『うそつき』
『うそつき』
原題:TELL ME NO LIES by Malorie Blackman, 1999(イギリス)
マロリー・ブラックマン/作 冨永星/訳
ポプラ社
2002.12

<版元語録>学校でも家でも居場所のない少女ジェンマと、重すぎる過去を隠して学校にとけこもうとしている転入生マイク。たがいに好感を持ちながらも、ふとした言動から思わぬ誤解が重なり、思いもよらないいじめがはじまる…。

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2003年04月 テーマ:ノンフィクション

日付 2003年4月24日
参加者 カーコ、ブラックペッパー、愁童、ペガサス、アカシア、紙魚、すあま、羊、裕
テーマ ノンフィクション

読んだ本:

中村陽吉文 アトリエ・モレリ絵『カメちゃんおいで、手の鳴るほうへ』
『カメちゃんおいで、手の鳴るほうへ〜友だちになれる亀の飼い方』
中村陽吉/文 アトリエ・モレリ/絵
講談社
2002.12

オビ語録:先生のカメは、呼べば走ってくるらしい/亀ってそんなにかしこいの?/ほんとう?
ヨースタイン・ゴルデル『ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館』
『ビッビ・ボッケンのふしぎ図書館』
原題:BIBBI BOKKENS MAGISKE BIBLIOTEK by Klaus Hagerup and Jostein Gaarder, 1993(ノルウェー)
ヨースタイン・ゴルデル&クラウス・ハ−ゲルップ/作 猪苗代英徳/訳
NHK出版
2002.11

<版元語録>ニルスとベーリットがレターブックの交換を始めてから奇妙な出来事が続く。謎の女ビッビだけがその場所を知る「ふしぎ図書館」、レターブックをつけねらう男…。これから書かれる本を探してふたりの冒険ははじまった。
エリザベス・コーディー・キメル『エンデュアランス号大漂流』
『エンデュアランス号大漂流』
原題:ICE STORY by Elizabeth Cody Kimmel,1999(アメリカ)
エリザベス・コーディー・キメル/作 千葉茂樹/訳
あすなろ書房
2000.10

<版元語録>南極探検の歴史に埋もれた「偉大な失敗」の記録!  すさまじい漂流の中、決して希望を失わず、またユーモアを忘れず、さまざまな困難を乗り越え、シャクルトン隊は28名全員が奇跡の生還を果たした。読むものに生きるよろこびと勇気をあたえてくれる物語。

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2003年03月 テーマ:子どもたちに支持されている本など

日付 2003年3月27日
参加者 もぷしー、ペガサス、紙魚、愁童、アカシア、トチ、カーコ、きょん、羊、すあま、ねむりねずみ
テーマ 子どもたちに支持されている本など

読んだ本:

青木和夫『ハッピーバースデー』
『ハッピーバースデー〜命かがやく瞬間』
青木和雄/作 加藤美紀/画
金の星社
1997.01

<版元語録>多忙で、アダルトチルドレンの母のひと言から言葉を失ったあすか。そんなあすかが、祖父母の母や友の死を経てはばたくまでの物語。 *第44回青少年読書感想文全国コンクール課題図書
スーザン・プライス『エルフギフト』
『エルフギフト(上)復讐のちかい/エルフギフト(下)裏切りの剣』
原題:ELFGIFT, ELFKING by Suzan Price 1995, 1996(イギリス)
スーザン・プライス/作 金原瑞人/訳
ポプラ社
2002.07

オビ語録:英国カーネギー賞作家による本格ファンタジー/ゲルマン神話を背景に、王とエルフの血をひく青年をめぐって人と神々とが織りなす、愛と憎しみの物語。
エミリー・ロッダ「デルトラ・クエスト」
『デルトラ・クエスト(1)沈黙の森/デルトラ・クエスト(2)嘆きの湖』
原題:DELTORA QUEST 1: The Forests of Silence, 2: The Lake of Tears by Emily Rodda, 2000(オーストラリア)
エミリー・ロッダ/作 岡田好惠/訳
岩崎書店
2002.09

<版元語録>ここはデルトラ王国。王家に伝わる7つの宝石が、国を守っている。その宝石が、影の大王にうばわれた!デルトラを救うため1枚の地図をたよりに、少年が冒険の旅に出る…。

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2003年02月 テーマ:賞をとった本

日付 2003年2月27日
参加者 もぷしー、ウォンバット、きょん、アカシア、トチ、ペガサス、カーコ、ねむりねずみ、愁童、紙魚、ウェンディ
テーマ 賞をとった本

読んだ本:

ビヴァリー・ナイドゥー『真実の裏側』
『真実の裏側』
原題:THE OTHER SIDE OF TRUTH by Beverley Naidoo, 2000
ビヴァリー・ナイドゥー/著 もりうちすみこ/訳
めるくまーる
2002

オビ語録:英国カーネギー賞受賞/一発の凶弾——/それは幼い姉弟から母を奪い、父との離別を強いた。太陽と暗黒の国ナイジェリア(1995年当時)を密出国、冬霧のロンドンへ逃れた姉弟を新たな苦難が待ち受ける。愛と勇気を振りしぼって掴む一条の光
征矢清作 林明子絵『ガラスのうま』
『ガラスのうま』
征矢清/作 林明子/絵
偕成社
2001.10

<版元語録>自分のせいで足をおったガラスの馬を追って、すぐりは、ガラスのいきものたちの世界へ飛びこんだ! 幼年向け冒険ファンタジー
オーウェン・コルファー『アルテミス・ファウル』
『アルテミス・ファウル〜妖精の身代金』
原題:ARTEMIS FOWL by Eoin Colfer, 2001(イギリス)
オーエン・コルファー/著 大久保寛/訳
角川書店
2002.08

<版元語録>アルテミス・ファウルは、伝説的な犯罪一家に育った12歳の天才少年。コンピューターを駆使して「妖精の書」を解読したアルテミスは、妖精の黄金を手に入れようともくろむ。だが本物の妖精たちは、物語に登場するような可愛らしい連中ではなく、ハイテクで武装した危険な集団だった!アルテミスと妖精たちの激しい戦いが始まる―。

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2003年01月 テーマ:最近気になった本

日付 2003年1月16日
参加者 もぷしー、カーコ、紙魚、ウェンディ、アカシア、きょん、ペガサス、愁童、羊
テーマ 最近気になった本

読んだ本:

曹文軒『サンサン』
『サンサン』
原題:草房子 by 曹 文軒,1997(中国)
曹 文軒/作 中 由美子/訳 和歌山静子/絵
てらいんく
2002.06

<版元語録>鮮やかによみがえる少年の日々は、甘く、切なく、今もなお心が揺れる。/文化大革命直前の中国の田舎の村。少年サンサンを取り囲む世界はすべてが新鮮であった。小学校の級友たちとのあつい交わり、かげりを漂わす転校生の少女、かいまみえる淡いおとなの愛の姿、土地にまつわる記憶をひたすら大事にするおばあさん……。生の歓びを高らかにうたう傑作長編。
セリア・リーズ『魔女の血をひく娘』
『魔女の血をひく娘』
原題:WITCH CHILD by Celia Rees, 2000
セリア・リーズ/作 亀井よし子/訳
理論社
2002.10

<版元語録>おばあさんは魔女として連れていかれた。裸で歩かされ、水に沈められたあげく、首くくりにされた。次はわたしだ…。アメリカで発見された古びたキルトに、一枚一枚縫いこまれた謎の日記。そこには、十七世紀イギリスの魔女狩りを逃れ、新大陸に渡った娘の、驚くべき軌跡が綴られていた…。
佐藤多佳子『黄色い目の魚』
『黄色い目の魚』
佐藤多佳子/作
新潮社
2002.10

<版元語録>マジになるのって、こわくない?自分の限界とか見えちゃいそうで。木島悟、16歳。世界で最高の場所は、叔父の通ちゃんのアトリエ。ずっと、ここに居られたらいいと思ってた。キライなものを、みんな閉め出して…。村田みのり、16歳。鎌倉、葉山を舞台に木島とみのり、ふたりの語りで綴られるまっすぐな気持ちと揺れる想い。

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2002年12月 テーマ:最近の本

日付 2002年12月5日
参加者 ペガサス、羊、ねむりねずみ、アカシア、カーコ、紙魚、きょん、愁童、ウェンディ、アサギ
テーマ 最近の本

読んだ本:

ジャクリーン・ウッドソン著 さくまゆみこ訳 『ミラクルズボーイズ』
『ミラクルズ ボーイズ』
原題:MIRACLE'S BOYS by Jacqueline Woodson, 2000(アメリカ)
ジャクリーン・ウッドソン/作 さくまゆみこ/訳
理論社
2002.09

<版元語録>両親を亡くした3人の兄弟。ミラクルを母とする息子たちの長男は頭もよく2人の弟の面倒を見ている。次男は非行を繰り返し末弟のぼくと話もしなくなった。そんな3人の兄弟愛を描く。
『卵と小麦粉それからマドレーヌ』
石井睦美/作
BL出版
2001

版元語録:ママが爆弾発言をした。わたしをおいて、パリに留学!?ママとは強い絆で結ばれていると思ってたのに。大ショックの菜穂は、亜矢に相談に行って……。突然やってきた悩みに奮闘する少女の、コミカルな自立白書。
『どろぼうの神さま』
原題:HERR DER DIEBE by Cornelia Funke, 1999
コルネーリア・フンケ/作 細井直子/訳
WAVE出版
2002

版元解説語録:チューリヒ、ウィーン両児童文学賞受賞作! ドイツから届けられた冒険ファンタジー —— 本邦初紹介! 「ハリー・ポッター」を発掘したイギリスの編集者が今最も注目している作家!

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2002年10月 テーマ:変則的な家族

日付 2002年10月31日
参加者 ペガサス、羊、裕、ねむりねずみ、アカシア、カーコ、紙魚、きょん、トチ、愁童
テーマ 変則的な家族

読んだ本:

『それぞれのかいだん』
原題:STEP BY WICKED STEP by Anne Fine,1995
アン・ファイン/作 灰島かり/訳
評論社
2000

版元語録:嵐の夜、不気味な屋敷で一夜をすごすことになった5人の少年少女。彼らはそれぞれ自分の抱える家族の問題を語り出す。悩みあがきながらも現実をしっかり見つめ、熱くクールに成長する五人の物語。
『おき去りにされた猫』
原題:THE CAT THAT WAS LEFT BEHIND by C.S.Adler,1981
C・アドラー/作 足沢良子/訳
金の星社
1985

版元語録:小さいころに母と別れ、他人の家庭を転々として育った少年、チャド。13歳の彼は、夏の間ソレニック家にあずけられるが…。猫をめぐるふれあいの中で、新しい家庭にうちとけ、成長していく少年の物語。
『おばあちゃんはハーレーにのって』
原題:GRANNY THE PAG by Nina Bawden,1995
ニーナ・ボーデン/作 こだまともこ/訳
偕成社
2002

版元語録:皮ジャンパーでハーレーをぶっ飛ばすおばあちゃんの愛情につつまれてくらす少女、キャットの「家族ってなに?」

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2002年09月 テーマ:少女たちの友情

日付 2002年9月26日
参加者 アカシア、アサギ、羊、ねむりねずみ、きょん、カーコ
テーマ 少女たちの友情

読んだ本:

『ブルーイッシュ』
原題:BLUISH by Virginia Hamilton,1999
ヴァージニア・ハミルトン/作 片岡しのぶ/訳
あすなろ書房
2002

版元語録:自由な教育方針の学校に転入してきたばかりのドリーニー。学校の雰囲気には戸惑っちゃうし、友達と呼べるのはまだテュリだけだけど、1人、気になる女の子が…。ニューヨークに生きる女の子達のシンプルな友情の物語。
『トラベリングパンツ』
原題:THE SISTERHOOD OF THE TRAVELING PANTS by Ann Brashares, 2001
アン・ブラッシェアーズ/作 大嶌双恵/訳
理論社
2002

版元語録:仲良し4人組の少女たちが16歳を目前に初めて別々にすごす夏休み。一本のジーンズが4人の間を「旅して」まわる。誰がはいてもぴったりフィットする不思議なジーンズをめぐる、温かくも哀しい4つのラブストーリー。
『樹上のゆりかご』
荻原規子/作
理論社
2002

版元語録:元男子校としての気風が色濃く残る都立辰川高校に入学した上田ヒロミは、女子を疎外する居心地の悪さを学校生活の中で感じるようになっていた。そんな折り、合唱コンクールで指揮をした美しい女生徒の出現をきっかけに、校内で次々と事件が起きだし……。青春の残酷さと、伸びやかさを描く学園小説。

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2002年07月 テーマ:ノンフィクション

日付 2002年7月25日
参加者 ペガサス、アカシア、トチ、すあま、紙魚、羊、アサギ、ねむりねずみ
テーマ ノンフィクション

読んだ本:

『未来のたね〜これからの科学、これからの人間』
原題:FREMTIDEN by Eirik Newth,1999
アイリック・ニュート/作 猪苗代英徳/訳
NHK出版
2001

ソデ語録:人口爆発、環境汚染、食糧不足によって、人間は近い将来絶滅する。そんな予測もいまや無謀な考えではない。現代人は、地球の未来に責任がある。科学は未来を救うことができるだろうか? 大きな可能性を秘めた科学の力を正しく発展させて、環境を保護し、美しい地球を未来に残すことが、現代人の使命だ。その使い方を誤れば、一挙に地球滅亡へと進むことも考えられる。ミクロの科学技術から宇宙開発まで、現代の最先端科学をわかりやすく解説し、これからの人間の生活がどうなるのか、あらゆる可能性を探ってみる。子どもが読んでも、おとなが読んでも、楽しくためになる科学読みもの。
『こっちみんなよ!』
千石正一/文・写真
集英社
2000

著者のはじめの言葉:爬虫類だの両生類は無表情で何を考えているんだかわからない、とよくいわれる。しかし無口だがこれらの動物もしゃべらないわけではない。ずっとじっくりつき合っているとときおり話している現場に出くわすことがある。これはそういう現場を集めてみて、人間のことばに翻訳してみたものである。
『ネモの不思議な教科書』
原題:LE LIVRE DE NEMO by Nicole Bacharan & Dominique Simonnet,1997
ニコル・バシャラン&ドミニク・シモネ/作 永田千奈/訳
角川春樹事務所
2000

ソデ語録:ネモは、あなたたちの兄弟のような存在です。この不思議な星で、少しでも人間らしく生きるために大切なことを、あなたたちに伝えたくてこの本を書きました。——ニコル&ドミニク

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2002年06月 テーマ:最近の短篇集

日付 2002年6月27日
参加者 ペガサス、アカシア、カーコ、紙魚、ももたろう
テーマ 最近の短篇集

読んだ本:

クラウス・コルドン『人食い』
『人食い〜クラウス・コルドン短編集』
原題:DER MENSCHENFRESSER by Klaus Kordon, 1997(ドイツ)
クラウス・コルドン/作 松沢あさか/訳 いよりあきこ/絵
さ・え・ら書房
2002.01

<版元語録>ドイツ児童文学の旗手コルドンの短編集。戦争の傷痕を背負う片腕の男と少年の束の間のふれあいを描いた表題作など、いずれも「愛のための小さな勇気」をテーマにした12編を収録。
フィリッパ・ピアス『8つの物語』
『8つの物語〜思い出の子どもたち』
原題:THE ROPE AND OTHER STORIES by Philippa Pearce, 1976, 1980,1986, 1989, 2000(イギリス)
フィリッパ・ピアス/作 片岡しのぶ/訳
あすなろ書房
2002.05

<版元語録>祖父母の家で過ごす休暇の、ちょっとした居心地悪さ。思い出の品に対する、自分だけの小さなこだわり…。誰もが覚えのある、子供時代の微妙な心の動きを、さわやかに描いた短編集。
小森香折『声が聞こえたで始まる七つのミステリー』
『声が聞こえたで始まる七つのミステリー』
小森香折/作
アリス館
2002.04

<版元語録>7つのミステリーの冒頭の一行が全て、「声が聞こえた」で始まる。場面・発想・登場人物など、見事に味わいの違う作品を揃え、短編の面白さを十二分に味わえる一冊。

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2002年05月 テーマ:一般書の作家が書いた子どもの本

日付 2002年5月23日
参加者 トチ、裕、羊、アカシア、愁童、ももたろう、すあま、ねむりねずみ、もぷしー、ペガサス、アサギ
テーマ 一般書の作家が書いた子どもの本

読んだ本:

サルマン・ラシュディ『ハルーンとお話の海』
『ハルーンとお話の海』
原題:HAROUN AND THE SEA OF STORIES by Salman Rushdie, 1990(イギリス)
サルマン・ラシュディ/作 青山南/訳
国書刊行会
2002.01

<版元語録>ある日突然物語る力を失った父のために、ハルーンはお話の力を司る「オハナシー」の海へと旅立つ。死滅しつつあるその海をハルーンは救えるのか。死刑宣告を受けたラシュディが、悲痛な思いをこめたファンタジー。
筒井康隆『愛のひだりがわ』
『愛のひだりがわ』
筒井康隆/作
岩波書店
2002.01

<版元語録>幼いとき犬にかまれて片腕が不自由な少女,月岡愛.母を亡くした愛は,行方不明の父をさがす旅に出る.大型犬のデンとダン,不思議な老人や同級生サトルに助けられながら,少女は危機をのりこえてゆく.プロットのうまさが光る書き下ろし.
井上ひさし『四十一番の少年』
『四十一番の少年』 (井上ひさしジュニア文学館11)

井上ひさし/作
汐文社 (文藝春秋社)
1998

<版元語録>孤児院で暮らす兄のもとに、ラーメン屋に一人預けられた弟からの葉書、そこには、しみが…。弟の生活を思いやり、孤児院に引き取ることにした兄は、弟を迎えに行くが…。作者の自伝的要素の強い小説三編を収録。

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2002年04月 テーマ:重層的異世界ファンタジー

日付 2002年4月18日
参加者 すあま、ねむりねずみ、杏、トチ、愁童、アカシア、ペガサス、カーコ、羊
テーマ 重層的異世界ファンタジー

読んだ本:

小野不由美『月の影 影の海』
『月の影 影の海』 (十二国記) 

小野不由美/作
講談社
1992.06

版元語録:「あなたは私の主、お迎えにまいりました」学校にケイキと名のる男が突然、現われて、陽子を連れ去った。海に映る月の光をくぐりぬけ、辿りついたところは、地図にない国。そして、ここで陽子を待ちうけていたのは、のどかな風景とは裏腹に、闇から躍りでる異形の獣たちとの戦いだった。「なぜ、あたしをここへ連れてきたの?」陽子を異界へ喚んだのは誰なのか? 帰るあてもない陽子の孤独な旅が、いま始まる!
フィリップ・プルマン『琥珀の望遠鏡』
『琥珀の望遠鏡』 (ライラの冒険シリーズ3)

原題:THE AMBER SPYGLASS by Philip Pullman, 2000(イギリス)
フィリップ・プルマン/作 大久保寛/訳
新潮社
2002.01

<版元語録>羅針盤を頼りに旅を続けるライラとウィル。その旅は「死者の国」にまで及ぶ。ライラの担った役割とは? そして地上に楽園を求め、共和国建設を目指すアスリエル卿と「教会の権力」の闘いは? 傑作冒険ファンタジーの完結篇。

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2002年03月 テーマ:最近出版された気になる本

日付 2002年3月28日
参加者 トチ、ねむりねずみ、ペガサス、アカシア、羊、裕、もぷしー、
すあま、ブラックペッパー、アサギ、ウガ、紙魚
テーマ 最近出版された気になる本

読んだ本:

藤野千夜『ルート225』
『ルート225』
藤野千夜/作
理論社
2002.01

<版元語録>芥川賞受賞後第一作/私と弟が迷い込んだのは、微妙なズレのパラレルワールド!?/変わらない日常、だけど誰かのいない世界/同時代のせつないくらいのリアルさを、軽やかにつかみとる/著者初の書き下ろし長編
ローズマリ・サトクリフ『辺境のオオカミ』
『辺境のオオカミ』
原題:FRONTIER WOLF by Rosemary Sutcliff, 1980(イギリス)
ローズマリ・サトクリフ/作 猪熊葉子/訳
岩波書店
2002.01

<版元語録>ローマ帝国のさいはてに、〈オオカミ〉と呼ばれる者たちがいた。/ローマ軍の青年指揮官とブリテンの氏族との、友情と憎悪、出会いと別れ——『第九軍団のワシ』『銀の枝』『ともしびをかかげて』につづくローマンブリテン・シリーズの完結編
ベバリイ・クリアリー『ラモーナ、八歳になる』
『ラモーナ、八歳になる』
原題:RAMONA QUIMBY, AGE8 by Beverly Cleary, 1981(アメリカ)
ベバリイ・クリアリー/作 アラン・ティーグリーン/絵 松岡享子/訳
学研
2001-12

<版元語録>小学校3年生の人生もそんなに楽ではありません。ゆでたまご事件をおこしたり、先生に、見せびらかしやさんで、やっかいな子だと言われたり…。「ゆかいなヘンリーくん」シリーズの作者が贈る、愛すべき女の子の物語。

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2002年02月 テーマ:13歳

日付 2002年2月21日
参加者 愁童、ペガサス、ブラックペッパー、アサギ、トチ、ねむりねずみ、
羊、アカシア、杏、すあま、紙魚
テーマ 13歳

読んだ本:

グロリア・ウィーラン『家なき鳥』
『家なき鳥』
原題:HOMELESS BIRD by Gloria Whelan, 2000(アメリカ)
グロリア・ウィーラン/作 代田亜香子/訳
白水社
2001

オビ語録:全米図書賞受賞 貧しさゆえに13歳でお嫁に行ったインドの少女を待ち受ける思いがけない運命。よろこびと悲しみをキルトにつづり、けなげに生きるそのすがたは、読者に勇気と感動を呼びおこす
no image
『炎の秘密』
原題:ELDENS HEMLIGHET by Henning Mankell,1995(スウェーデン)
ヘニング・マンケル/作 オスターグレン晴子/訳
講談社
2001.11

<版元語録>地雷は、わたしの両足をもぎとった。だけど、「魂」まで奪えはしない! 今も地球上には一億数千万の地雷が埋まっている。これは、アフリカの小さな美しい国モザンビークの少女ソフィアが体験した、現実の物語である
小池潤『海へ帰る日』
『海へ帰る日』
小池潤/作
理論社
2001.08

<版元語録>陸に残るか、海へ帰るか、ぼくらは未来を選択する。加速する地球温暖化——そして、謎のドリンクTEST CASEに託された人類の運命は? ——少年たちの生命力がはじけるスペクタクル・アドベンチャー

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2002年01月 テーマ:戦争

日付 2002年1月31日
参加者 トチ、愁童、ブラックペッパー、アサギ、すあま、アカシア、羊、
ねむりねずみ、ペガサス、紙魚
テーマ 戦争

読んだ本:

オルレフ『壁のむこうの街』
『壁のむこうの街』
原題:THE ISLAND ON BIRD STREET(英語では)by Uri Orlev, 1981(イスラエル)
ユーリ・オルレフ(ウーリー・オルレブ)/作 久米穣/訳
偕成社
1993-03

<版元語録>父さんが強制収容所へつれていかれたあと、ぼくはハツカネズミのスノーと、くずれかけたアパートで暮らしていた。アパートの壁のむこうはポーランド人街で、むかいの建物の窓に見える少女の横顔をながめながら、ぼくは、いつかその子とスケートをするのを夢みていた。第二次大戦のさなか、ポーランドの廃墟でひとり生きぬいた少年の物語。世界各国で紹介されたイスラエルの作品。
岡田依世子『霧の流れる川』
『霧の流れる川』
岡田依世子/作 荒井良二/絵
講談社
1998.07

<版元語録>そのころ戦争はさまざまな形で、ふつうの人たちのふつうの生活にいくつもの影を落としていた。そしてその闇は、今…。戦争中、ぼくの村でなにがあったのか?第37回講談社児童文学新人賞入選作。
ロバート・ウェストール『弟の戦争』
『弟の戦争』
原題:GULF by Robert Westall, 1993(イギリス)
ロバート・ウェストール/作 原田勝/訳
徳間書店
1995.11

<版元語録>イギリスで子どもの選ぶ賞複数受賞 ぼくの弟は心の優しい子だった。弱いものを見ると、とりつかれたみたいになって「助けてやってよ」って言う。人の気持ちを読み取る不思議な力も持っている。そんな弟が、ある時「自分はイラク軍の少年兵だ」と言い出した。湾岸戦争が始まった夏のことだった…。人と人の心の絆の不思議さが胸に迫る話題作。

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2001年12月 テーマ:最近のファンタジーを読む

日付 2001年12月13日
参加者 トチ、愁童、すあま、もぷしー、ブラックペッパー、ウェンディ、
アカシア、羊、ペガサス、ねむりねずみ、杏、紙魚
テーマ 最近のファンタジーを読む

読んだ本:

伊藤遊『えんの松原』
『えんの松原』
伊藤遊/作 太田大八/画
福音館書店
2001

<版元語録>帝の住まう内裏のとなりに鬱蒼と広がる松の林。そこは「えんの松原」とよばれる怨霊たちのすみかだった。少年でありながら女童として宮中に仕える音羽は、東宮・憲平に祟る怨霊の正体を探るべく、深い闇のなかへと分け入っていく。そこで彼が見たものは?……真実を求める二人の少年の絆と勇気、そして魂の再生の物語。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『魔法使いはだれだ』
『魔法使いはだれだ(大魔法使いクレストマンシー)』
原題:WITCH WEEK by Diana Wynne Jones, 1982(イギリス)
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ/作 野口絵美/訳 佐竹美保/画
徳間書店
2001.08

<版元語録>「このクラスに魔法使いがいる」謎のメモに寄宿学校は大騒ぎ。魔法は厳しく禁じられ、見つかれば火あぶりなのに! 続いて、様々な魔法が学校を襲う。魔法使いだと疑われた少女ナンたちは、古くから伝わる、助けを呼ぶ呪文を唱えた。「クレストマンシー!」すると現れたのは…? 『ファンタジーの女王』『英国の宝』と評される著者の代表連作。

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2001年11月 テーマ:物語るお父さん

日付 2001年11月29日
参加者 杏、ウェンディ、ウォンバット、オイラ、オカリナ、愁童、
紙魚、すあま、チョイ、トチ、ねむりねずみ
テーマ 物語るお父さん

読んだ本:

トールキン『サンタ・クロースからの手紙』
『サンタ・クロースからの手紙』
原題:THE FATHER CHRISTMAS LETTERS by J.R.R.Tolkien, 1976(イギリス)
J.R.R.トールキン/作 ベイリー・トールキン/編 瀬田貞二/訳
評論社
1979

<版元語録>サンタ・クロースになりすましたトールキンが、20年以上にわたり子どもたちに贈り続けたクリスマス・レター。サンタ・クロースの北極での暮らしぶり、愛すべきまぬけな白熊のことなどをユーモラスに報告。トールキン自筆のファンタジックな水彩画を収めた、美しいクリスマス絵本。
瀬田貞二『お父さんのラッパばなし』
『お父さんのラッパばなし』
瀬田貞二/作 堀内誠一/画
福音館書店
1977.06

<版元語録>ほらのうまいお父さんが吹きまくる、ゆかいでステキなラッパばなし。ニューヨークでは窓ふき世界チャンピオン、イギリスではサーカス団で大活躍! バグダッドで大泥棒を捕まえて、エアーズロックではブロントサウルスとご対面! 今日はどんな冒険話が聞けるかな?瀬田貞二による、奇想天外な14話の冒険物語短編集。
ロアルド・ダール『ぼくらは世界一の名コンビ!』
『ぼくらは世界一の名コンビ!〜ダニィと父さんの物語』
原題:DANNY〜THE CHAMPION OF THE WORLD by Roald Dahl, 1975(イギリス)
ロアルド・ダール/作 小野章/訳
評論社 
1978.06

<版元語録>ダニィの父さんは、楽しいことをつぎつぎと考えだす、世界一すてきな父さんだ。ところがある夜、ダニィが目をさますと父さんがいない…?なんと父さんは、遠くの森で夜中にこっそりキジを密猟していたのだ…。

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2001年10月 テーマ:ファンタジーと人間の想像力

日付 2001年10月25日
参加者 モモンガ、オイラ、オカリナ、ウォンバット、紙魚
テーマ ファンタジーと人間の想像力

読んだ本:

ヘルマン・シュルツ『川の上で』
『川の上で』
原題:AUF DEM STROM by Hermann Schulz, 1998(ドイツ)
ヘルマン・シュルツ/作 渡辺広佐/訳
徳間書店
2001.04

<版元語録>1930年代アフリカ。若きドイツ人宣教師フリートリヒは、熱病で妻を亡くし、同じ病で死に瀕している一人娘ゲルトルートを救うため、大きな町の病院を目指して、広大な川へと漕ぎ出した。やがてフリートリヒは不思議なことに気づく。立ち寄る川沿いの村人たちが次々に娘を癒してくれているようなのだ…。異文化との出会いと親子の心の絆を描いて話題を呼んだヘルマン・ケステン賞受賞作。
ダレン・シャン〜奇怪なサーカス
『ダレン・シャン〜奇怪なサーカス』
原題:CIRQUE DU FREAK by Darren Shan, 2000(イギリス)
ダレン・シャン/作 橋本恵/訳
小学館
2001.07

<版元語録>友人の命を救うために、バンパイアになってしまうダレン少年の物語。数奇な運命をたどっていく主人公の冒険や不思議な世界が、予想もできぬ展開で繰りひろげられていく英国のミステリー小説です。
シンシア・ライラント『天国に近い村』
『天国に近い村』
原題:THE HEAVENLY VILLAGE by Cynthia Rylant, 1999(アメリカ)
シンシア・ライラント/作 中村妙子/訳 ささめやゆき/画
偕成社 
2001.05

<版元語録>人が死んで天国に行く時、少しの間暮らす村がある。天国に行く準備ができていない人々が住む小さな村の物語。ニューベリー賞作家の描く、愛にあふれたファンタジー。
そのほかのファンタジー

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2001年09月 テーマ:子どものころ好きだった本

日付 2001年9月20日
参加者 トチ、裕、モモンガ、愁童、オイラ、コナン、オカリナ、
ウォンバット、羊、スズキ、紙魚
テーマ 子どものころ好きだった本

読んだ本:

イーヴ・ガーネット『ふくろ小路一番地』
『ふくろ小路一番地』
原題:THE FAMILY FROM ONE END STREET by Eve Garnett, 1937(イギリス)
イーヴ・ガーネット/作 石井桃子/訳
岩波書店
1957

<版元語録>ふくろ小路一番地に住む、子だくさんのラッグルス一家の物語。長女がお客さんの洗濯物をちぢませてしまったり、ふたごの男の子たちが少年ギャングに入って冒険にのりだしたり、下町の家族はいつもゆかいな事件でにぎやかです。
リンドグレーン『やかまし村の子どもたち』
『やかまし村の子どもたち』
原題:ALLA VI BARN I BULLERBYN by Astrid Lindgren 1947(スウェーデン)
アストリッド・リンドグレーン/作 大塚勇三/訳
岩波書店
1965

<版元語録>やかまし村には、家が3軒きり、子どもは男の子と女の子が3人ずつ、ぜんぶで6人しかいません。でも、たいくつすることなんてありません。ひみつの手紙をやりとりしたり、かくれ小屋をつくったり、毎日楽しいことがいっぱい!
エーリヒ・ケストナー『点子ちゃんとアントン』
『点子ちゃんとアントン』
原題:PUNCTCHEN UND ANTON by Erich Kastner, 1929(ドイツ)
エーリヒ・ケストナー/作 高橋健二 or 池田香代子/訳
岩波書店 
1955

<版元語録>お金持ちの両親の目を盗んで,夜おそく街角でマッチ売りをするおちゃめな点子ちゃんと,おかあさん思いの貧しいアントン少年.それぞれ悩みをかかえながら,大人たちと鋭く対決します―つぎつぎと思いがけない展開で,ケストナーがすべての人たちをあたたかく描きながらユーモラスに人生を語る物語.

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2001年07月 テーマ:おばあちゃん

日付 2001年7月19日
参加者 トチ、愁童、オカリナ、ウォンバット、紙魚
テーマ おばあちゃん

読んだ本:

リチャード・ペック『シカゴよりこわい町』
『シカゴよりこわい町』
原題:A LONG WAY FROM CHICAGO by Richard Peck, 1998(アメリカ)
リチャード・ぺック/作 斎藤倫子/訳
東京創元社
2001.02

<版元語録>大柄なうえに型破りな性格。そんなおばあちゃんを訪ねたあの夏、死ぬほどつまらないと思っていた田舎町で生まれてはじめて死体を見ようとは!わたしたち兄妹はシカゴの都会っ子で祖母の豪胆ぶりに、すっかり怯えた。それでも来年になると、また列車に乗りこむ。「おばあちゃんは、わたしたちのいいお手本とは言えないと思うんだけど」なにが起こるかわからないから、おもしろい。銃はぶっぱなす、大ボラはふく、法は無視する、牛乳瓶にネズミをいれる…毎年毎年、いったいなんのために?ニューベリー賞次席、全米図書賞児童書部門最終候補となった、感動のベストセラー。
及川和男『なみだの琥珀のナゾ』
『なみだの琥珀のナゾ』
及川和男/作 中村悦子/画
岩崎書店
2000.12

<版元語録>美咲は小学校6年生。おばあさんのカズさんは、琥珀のペンダントを大切にしている。「なみだの琥珀」と名付けたペンダントに秘められたナゾを解くために、美咲はカズさんと夏休みに岩手県の久慈市を訪れた。
さだまさし『おばあちゃんのおにぎり』
『おばあちゃんのおにぎり』
さだまさし/作 東菜奈/絵
くもん出版
2001.07

<版元語録>たんじょう会のテーブルには、いろとりどりのりょうりや、おかしがならんでいた。…そうだ、きょうは、ぼくが「主役」なのだ。きみは、なにをバトンタッチする!?未来への祈りをこめて、いま、すべての子どもたちへ―。“心”をうたいつづける歌手・さだまさしが書いた児童文学。

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2001年06月 テーマ:少年の心

日付 2001年6月21日
参加者 トチ、チョイ、ねむりねずみ、もぷしー、スズキ、
紙魚、ウェンディ、アサギ、愁童、オカリナ
テーマ 少年の心

読んだ本:

笹生陽子『きのう、火星に行った。』
『きのう、火星に行った。』
笹生陽子/作 廣中薫/画
講談社
1999.06

<版元語録>おれの名まえは山口拓馬。六年三組。趣味は、なんにもしないこと。特技は、ひたすらサボること。そんなおれに、とつぜんやってきた、…とことんついてない日。
ポール・フライシュマン『風をつむぐ少年』
『風をつむぐ少年』
原題:WHIRLIGIG by Paul Fleischman, 1998(アメリカ)
ポール・フライシュマン/作 片岡しのぶ/訳
あすなろ書房
1999.09

<版元語録>アメリカ大陸の四隅に「風の人形」をたてること。それがブレントにできる、たったひとつの償いだった。ワシントン州、カリフォルニア州、フロリダ州、メイン州…アメリカ大陸を西へ東へさまよう一万三千キロの旅。ひびわれたティーンエイジャーの魂が潤いをとりもどし、再生していく姿を描いたロード・ムービー。1998年度パブリッシャーズ・ウィクリー誌ベストブック。
ジェリー・スピネッリ『スターガール』
『スターガール』
原題:STARGIRL by Jerry Spinelli, 2000(アメリカ)
ジェリー・スピネッリ/作 千葉茂樹/訳
理論社
2001.04

<版元語録>ハイスクールの転校生スターガール・キャラウェイは不思議な子だった。白いドレスにウクレレ、ランチタイムの儀式、風変わりなチアガール。彼女は町はずれの砂漠に秘密の場所をもっていた…。ほかでは味わえないラヴ・ストーリー。

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2001年05月 テーマ:ファンタジー

日付 2001年5月24日
参加者 ねむりねずみ、オカリナ、トチ、裕、アサギ、もぷしー、チョイ、紙魚
テーマ ファンタジー

読んだ本:

末吉暁子『雨ふり花さいた』
『雨ふり花さいた』
末吉暁子/作 こみねゆら/画
偕成社
1998.04

<版元語録>ままもひと朝 ひと朝 ひと朝かぎり ふた朝 ふた朝かぎり…うすむらさきの雨ふり花が咲き乱れる野面に、寂しげな歌が流れる。座敷わらしの茶茶丸につれられてはるかな過去に飛んだユカは、雨のデンデラ野で、歴史の中に消えていった人たちと出会う。命の重さと、生きることへの愛しさを描いた物語
ラルフ・イーザウ『ネシャン・サーガ1』
『ネシャン・サーガ(1)ヨナタンと伝説の杖』
原題:DIE TRAUME DES JONATHANN JABBOK Jabbok by Ralf Isau, 1995(ドイツ)
ラルフ・イーザウ/作 酒寄進一/訳
あすなろ書房
2000.11

<版元語録>ネシャン北域の森で、少年は謎めいた杖を発見する。青い光を発する杖を握ると、五感はとぎすまされ、記憶や感情を伝える力まで強まるようだ。これは涙の地ネシャンを解き放つ伝説の杖ハシェベトなのか?エンデが見いだした本格ファンタジー作家が放つ少年たちの地の果てへの旅。
スティーヴン・キング『ドラゴンの眼』
『ドラゴンの眼(上)(下)』
原題:THE EYES OF THE DRAGON by Stephen King,1987(アメリカ)
スティーブン・キング/作 雨沢泰/訳 
アーティストハウス
2001.03

<版元語録>ドラゴンの心を持つ勇敢な王子・ピーター。魔法の水晶を持つ邪悪な魔術師・フラッグ。闇の中に隠された事実。正義と勇気をかけた闘いが、今始まる! スティーヴン・キングが愛娘に贈った冒険ファンタジー。

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2001年04月 テーマ:受賞作

日付 2001年4月26日
参加者 愁童、ねむりねずみ、オカリナ、トチ、裕、ウェンディ、紙魚
テーマ 受賞作

読んだ本:

角野栄子『魔女の宅急便その3』
『魔女の宅急便その3〜キキともうひとりの魔女』
角野栄子/作 佐竹美保/画
福音館書店
2000.10

魔女のキキがコリコの町に住むようになって、4回目の春がめぐってきました。キキは16歳になりました。そのもとへケケという12歳の女の子が転がりこんできます。ケケは不思議な力をつかって、宅急便の仕事を横取りしたり、デートの邪魔をしたりして、キキをとまどわせます。自由奔放で小生意気なケケにふりまわされながらもキキは少しずつ変わっていきます。ふたりが反発しあいながらもお互いにとってたいせつなものをもとめて成長していく姿が描かれています。
カニグズバーグ『ティーパーティーの謎』
『ティーパーティーの謎』
原題:THE VIEW FROM SATURDAY by E.L. Konigsburg, 1996(アメリカ)
E.L.カニグズバーグ/作 小島希里/訳
岩波書店
2000-06

<版元語録>6年生のノア、ナディア、イーサン、ジュリアンは大の仲良し。複雑な家庭の事情を抱えている子どもたちの生活を描きながら、どうやって4人が親友になったか、その謎を語る。ニューベリー賞受賞作品。
デイヴィッド・アーモンド『肩胛骨は翼のなごり』
『肩胛骨は翼のなごり』
原題:SKELLIG by David Almond, 1998(イギリス)
デイヴィッド・アーモンド/作 山田順子/訳
東京創元社
2000.09

<版元語録>古びたガレージの茶箱のうしろの暗い陰に、僕は不可思議な生き物をみつけた。青蠅の死骸にまみれ、蜘蛛の巣だらけの彼は誰、…それとも、なに?夜明けの闇と光が繊細に溶けあう、どこにもない物語。カーネギー賞・ウィットブレッド賞受賞作。

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2001年03月 テーマ:兄弟の死

日付 2001年3月28日
参加者 愁童、ブラックペッパー、すあま、もぷしー、スズキ、
ねむりねずみ、チョイ、オカリナ、トチ、ウェンディ、紙魚
テーマ 兄弟の死

読んだ本:

レルン『すいがらとバラと』
『すいがらとバラと』
原題:BLAND FIMPAR OCH ROSOR(スウェーデン)
ヴィヴェッカ・レルン/作 イェシカ・パルムグレン/画 菱木晃子/訳
偕成社
1997.05

<版元語録>弟が死んだ。もう一緒に海へは行けないけど、いろいろなことを思い出す。1年前10歳でなくなった弟ジミーのことを、16歳になった姉が穏やかに語り、大切な家族を失った悲しみと弟への愛を表す。
モーリス・グライツマン『はいけい女王様、弟を助けてください』
『はいけい女王様、弟を助けてください』
原題:TWO WEEKS WITH THE QUEEN by Morris Gleitzman, 1989(オーストラリア)
モーリス・グライツマン/作 唐沢則幸/訳 横山ふさ子/絵
徳間書店
1998.03

<版元語録>弟のルークの病気はもう治らないと聞かされたコリン。世界一の名医を求めてコリンはイギリスの女王様に手紙を書く。不治の病の弟のために名医を探す男の子の姿をユーモアたっぷりに描いた、感動的な物語。
いしいしんじ『ぶらんこ乗り』
『ぶらんこ乗り』
いしいしんじ/作 荒井良二/絵
理論社
2001.02

<版元語録>ぶらんこが上手で、うまく指を鳴らす男の子。声が出せず、動物とは話のできる偏屈もの。作り話の得意な悪ふざけの天才。もうここにはいない私の弟-。絶望の果てのピュアな世界を描き出した物語。

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2001年02月 テーマ:10代の心

日付 2001年2月20日
参加者 愁童、アサギ、ウォンバット、オカリナ、トチ、
ねむりねずみ、ウエンディ、ペガサス、チョイ、紙魚
テーマ 10代の心

読んだ本:

コルビー・ロドースキー『ルーム・ルーム』
『ルーム・ルーム』
原題:THE TURNABOUT SHOP by Colby Rodowsky, 1998(アメリカ)
コルビー・ロドースキー/作 金原瑞人/訳
金の星社
2000.12

<版元語録>母を亡くしたリビィは、母の友人ジェシーに引きとられる。明るくておしゃれだった母と違い、見るからに地味で常識的な彼女とは気が合いそうもない。しかし、さまざまな出来事の中で、やがて心を通い合わせてゆく。
イリーナ・コルシュノウ『だれが君を殺したのか』
『だれが君を殺したのか』
原題:DIE SACHE MIT CHRISTOPH by Irina Korschunow 1978(ドイツ)
イリーナ・コルシュノウ/作 上田真而子/訳
岩波書店
1983.05

<版元語録>君の死んだ日、ぼくは警察によばれた、ただ一人の目撃者として。あれは事故だったのか、それとも自殺か。みなぼくに問いただそうとした。だけど本当のことは、わからない。ぼくは、君の死の真の意味をさぐろうと思う。
斉藤洋『サマー・オブ・パールズ』
『サマー・オブ・パールズ』
斉藤洋/作
講談社
1990.08

<版元語録>中学2年の進は、好きな女の子の誕生日プレゼントを買うために、ひと夏でお金が必要だった。夏期講習でいっしょになったクラスメートの直美がすこし気になってもいる。ふとしたはずみで、おじさんからお金を借りて株を買った進だが…。株とプレゼントと揺れる心の行方は。

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2001年01月 テーマ:姉妹

 

日付 2001年1月25日
参加者 愁童、アサギ、オイラ、ブラックペッパー、オカリナ、
スズキ、ウェンディ、ペガサス、裕、トチ、ねねこ、
紙魚
テーマ 姉妹

読んだ本:

安東みきえ『天のシーソー』
『天のシーソー』
安東みきえ/著
理論社
2000.06

<版元語録>なんの約束もなしにこの世に生まれたことが、たよりなくてしかたがないときがある。―大人と子供のはざまの時間。不安と幸福が隣り合わせだった。大人と子供のはざまの時間を切りとる安東みきえ待望の単行本。
カニグズバーグ『ジョコンダ夫人の肖像』
『ジョコンダ夫人の肖像』
原題:THE SECOND MRS. GIACONDA by E.L. Konigsburg, 1975(アメリカ)
E.L.カニグズバーグ/作 松永ふみ子/訳
岩波書店
1975.12

<版元語録>永遠の謎を秘めた名画「モナ・リザ」。レオナルド・ダ・ヴィンチは、なぜ、フィレンツェの名もなき商人の妻ジョコンダ夫人の肖像を描いたのだろうか。
パンテレーエフ『ベーロチカとタマーロチカのおはなし』
『ベーロチカとタマーロチカのおはなし』
原題:Belochka i Tamarochka by L. Panteleev, (ロシア)
L.パンテレーエフ/作 内田莉莎子/訳
福音館書店
1996.03

<版元語録>いたずら好きの女の子のベーロチカとタマーロチカは、おかあさんの言うことをちっともききません。騒動を起こしては、おかあさんを困らせてばかり。ロシアの楽しい幼年童話です。

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2000年12月 テーマ:少女の成長物語(その2 日本&ドイツ編)

日付 2000年12月21日
参加者 ウンポコ、愁童、ねねこ、ウォンバット、ひるね、
ねむりねずみ、紙魚、ウェンディ、裕、アサギ、
モモンガ、ジョー
テーマ 少女の成長物語(その2 日本&ドイツ編)

読んだ本:

魚住直子『象のダンス』
『象のダンス』
魚住直子/著
講談社
2000.10

<版元語録>わが子に無関心な「仕事ニンゲン」の両親のもとで、幼い頃から自立を強いられ、心の危機を抱えて15歳になったミスミ。ある日、町はずれの崖の上で、かりっとした果実のような黒い瞳をもつ、タイの少女チュアンチャイに出会った―。『非・バランス』『超・ハーモニー』に続く、3年ぶり、待望の新作。
ルイーゼ・リンザー『波紋』
『波紋』
ルイーゼ・リンザー/著 上田真而子/訳 赤木範陸/画
岩波少年文庫
2000.06

<版元語録>谷間の僧院に移ってきた少女は、僧院の静寂のなかで生きる人々と、自然とともに生きる人々の双方から、数え切れない思い出をもらう。鋭い感性ゆえ、愛することも憎むことも一際激しい少女の青春の記録。

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2000年11月 テーマ:少女の成長物語(その1)

日付 2000年11月9日
参加者 ウンポコ、ウォンバット、すあま、オカリナ、アサギ、モモンガ
テーマ 少女の成長物語(その1)

読んだ本:

カレン・クシュマン『金鉱町のルーシー』
『金鉱町のルーシー』
原題:THE BALLAD OF LUCY WHIPPLE by Karen Cushman, 1996(アメリカ)
カレン・クシュマン/著 柳井薫/訳
あすなろ書房
2000.06

<版元語録>ゴールドラッシュに湧く金鉱町へやって来たウィップル一家。金脈を掘り当てようと血眼の男たち、彼らの下宿で賄いの仕事をする母、家事・狩り・パイ売りに奮闘するルーシー。厳しい自然を相手に悪戦苦闘する人々の物語。
シャロン・クリーチ『赤い鳥を追って』
『赤い鳥を追って』
原題:CHASING REDBIRD by Sharon Creech, 1997(アメリカ)
シャロン・クリーチ/作 もきかずこ/訳 
講談社
1997.11

<版元語録>13歳のジニーは、大家族のなかで自己主張をしない、影の薄い少女だった。ある日、農場のはずれに、昔開拓者たちが通ったトレイルの跡を見つけたジニーは、たった一人でトレイルの復活に取り組む。自分の存在意義を求めて。

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2000年10月 テーマ:ふしぎなお話

日付 2000年10月26日
参加者 ウンポコ、愁童、ウォンバット、ひるね、オカリナ、
ねむりねずみ、モモンガ
テーマ ふしぎなお話

読んだ本:

フィリップ・プルマン『神秘の短剣』
『神秘の短剣』 (ライラの冒険シリーズ2)

原題:THE SUBTLE KNIFE by Philip Pullman, 1997(イギリス)
フィリップ・プルマン/著 大久保寛/訳
新潮社
2000.04

<版元語録>オーロラの中に現われた「もうひとつの世界」に渡ったライラは、“スペクター”と呼ばれる化け物に襲われ、大人のいなくなった街で、別の世界からやって来た少年ウィルと出会う。父親を探しているウィルはこの街で、不思議な力を持つ“短剣”の守り手となる。空間を切りさき別世界への扉を開くことのできるこの短剣を手に入れた少年と、羅針盤を持つライラに課せられた使命とは…。気球乗りのリーや魔女たち、そして天使までも巻き込んで、物語はさらに大きく広がっていく―。世界中で大ベストセラー、カーネギー賞受賞の壮大で胸躍る冒険ファンタジーの傑作。
エミリー・ロッダ『ローワンと魔法の地図』さくまゆみこ訳
『ローワンと魔法の地図』 (リンの谷のローワン1)

原題:ROWAN OF RIN by Emily Rodda, 1993(オーストラリア)
エミリー・ロッダ/著 さくまゆみこ/訳 佐竹美保/絵
あすなろ書房
2000.08

<版元語録>リンの村を流れる川が、かれてしまった。このままでは家畜のバクシャーもみんなも、生きてはいけない。水をとりもどすために、竜が住むといわれる山の頂きめざして、腕じまんの者たちが旅立った。たよりになるのは、魔法をかけられた地図だけ。クモの扉、底なし沼、そして恐ろしい竜との対決…。謎めいた6行の詞を解きあかさなければ、みんなの命が危ない。 *オーストラリア児童文学賞
富安陽子『空へつづく神話』
『空へつづく神話』
富安陽子/作 広瀬弦/絵
偕成社
2000.06

<版元語録>理子にとって神様は、いつも気まぐれで不公平で、えこひいきばかりする、ろくでもないやつです。でも、ふとしたことから記憶を無くしたへんてこな神様と知り合うことになって…。神様を助ける女の子の楽しい物語。
坂東真砂子『クリーニング屋のお月さま』
『クリーニング屋のお月さま』
坂東真砂子/作 大沢幸子/絵
理論社
1987.10

<版元語録>「あれえ!」みちのまんなかで、お月さまにであっちゃった。お月さま、なんでこんなところにいるのかなあ。

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2000年09月 テーマ:民族と戦争について考える

日付 2000年9月21日
参加者 ウンポコ、愁童、ウォンバット、ひるね、オカリナ、
ねむりねずみ、裕、モモンガ
テーマ 民族と戦争について考える

読んだ本:

エルス・ペルフロム『第八森の子どもたち』
『第八森の子どもたち』
原題:DE KINDEREN VAN HET ACHTSTE WOUD by Els Pelgrom(オランダ)
エルス・ペルフロム/作 ペーター・ファン・ストラーテン/絵 野坂悦子/訳
福音館書店(福音館文庫も)
2000.04

<版元語録>第二次大戦末期のオランダ。ドイツ軍に町を追われた十一歳の少女ノーチェは父親とともに、人里離れた農家にたどり着く。はじめて体験する農家での暮らしに喜びを見いだすノーチェだったが、その平穏な日常を戦争の影が静かに覆っていく。農家のおかみさん、その息子エバート、脱走兵、森に隠れるユダヤ人一家。戦争の冬を懸命に生きる人々の喜びや悲しみが、少女の目を通して細やかにつづられる。オランダの「金の石筆賞」を受賞。
ガリラ・ロンフェデル・アミット『心の国境をこえて』
『心の国境をこえて〜アラブの少女ナディア』
原題:NADIA by Galilah Ron-Feder-Amit (イスラエル)
ガリラ・ロンフェデル・アミット/作 母袋夏生/訳 高田勲/絵
さ・え・ら書房
1999.04

<版元語録>医者になって、地域医療につくしたい。それが、ナディアの夢だった。そのためにナディアはのどかなアラブ村を出て、ユダヤ人の寄宿学校に入学する。「自分がアラブ人だってことを恥に思っちゃいかんぞ」という、父さんのことばを胸に。民族による考え方のちがいにとまどい、よそ者意識とたたかいながら、一歩一歩、ナディアは夢の実現にむかっていく。だが、その夢がくずれそうな瞬間がおとずれる…。
八百板洋子『ソフィアの白いばら』
『ソフィアの白いばら』
八百板洋子/著
福音館書店
1999.06

<版元語録>1970年、ソフィアの留学生宿舎に集まった世界各国の若者たちの出会いと別れ。激動する時代の波に翻弄され、傷つきながらも精一杯生きる青春群像をみずみずしく描く。愛と涙のブルガリア留学記。 *産経児童出版文化賞 エッセイストクラブ賞
野添憲治『花岡一九四五年・夏』
『花岡1945年夏〜強制連行された耿諄の記録』
野添賢治/著 貝原浩/絵
パロル舎
2000.06

<版元語録>太平洋戦争も終わろうとする1944年、耿諄は三百人近い中国人たちと日本へ強制連行され、花岡鉱山で過酷な労働を強いられた。虐待と暴行ににたまりかね蜂起した花岡事件の指導者・耿諄の生の軌跡。

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2000年07月 テーマ:文学を読もう

日付 2000年7月18日
参加者 ウンポコ、愁童、カーコ、ねねこ、ウォンバット、
ひるね、オカリナ、流、裕、H、ウーテ、モモンガ
テーマ 文学を読もう

読んだ本:

ベルンハルト・シュリンク『朗読者』
『朗読者』
原題:DER VORLESER by Bernhard Schlink,1995(ドイツ)
ベルンハルト・シュリンク/著 松永美穂/訳
新潮社
2000.04

<版元語録>学校の帰りに気分が悪くなった15歳のミヒャエルは、母親のような年の女性ハンナに介抱してもらい、それがきっかけで恋に落ちる。そして彼女の求めに応じて本を朗読して聞かせるようになる。ところがある日、一言の説明もなしに彼女は突然、失踪してしまう。彼女が隠していたいまわしい秘密とは何だったのか…。数々の賛辞に迎えられて、ドイツでの刊行後5年間で、20以上の言語に翻訳され、アメリカでは200万部を超える大ベストセラーになった傑作。
ドナ・ジョー・ナポリ『逃れの森の魔女』
『逃れの森の魔女』
原題:THE MAGIC CIRCLE by Donna Jo Napoli, 1993(アメリカ)
ドナ・ジョー・ナポリ/著 金原瑞人・久慈美貴/訳
青山出版社
2000.02

<版元語録>なぜ魔女は、暗い森の中にお菓子の家を建て、いともたやすく、グレーテルに殺されてしまったのか。お菓子の家に隠された、美しくも哀しい秘密。グリム童話「ヘンゼルとグレーテル」の魔女を主人公に、その生涯を描いた悲劇。
吉岡忍『月のナイフ』
『月のナイフ』
吉岡忍/著
理論社
1999.09

<版元語録>「ぼうず、今度は一人でこいよ。一人ずつだ」 少年と少女の夢想にしのびよる世の中の影。子どもたちの現実に響きわたる死者たちの声。世界への視線から生まれた九つの連環小説集。
フランチェスカ・リア・ブロック『“少女神”第9号』
『“少女神”第9号』
原題:GIRL GODDESS #9 by Francesca Lia Block, 1996(アメリカ)
フランチェスカ・リア・ブロック/著 金原瑞人/訳
理論社
2000.01

<版元語録>ポップで、リアルで、ファンタスティックなスタイルで、今の若者の姿を描き出す、アメリカ・ヤングアダルト小説の第一人者ブロックの短編集。すべての少女に捧げる、現代版「ナイン・ストーリーズ」。

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2000年06月 テーマ:主人公は15歳

日付 2000年6月22日
参加者 愁童、ウォンバット、ねねこ、ひるね、オカリナ、
流、N、モモンガ、裕
テーマ 主人公は15歳

読んだ本:

バーバラ・ワースパ『クレージー・バニラ』
『クレージー・バニラ』
原題:CRAZY VANILLA by Barbara Wersba, 1986(アメリカ)
バーバラ・ワースバ/作 斉藤健一/訳
徳間書店
1994.11

<版元語録>家族とも心が通わず、友だちもいない、孤独な14歳の少年タイラー。野鳥の写真を撮ることだけを救いにする毎日だったが、恵まれない境遇にもめげずに大きな夢を着実に追う少女ミッツィに出会ってから、タイラーは変わっていった…。ロングアイランドの大自然を背景に、思春期の少年の揺れ動く心とそのきらめきを見事にすくい取った感動的な小説。
長崎夏海『トゥインクル』
『トゥインクル』
長崎夏海/著 杉田比呂美/画
小峰書店
1999.06

<版元語録>ひょんなことから知り合いになった、澄人と幼稚園児の美月。母子家庭に育った澄人は、同じ境遇の美月の心に自分と同じ心のすき間があることに気付く…。揺れ動く少年、少女の心を綴った6つの短編を収録。 *日本児童文学者協会協会賞
藤野千夜『少年と少女のポルカ』
『少年と少女のポルカ』
藤野千夜/著
ベネッセコーポレーション(講談社文庫も)
1999.03

<版元語録>オトコが好きな男、オンナになろうとする男、電車に乗れない女の子の物語。ナニカが過剰だとも欠乏しているともいえる20世紀末の高校生の心のうちを描く、トランスセクシュアルな作家のデビュー作。第14回「海燕」新人文学賞受賞作「午後の時間割」を併録。
陳丹燕『一人っ子たちのつぶやき』
『一人っ子たちのつぶやき』
原題:(中国)
陳丹燕/著 中由美子/訳
てらいんく
1999.05

<版元語録>2003年に中国は、なぜ一人っ子政策をやめるのか。孤独な小さな手が古い国をゆすぶったから? 日本とそっくりな少子化の道。「透明なわたし」と嘆く声。しかし、なお前向きに未来をつかもうとする一人っ子たち。中国、ドイツで異例のベストセラー。

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2000年05月 テーマ:家出

日付 2000年5月18日
参加者 ウンポコ、愁童、ねねこ、ウォンバット、ひるね、
オカリナ、ウーテ、モモンガ
テーマ 家出

読んだ本:

メルヴィン・バージェス『ダンデライオン』
『ダンデライオン』
原題:JUNK by Melvin Burgess, 1996(イギリス)
メルヴィン・バージェス/著 池田真紀子/訳
東京創元社
2000.02

<版元語録>見知らぬ都会へ家出してきた十四歳の少年と少女はアナーキストを名乗る青年たちに拾われストリートの知恵を学びながら、占拠された空家で暮らすことに。時あたかもパンク時代。見るものすべてが新しい―だがドラッグの陥穽が二人を待っていた。繊細な筆致と冷静な人間観察が描き出す、悲しい青春のかたち。全英の話題をさらった、衝撃の物語。カーネギー賞・ガーディアン賞受賞作。
カニグズバーグ『クローディアの秘密』
『クローディアの秘密』
原題:FROM THE MIXED-UP FILES OF MRS.BASIL E.FRANKWEILER by E.L.Konigsburg 1967(アメリカ)
E.L.カニグズバーグ/作 松永ふみ子/訳 
岩波書店(岩波少年文庫2077)
1969.10

<版元語録>少女クローディアは,弟をさそって家出をします.ゆくさきはニューヨークのメトロポリタン美術館.2人は,ミケランジェロ作とされる天使の像にひきつけられ,その謎を解こうとします.
ヘルトリング『テオの家出』
『テオの家出』
原題:THEO HAUT AB by Peter Hartling 1977(ドイツ)
ペーター・ヘルトリング/作 平野卿子/訳 浜田洋子/絵
文研出版
1990.09

<版元語録>「どうしたんです、テオ?どこかぐあいでも悪いんですか?」「別に。」テオの声はすこしふるえた。先生は、ぼくのようすがおかしいのに気がついたんだ。なのに、お父さんたちときたら…。終業のベルがなった。さあ! 行くぞ!校庭でひと息ついてから、テオは表通りへでていった。すべてはこれからはじまる!
柏葉幸子『ざしきわらし一郎太の修学旅行』
『ざしきわらし一郎太の修学旅行』
柏葉幸子/作 岡本順/絵
あかね書房
1999.06

*課題図書 <版元語録>「オラ、ざしきわらしだ。」その子は、まじめな顔でうなずきます。「ほんとかよ?」。家出をしてきた資と、修学旅行に出されたざしきわらしの一郎太に、ふしぎな友情が生まれます…。空想のつばさで、たのしい読み物の世界へ。

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2000年04月 テーマ:小学校中学年向きの本を読む

 

日付 2000年4月20日
参加者 ウンポコ、愁童、ねねこ、ウォンバット、ひるね、
オカリナ、モモンガ
テーマ 小学校中学年向きの本を読む

読んだ本:

ジェニー・ニモ『魔女からの贈り物』
『魔女からの贈り物』
原題:THE WITCHE'S TEARS by Jenny Nimmo, 1996(イギリス)
ジェニー・ニモ/作 ポール・ハワード/絵 佐藤見果夢/訳
評論社
2000.02

<版元語録>吹雪のあれくるう夜、貧しいテオの家に黒ずくめの不気味なおばあさんがやってきた。その時から、なんだか妙なことばかりおこるような気がして…。魔女が流した涙は水晶に変わる―?!魔女と幸運の黒ネコとテオ一家の吹雪の夜のすてきなファンタジー。
松居スーザン『冬のおはなし』
『冬のおはなし』
松居スーザン/作 山内ふじ江/絵
ポプラ社
2000.01

<版元語録>光と影のもよう、風と雪と赤い木の芽、それからたくさんの小さな足あとが、みんな、冬のお話をそっと語ってくれます。ゆかいなお話や、ちょっと悲しいお話や、胸をときめかせるようなお話。松居スーザンが歌いかなでる森の童話集10作。
ジャクリーン・ウィルソン『バイバイわたしのおうち』
『バイバイわたしのおうち』
原題:THE SUITCASE KID by Jacqueline Wilson, 1992(イギリス)
ジャクリーン・ウィルソン/著 小竹由美子/訳 ニック・シャラット/絵 
偕成社
2000.03

<版元語録>お母さんとお父さんが別れることになったとき、二人は、わたしをどうしたらいいかわからなかった。わたしは、お母さんの家とお父さんの家を一週間ごとにいったりきたりすることになった。もういちど、お母さんとお父さんの三人でくらせる日を夢みながら―。親の離婚と再婚で失った“自分の家”を求めつづける少女の物語。イギリスの子どもたちが審査員になって選ぶ「チルドレンズ・ブック賞」受賞作。
はやみねかおる『徳利長屋の怪』
『徳利長屋の怪〜名探偵夢水清志郎事件ノート外伝』
はやみねかおる/著 村田四郎/絵 
講談社青い鳥文庫
1999.11

<版元語録>花見客の見守るなかで予告どおりに盗みを成功させた怪盗九印の正体をつきとめ、れーちの話の謎をあっさり解いた清志郎左右衛門が、幕府軍と新政府軍の戦から江戸を守るために、すごいことを考えた。江戸城を消す…。そんなことができるのだろうか。勝海舟や西郷隆盛を相手に名探偵の頭脳がさえる。名探偵夢水清志郎事件ノート外伝・大江戸編下巻、はじまりはじまり。面白すぎる。
土橋悦子作 長新太絵『ぬい針だんなとまち針おくさん』
『ぬい針だんなとまち針おくさん』
土橋悦子/作 長新太/絵
福音館書店
1999.06

版元語録:小さな針箱に住む針の夫婦の物語。テーブルから落ちたぬい針だんなを探しに,まち針おくさんは果敢に家をでます。愉快な絵童話。

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2000年03月 テーマ:このごろ気になる本

日付 2000年3月23日
参加者 愁童、ねねこ、ウォンバット、ひるね、オカリナ
テーマ このごろ気になる本

読んだ本:

シンシア・ライラント『人魚の島で』
『人魚の島で』
原題:THE ISLANDER by Cynthia Reliant, 1999(アメリカ)
シンシア・ライラント/作 竹下文子/訳 ささめやゆき/絵
偕成社
1999.07

<版元語録>ぼくが人魚に会ったのは子どものときだ。浜べでひろった人魚のくしを手に待っていると、人魚はすぐそこまで近づいてきて、ぼくの名を呼んだ。「ダニエル。」島に暮らす孤独な少年は、人魚からもらった古い小さな鍵に守られて、大人になっていく。ニューベリー賞作家がおくる海の物語。
高楼方子『十一月の扉』
『十一月の扉』
高楼方子/作 
リブリオ出版
1999.09

<版元語録>北の街。季節は十一月。「十一月荘」で暮らし始めた爽子の二か月間を、「十一月荘」を取り巻く人々とのふれあいと、淡い恋を通して丹念に描くビルドゥングスロマン。一冊の魅力的なノートを手に入れた爽子は、その日々のなかで、「十一月荘」の人々に想を得た、『ドードー森の物語』を書き上げる。物語のなかのもう一つの物語―。それらの響きあいのなかで展開する、豊かな日常の世界。高楼方子長編読み物第三弾。小学校高学年から大人まで。 *産経児童出版文化賞フジテレビ賞
ロジャー・J・グリーン『スロットルペニー殺人事件』
『スロットルペニー殺人事件』
原題:THE THROTTLEPENNY MURDER by Roger J. Green, 1989(イギリス)
ロジャー・J.グリーン/著 宮下嶺夫/訳
評論社
1998.03

<版元語録>1885年のイギリス、雇主を殺した罪で13歳の少女ジェニーは死刑を宣告される。同級生の少年への愛だけを支えにした彼女は、有罪なのか。死刑の恐怖、罪の意味とは何かを問いかける、力強い物語。
阿川佐和子『ウメ子』
『ウメ子』
阿川佐和子/著
小学館
1999.01

*坪田譲治賞 <版元語録>彼女は変わっている、普通の子とちょっと違う。初めて会った日からそう思っていた。そんなウメ子の強烈な個性に惹かれていく、わたし…。少女のさわやかな友情と冒険をノスタルジックに描く。著者が自らの幼年時代の想いを重ねて綴る、初の小説。

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2000年02月 テーマ:話題の超大作ファンタジー2作+α

日付 2000年2月24日
参加者 愁童、ねねこ、ウォンバット、ひるね、オカリナ、裕、
モモンガ、パブロ
テーマ 話題の超大作ファンタジー2作+α

読んだ本:

ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』
『ハリー・ポッターと賢者の石』
原題:HARRY POTTER AND THE PHILOSOPHER'S STONE by J.K. Rowling, 1997(イギリス)
J.K.ローリング/著 松岡佑子/訳 ダン・シュレンジャー/絵
静山社
1999.12

<版元語録>9と3/4番線から魔法学校行きの汽車がでる。ハリーをまちうけていたのは夢と冒険,友情,そして生い立ちをめぐるミステリー。
フィリップ・プルマン『黄金の羅針盤』
『黄金の羅針盤』 ライラの冒険シリーズ1

原題:GOLDEN COMPASS by Philip Pullman, 1996(イギリス)
フィリップ・プルマン/著 大久保寛/訳 エリック・ローマン/絵
新潮社
1999.11

<版元語録>両親を事故で亡くし、オックスフォード大学寮に暮らすライラは、明るく活発な少女。連れ去られた友だちと、監禁されてしまった北極探検家のおじを救うべく、ライラは黄金の羅針盤をもって北極に旅立つ…。カーネギー賞受賞作。 *ガーディアン賞も受賞
ジョアン・マニュエル・ジズベルト『イスカンダルと伝説の庭園』
『イスカンダルと伝説の庭園』
原題:El arquitecto y el emperador de Arabia by Joan Manuel Gisbert(スペイン)
ジョアン・マヌエル・ジズベルト/著 アルベルト・ウルディアレス/挿絵 宇野和美/訳
徳間書店
1999.12

<版元語録>「贅の限りを尽くし、この世の美の粋を集めた庭をつくってほしい」という王の依頼を受けた、天才建築師イスカンダル。しかし、力のすべてをそそぎこんだ庭園が完成したとき、王とイスカンダルの間に起こったことは…? 権力では縛ることのできない魂の自由と想像力の素晴らしさを描いた、スペイン生まれの美しいファンタジー。
風野潮『ビート・キッズ2』
『ビート・キッズII』
風野潮/著
講談社
1999.10

<版元語録>野間児童文芸新人賞,椋鳩十児童文学賞に輝く「ビート・キッズ」続編。高校2年生になった横山英二を描く「青春ロック編」です。 *講談社児童文学新人賞も受賞

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